止まらない足音

 君に好かれようとすれば嫌われるだけなのに
僕が君を諦めようとすれば
突然君の方から寄ってくるのはなぜ?

 もう終わりなんだと落ち込んで帰った次の日
今までで1番の笑顔で話しかけてくる君
ずるいんだよ 
僕の気持ちがこんなに大きなことも知らないくせに

 何度も嫌いになろうとしたんだ
だけど僕は君の全てが好きだった
夢に出てきても話しかけられないほど
大切で特別な人だった
僕だけを見てほしいなんて
口が裂けても言えないけど
僕は君さえいれば地獄でだって幸せに生きられるよ

 他の人と話す君はできるだけ見ないように歩いた
何をやってるんだろうって自分が情けなくなった
勇気を出して話しかけても
最初の一言で精一杯で 
3秒後にはまた君を後ろから見つめてる

 バレバレな君への気持ちを今日も必死に隠して
強がった 君の名前すら知らないふりをした 
僕は本当に弱い人間だから
君だけを見てるんだって
伝えられたらこの辛い日々も終わるのかな
だけどきっと僕の生きる意味がなくなるだけだろう

 君の足音は他の人とは違う
君が近づいてくればすぐに分かる
だけどその足音は止まることはなくて
どんどん僕に近づいてまた僕から離れていく 
当たり前のことなのに何でいつも悲しいんだろう
僕は少し欲張りな期待を捨てきれない
このままで良いんだと 
これ以上の幸せは望まないんだと
今日も僕は自分に言い聞かせた

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