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長い名前の薬 Septra

Sulfamethoxazole/Trimethoprim 800/160mg という薬がある。商品名はこちらではセプトラと言うらしい。抗菌薬で、私のクライアントは膀胱炎の治療に使っている。サルファと呼ぶ人もいる。最近はジェネリックが多いから、薬の名前は一般名で覚えたいと思ってるけど、Septraだけはなかなか覚えられないなぁ。

なんでこんなに長たらしい名前かというと、2種類の抗菌薬がミックスされているから。
日本では『バクタ』とか『ST合剤』という名前だ。
なんて覚えやすいんだ!
私の記憶では、免疫抑制剤を長期にわたって使っている患者さんが感染予防のために飲んでいた。あと、お年寄りとか。あんまり一般的な抗菌剤じゃないな、と思うが、カナダでは膀胱炎の治療薬のFirst line の一つになってるみたいだな。
ホスホマイシン一発内服っていう治療もこっちの標準らしい。うちのクライアントの場合、複雑性膀胱炎なので、一筋縄ではいかない。一年に何回もかかるし、薬剤耐性菌が出ることもあるので使える抗生剤が限られることもある。

以前は、Cefalexin(セファレキシン)だった。Amoxicillin(アモキシリン)使ったこともあったな。
Ciprofloxacin(シプロフロキサシン) これは、有名な薬だしよく点滴してたな。
Fosfomycyn(ホスマイシン、ホスミシン)3g。1回服用。この用法知らなくてびっくりした。英語の読み方最初分からなくて???だったけど、ホスミシンだった。
Nitrofurantoin(ナイトロフラントイン、ブランド名マクロビッド) これは、日本では使われてないけど、カナダでは膀胱炎と言えばこの薬って感じらしい。

クライアントはほぼ一年中、抗生剤使っている。今はもう慣れたが、働き始めた頃はこんなに使ってC-diff(CD,クロストリジオイデス・ディフィシル)出たらどうしようとハラハラした。今のところ出てない。出たら、使える抗生物質がバンコマイシンぐらいしかないから、最悪。


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