見出し画像

東大女子のキャリアデザイン術のイベントにて登壇しました〜頑張ること、頑張れることは一生の武器になる〜

母校、東京大学のイベントで登壇しました。

テーマは「東大女子のキャリアデザイン術」。

皆さん楽しそうなキャリアを歩んでる女性の先輩ばかりで、
私自身もパネルディスカッションでお話を楽しみました。

最近、高校生向けのイベントでお話することも多いですが、毎回違った視点で面白いですね。

今後、大学受験を迎える方、キャリアを歩んでいく方にとって参考になればと思い、この機会に頂いた質問の私の考えを書かせて頂きたいと思います。

1 数ある大学の中でなぜ東大を選んだのか?

「頑張ることが好きだった。どうせなら一番高い山を登りたかった」

私は、小さい頃から、スポーツでも習い事でも学校行事でも、頑張ることが好きでした。
一生懸命練習して、本番でうまくいった時の達成感。これは頑張る人しか感じることが出来ない感触です。

中学生くらいになると、お年頃で斜に構えたり、小手先で上手くやろうとする人が多くなっていく中で、少し窮屈な気持ちになっていました。
個人的には、運動会で力を出し切らないなんて全然カッコよくないのに、と思っていました。

私にとっては勉強も同じでした。

受験は一生に一度しかない機会、どうせなら一番高い山に挑戦しよう、そう思いました。

両親も、基本的には応援してくれました。
父は(受験のシステムなど良く理解していませんでしたが笑)「うちの子はいつも頑張ってて偉いね」と。
母は「頑張ることが素晴らしいこと。結果は後から付いてくるよ」と。

「女の子なのに、東大なんか目指したら、、」という良くある議論は我が家ではありませんでした。

私には2つ下の弟がいるのですが、お寿司のマグロの数まで姉弟平等に育てられましたので、少しでも父がジェンダー発言をすると、母が横でムキになっていたくらいです。

3年生になる春休みの初日、東大受験を本気で目指すと決めた日から、自分で計画を立てて、決めたことを粛々とこなしていきました。

来る日も来る日も、どんなことがあっても、勉強だけは怠らない。

5教科のバランスを考えてマネジメントしたり、
嫌いな教科を楽しむ方法を考えたり、
未熟なりに自分で試行錯誤するわけです。

自分に嘘を付かず、毎日全力投球する1年間でした。

今から思うとすごい集中力でしたね。
多少の波はあるものの、これだけ勉強すれば、右肩上がりで学力が上がっていきました。

何も、東大が全てではありません。
東大は良い大学ですが、他にも良い大学は沢山ありました。

だから、東大でなくても全然良かったのです。

だけど、自分で決めた目標に向かって、全てを尽くして、結果に繋げること、この経験は一生の宝物です。

18歳の春、本郷で、自分の受験番号を見たあの瞬間、
全ての努力が実った、心の底から嬉し涙を流したあの気持ちは、
絶対に一生忘れることはないと思います。

頑張ること、自分が頑張れる人と知ること、頑張れば報われることを、身を以て体験したのですね。

だけど、ここでもう一回言いたいのは、東大合格が全てではないということ。

例えば、私の弟は野球少年だったので、神宮で六大学野球で活躍するのが夢で、そのために東大を目指してたのですね。
だけど、浪人まで本当によく頑張って、全力を尽くしたけど、結局合格は出来なかった。

繊細な10代の彼の挫折は、考えると姉としては胸が痛むけれど、その頑張った経験は残ります。
頑張ったからこその挫折があり、学びを得たのだと思います。ここに本質が宿るのです。

彼は結局早稲田に入り、野球ではなくラクロスで学生日本一になり、
営業なんて柄ではなかったのに、今やリクルートで2年目でベストイレブンに選ばれるくらい活躍しています。

それは、頑張ること、頑張れることを経験から知ったからなのだと思います。

だから、数ある大学の中で東大を選んだ理由「頑張りたいから」は、狭い世界しか知らない高校生の目標としては、あながち間違ってないと思います。

頑張れる人になること。これはこの先どんな困難があっても乗り越えられる、私の一生の武器になりました。

人生は長い。そして受験は1回。
どうせなら高い山を登ってみるのも良いと思います。

2 東大での青春は?

文科二類や国際関係論コースのクラスメイトと遊んだり、応援部チアの活動を頑張ったり、もちろん恋愛もしました。

そうですね、ぱっと思い浮かぶ青春のシーンは、やっぱり、 チアとしていつも応援に行っていた神宮球場で、野球部が得点した時に、応援席でみんなで肩を組んで応援歌「ただ一つ」を歌った時でしょうか。

あとは、3年生の時にカナダに1年間留学をして、新しい経験を積んで、その後は世界中を旅して回ったり。色んな人に出会いました。

「東大の男性はどうですか?」という質問を頂きましたが、素敵な人ばっかりですよ!
入ってみればテレビで世間が思うほど’イカ東(いかにも東大生の略)’は多くないし、特に文系学部には、優しくて賢い普通の男の子が多い。まぁ、私は学内でそんなに多くの人と付き合ってたわけでもないのですけれど。

他の登壇者が「自分より頭の良い人は星の数ほどいるので、頭が良すぎてモテないということは皆無」という話をしていて、私も含めみんな同意してました。

まぁ、頭が良いからモテない、というのがチャンチャラおかしいと思うのですけれどね。

これは意外にも時代を経てもなかなか変わらないのです。今となっては日本固有の現象ではないでしょうか。

3 その他

その他、今の専門の勉強について聞かれたので、イタリア料理の歴史研究の話をしました(とても熱を込めて話したけど、ここでは割愛)。

他には、留学経験者には留学までの話やら、子育て中の方々には子育てとキャリアの両立の話やら。

1つ印象に残っていたのは、キャリアの真っ只中で、期せずして双子が産まれて、フルタイムで仕事をしながら子育てしている先輩が、

「想像以上に子育ては大変で、子供のおむつを変えているだけの日々をキャリアを積む他の人と比べて悲しくなったりもしたけれど、だけど、今までこれだけ苦労してきて、その度になんとか乗り越えてきたから、きっとこれからも大丈夫だと思っている」

とおっしゃっていたことです。彼女のしなやかな強さに涙が出そうでした。

同時に、今、この自信があるのは、過去があるからだと思います。

美しいですよね。
人生は何があるか分からない。けれど、積み上げてきた過去は必ず自分の力になって自分たちを助けてくれる。

私も、これから子育ても含め大いに苦労があると思うけれど、その度に乗り越えていきたいと思います。

笑顔で、頑張ることを力に変えながら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?