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マニア話を楽しんでもらうコツ

 先月は8回に渡って「僕の好きなもの」を語ってきた。
〔このマガジンにまとめてあります〕

 正直言って、あまり納得できる出来じゃない。
〈ありゃま〉
 でも、色んな気づきがあった。今回はそんなお話。


本文:僕。テンションが低めなのはめまいのせい。
〔〕:精霊さん。テンションが普通なのはいつも通り。
〈〉:妖精ちゃん。テンションが高めなのはいつも通り。


 もともと、好きなものを語ることに苦手意識があった。
〈ずっと言ってるけど、改めて考えると謎だよね……なんで?〉
 たぶん、だけど…。
 僕が自分の好きなものについて話して、それを聞いてくれる人が楽しそうだった記憶がない。
 そういう経験から、自分が好きなものを話しても楽しんでもらえないって、心のどこかでずっと思っていたんだろうね。
〈なんか、それ、さみしい〉
 うん。僕もそう思う。
 僕だって、僕の好きなものを語りたいし、その話を楽しんでもらいたい。
 でも、楽しんでもらえた例がないということは、僕の話し方に問題があるんだ。
 だから、試行錯誤をしようとした。

〔そこで、先月の大型企画というわけですか〕
 そう。
 一ヶ月まるまる、全てのテキスト記事で、僕の好きなものを語ってみた。
 それにしても大変だった。
〈そうなの?〉
 苦手意識のせいかなぁ。筆が進まないのなんの。
 僕のnoteの基本原則「楽しんで書く」が実践できてないのでは?って感じて、なかなかに苦しかった。
〔でも、やり遂げたじゃないですか〕
 そうだね。それは誇らしいと思ってる。
 けど、できた文章は、どこかまだ物足りないよなぁと思ってる。

 まず、やっぱり、あまり楽しんで書けてなかったってところ。
〈その点は、他の記事を書いてるときもずっと気にしてるよね〉
 やっぱり、聞いてる側まで楽しくなるには、話してる人が思いっきり楽しそうなのがポイントだと思うから。
 それに、書くことが楽しくないと続けるのも大変だし…。

 だけど、それだけじゃないって気づいた。
 ある人物を見て、気づいた。

 その、ある人物とは…。
〔ある人物とは…?〕
〈どきどき〉

「さかなクン」

 ……だった。

〈わお。…さかなクンって、あの?〉
 他にさかなクンがいなければ、あのさかなクンだよね。
 ハコフグの帽子……じゃなかった、皮膚の一部が特徴的な、あの。
 水槽学と聞き間違えて吹奏楽部に入って、結果サックスが上手になった、あの。

〔どういったところが参考になったのですか?〕
 そう、たとえば。
 正直に言っちゃうと、魚の話って、僕はあまり興味を持ってない。
 でも、さかなクンのお話は面白い。
 なぜか。
 さかなクン本人がお魚大好きで、実に楽しそうにお話しているのも大きいと思う。
 だけど、もうひとつ。

「魚に興味のない僕らでも分かる、面白い話をする」

 これがすんごく大切なポイントだと気づいた。
〔そのコンテンツに興味がない人でも分かる話題を取り入れるということですか?〕
 そうそう。
 自分が好きなものだからといって、まさか生まれた時から大好きだったわけじゃない。
 好きになる過程の中で、まだよく知らない頃でも「これは面白いな」って思った話があるはず。
 そういう話も一緒にすると、まったく知らない人にも楽しんでもらえるんじゃないかなって気づいたんだ。

 オタク同士の熱意満点の会話なら、細かい萌えを追求するのも楽しいだろう。
 でも、より多くの人に向けて発信するならば、話はちょっと変わってくる。
 よく知らない人でも楽しめる、そんな話がどんなジャンルにもあるはず。
 好きなんだから、そういう話のひとつやふたつ、知ってるはず。
 そんな話を取り入れてみよう。

 たとえば、バイクが好きだって話をしたとき。

 バイクレース界のF1と言える「MotoGP」では、HONDAとYAMAHAがガチンコに争っていて他が全くついていけてない、といった話をしてもよかった。……去年のチャンピオンはイタリアのDucatiだったけど。

 たとえば、『ゆるゆり』が好きだって話をしたとき。

 『ゆるゆり』はそれまでガールズラブ作品に興味がなかった数多くの人たちを、その魅惑の世界に引き込んだ作品で、「あなたの百合(ガールズラブジャンルの別名)はどこから?」「私は『ゆるゆり』から」って人がたくさんいるって話をしてもよかった。

〈それは……本当に興味のない人でも楽しめる話なのかなぁ…?〉
 たしかに、すでにどっぷり好きになってる側からすると、どの話が多くの人に楽しんでもらえるものなのか、わからなくなってる可能性が高い。
〔その可能性しかないと言っても過言ではないかもしれません〕
 けど、「色んな人に楽しんでもらえる話はなんだろう」という意識・視点を忘れないようにするのは大切だと思う。

 まあ、この気づきを得たのは数日前だから、先月の『好きなもの語り』シリーズには応用できていないのだけど…。
 今後、このシリーズに何か追加されたときを乞うご期待。


 今回はこのぐらいで。
 なんか、僕ら3人の会話ではなくて、僕が勝手に喋りまくってる形になっちゃったね。
〈いまさら。私はあまり気にしてないよ〉
〔前から言われていたことですし〕
 そうだけどさぁ。
 でも、もっと、ふたりの魅力を表現したテキスト記事を書けるようになりたいね。最大課題だ。
〈解決の道筋は?〉
 さっぱり。
〈あちゃー〉
 まあ、研究しがいがあるということで。

 では、次回の記事で。
〔またお会いしましょう〕
〈ばいばい!!〉

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