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渡辺真起子×安藤サクラの『トルソ』、大阪アジアン・オンライン座で世界初配信

 3月に開催される第17回大阪アジアン映画祭の「大阪アジアン・オンライン座」オープニング作品に、2010年開催の同映画祭で上映された山崎裕監督の長編劇映画デビュー作『トルソ』(2009)が決定した。

 渡辺真起子さんのファンとしては、本当に懐かしく、そして嬉しいニュースだ。濱口竜介監督の『ハッピーアワー』や絶賛公開中の野原位監督『三度目の、正直』のような30代の女性の生き方をリアルに描く女性映画の誕生よりはるか前に、当時30代の渡辺さんと、単独主演作でブレイク前夜の安藤サクラが親の違う姉妹としてがっぷり四つに組んで、その日常を実に細やかに描写しており、今改めて観たいと思っていた作品だった。

(c)2009“Torso”Film Partners

 もう一つ、映画祭のボランティアから映画ライターの道に入ったわたしが、初めて映画祭での上映時に監督インタビューをさせていただいた作品なのだ。是枝監督作品の常連カメラマンであり、またドキュメンタリー撮影も手がけてこられた山崎裕さんにとっても、本当に満を持しての長編劇映画監督デビュー作だった。そのインタビューでは70年代イギリスを訪れた時のあるトルソとの出会いから始まった構想が、是枝監督の『空気人形』をきっかけに具体化したと話してくださった。今回改めてオンライン座で上映される本作へ、山崎監督は以下のメッセージを寄せている。

2000年代に入り日本の女性も大きく変わり、日本を舞台にしても出来るかもしれないと思い始めた頃に、渡辺真起子、安藤サクラ、というふたりの素晴らしい女優に出会い、一気に具体的なイメージが広がって完成出来た作品です。

私自身が限りなく、愛し、敬う、女性すべてに捧げる作品です。

Cinemagicalニュース記事より


(c)2009“Torso”Film Partners

 今やミニシアターパークを共に立ち上げ、ミニシアター応援に尽力されている井浦新(ARATA)さんも共演。これもファンとしては見逃せないはず。

 ミニマムな表現を心がけたという名カメラマンの秀作。3月3日より3月21日まで配信される。
(c)2009“Torso”Film Partners


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