ゆっくりと取り戻す

 これが最後の恋なのかなんて知らない
たとえ僕にとってそうでも君は違うかもしれない
僕はもう叱ってもらえない大人だから
自分で選んで 自分で責任を取るんだ

 またメッセージを送る
恋人でも友達でもない よく分からない関係の君に
既読がつく瞬間を見るのが どうしても怖くて
僕はすぐ電源を消して目を瞑った

 過去なんて知らない 僕には関係ない
もう1度やり直そう きっと上手くいくから
しつこいって怒るくせに ブロックしない君は
わざと無視せずにすぐ返事をくれる君は
きっとまだ踏み出せずにいるんだろう
僕と同じように

 また会って話そう 少しでもいいから
君の存在を確かめたいだけなんだ
日に日に早くなる君の返事
今では別れる前よりも早いくらいだ
正しい道ではないかもしれないけど
きっとゴールはどの道よりも明るいはずだよ

 忘れてしまおう 胸が痛むことなんて
まるで初めて会ったかのように笑い合おう
大丈夫だって 幸せな時間は
真逆の時間への前触れじゃないから
素直に喜んで良いはずなんだ
2人がまた会えたこの現実を

 僕だって怖いよ また壊れるんじゃないかって
でもお互いがこんなに不安がる関係は
きっと今まで以上に大切にするはずだから 
いつか沈黙も怖くなくなるだろう
焦る必要はないんだ

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