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低空映画批評

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『突然炎のごとく』

『突然炎のごとく』 公開:1994年 監督:井筒和幸 脚本:井筒和幸 木田紀生 撮影:篠田昇 まず、坂上香織の尻をアップで映し出す謎のカメラワーク。そして、ゲリラ的に発生する暴力からの「人のオンナ、チャラチャラ見てんじゃねえ」という山本太郎の台詞。掴みで完全にヤられたわけなんですが、開始30秒たらずでクラクラしてしまうような映画に久々に出会えた気がする。これが井筒監督の復帰作なのか。 90年代の街並みとモノクロの相性が良く、スタンダードサイズの画面もまた渋い。全編、キ

    • 『ふるさとポルノ記 津軽シコシコ節』

      『ふるさとポルノ記 津軽シコシコ節』 公開:1974年 監督:白井伸明 脚本:今野恭平 撮影:山崎敏郎 あらすじ のどかな田園広がる田舎町に寺の息子が修行を終えて帰ってきた。たくましく、好青年然とした寺の息子は欲に飢えた村の女たちの本能を刺激する。寺の息子は幼なじみのスワちゃんという意中のひとがいるのだが、仏道などそっちのけ、欲深い女たちのアプローチを処理するのに必死。駐在やウグイス嬢、やぶ医者から女中、村人たちの欲望が交差してゆき、物語は空っ風のように吹き抜けていく

      • 『現代性犯罪暗黒編 ある通り魔の告白』

        『現代性犯罪暗黒編 ある通り魔の告白』 公開 : 1969年 監督 : 若松孝二 脚本 : 出口出(福間健二) 撮影 : 伊東英男 あらすじ 「女が欲しい…女が欲しい…」福間健二演じる大学生の弘は、鬱屈とした性の行き場を求めて夜道を彷徨っていた。強姦を試みるが、臆病でひ弱な弘は最後までやり遂げることができない。そんな悶々とした日々が続くが、ある日、同じ大学に通う女の子から弘はナイフを貰った。ナイフをちらつかせてみると、まるで自分に力が備わったような感覚に陥る。力を得た

      『突然炎のごとく』