しなもん

長年海外に住んでたけど、数年前に日本に帰ってきて、また50歳になってから特にいろいろ思…

しなもん

長年海外に住んでたけど、数年前に日本に帰ってきて、また50歳になってから特にいろいろ思うことあり。元々文章書くのは好きだったので、あくまで忘備録的に、徒然なるままに書いていこう、と思ってます。好きな本・映画・コンサート・テレビ番組などについてが主になりそうです。

最近の記事

最近読んだ本:「デザインへのまなざし」by 早川克美

大学院でとっている授業の教授である早川先生のご著書。「料理も、落語も、Amazonも。LINEも、音も、おもてなしも。みんな『デザイン』です。」という刺激的な帯のついたこの本、とても面白くて読み終わるのが勿体ない!とちびちび読み進めました。 デザインというと、アップルのiPhoneとか、素敵なインテリアとか、表面的な美しさというイメージを持つ人が多いのではないかと思いますが、この本では「デザイン思考」の範囲は実に広いことが説明され、「人間がつくったものはすべてデザインと言っ

    • 最近観た映画 「オッペンハイマー」

      日本での公開が延期されていた「オッペンハイマー」ですが、ついに公開されたので、早速観てきました。結論から言えば、すごく見応えがあった、作り込まれた良い映画だったと思います。日本公開が遅れた理由として、広島・長崎の被害の様子が映像としてなかったから、と言われていますが、私はそれは違うんじゃない?と思ってしまいました。核爆弾の恐ろしさは、十分強調されていたと思うし、それより何より、一度開発されてしまえば、科学者の手を離れ、政治の道具として使われてしまう大量殺戮兵器というものの性質

      • 50歳にして大学院生になる

        3年弱前に日本に戻ってきて、自分の将来についていろいろ考える中で、また勉強したいなあという思いが強くなってきたのが昨年頃。NYで経営学のマスターを取っているので、今度は博士号に挑戦しようとも考えたのですが、なかなか数年かけてじっくり取り組みたいトピックが思いつかず。第一仕事と両立できるのか?そんな中、目に入ったのが京都芸術大学のオンラインのみで取れるという修士号。私の業界ではダブル・マスターは結構ザラにいるし、オンラインだけというのは好きな時に勉強できるので助かる。そして何よ

        • 最近観た映画:マリア 怒りの娘

          昨日渋谷のユーロスペースで上映が始まったニカラグア映画。監督舞台挨拶・アフタートークもあるというので、行ってみました。ニカラグアは長編映画がほとんどないということで、この作品もニカラグア出身の女性監督が作った映画では初めてとのこと。いやー、すごくパワフルかつ芸術的な完成度も高い、長編デビュー作とは思えない感じの作品でした。 公式ウェッブサイトからのあらすじの引用:11歳のマリア(アラ・アレハンドラ・メダル)は、ニカラグアのマナグア湖に隣接する広大なゴミ集積場の近くで、母親の

        最近読んだ本:「デザインへのまなざし」by 早川克美

          最近観た映画 「君たちはどう生きるか」

          ゴールデン・グローブ賞を取って、また最近話題になっていますが、私はつい最近、やっと観に行きました。宮崎駿監督の最新作。口コミを見ると、かなり賛否両論で、すごくよかったという人と、意味不明、という人に別れる感じみたいですね。私は、好きでした。なんだか駿ワールドが違う次元に行ってしまった感じで、確かに意味不明だと感じる方も多いだろうな、と思う部分もありました。ストーリーの一貫性という意味では、あまり高くない。でも、全てストンと腑に落ちなくてもいい(落ちるべきでない)映画だという気

          最近観た映画 「君たちはどう生きるか」

          年始にあたって。

          あけましておめでとうございます。年が明けてしまいました。「しまいました」と感じてしまうのは、月並みですが、2023年めっちゃ早く過ぎたなー、と改めて思うから。2022年ほどひどい忙しさはなかったものの、あっという間に終わった気がします。。。悪い1年ではなかった、かな。 元旦なので、やはり「1年の計」を考えるべきなのでしょう。あまり大したことは考えていませんが、できれば何か新しいことを系統立てて勉強したいと思っています。去年は尊敬する東畑先生の心理学の連続講座を取っていたりし

          年始にあたって。

          2023年、心に残った10冊(後編)

          前回の続きです。 ⑥「限界から始まる」by 上野千鶴子&鈴木涼美 前回も書きましたが、フェミニズム系の本はよく読むのですが、その中でもこれは秀逸でした。フェミニストとしては説明を要しない上野さんと(東大院卒の)元AV女優の社会学者鈴木さんの往復書簡と言えば、面白くない訳はない!鈴木さんの腹の底から出るような、存在をかけたような質問に、上野さんは彼女らしい厳しさの中にも愛情のある返答をする。お互いに対するリスペクトが全編に溢れていたと思いますし、一方でお互いを傷つけてしまうとこ

          2023年、心に残った10冊(後編)

          好きな番組その2:クラシックTV

          Eテレの番組が続いてしまいますが、私はNHK以外ほぼ見ないので、仕方ない。元々クラシック音楽好きなのもあり、観始めたこの番組。クラシックは敷居が高いなー、と感じているかもしれない人々をターゲットにしているのでしょうけど、多分クラシックに詳しい人が見ても面白い(私はそれほど詳しくもないし、敷居が高いとも思っていないので、想像ですが)。最初はホストの清塚さん(ピアニスト)も鈴木愛理ちゃんも、あまり好きじゃなかったのですが、しばらく観てるうちに、気に入ってきました(笑)。 今週は

          好きな番組その2:クラシックTV

          2023年、心に残った10冊(前編)

          前述の通り、私は結構本を読む方だと思うのだけれど、今年読んだ本を振り返ってみると、圧倒的にノンフィクションが多い。分野はいろいろだけど。小説も好きだし、好きな作家さんも結構いるのですけど、フィクションは読んでる時は没頭してても、読み終わると忘れちゃう、というのもあるかも。。。前置きはこの辺で、今年読んだ本(今読み途中の本もありますがそれは除く)で特に心に残った本を10冊選んでみました。最初は5冊選ぼうとしたけど、5冊選ぶのは難しすぎたので、倍にしました。 ①「一汁一菜でよい

          2023年、心に残った10冊(前編)

          好きな番組その1:100分de名著

          日本に帰ってきてから、今更ながら、おおすごい!と思っているのがNHKの番組たち。そのうちの一つがEテレの「100分de名著」です。私は英語でいうところのBookworm (本の虫)で、常に図書館に最大限の20冊予約してある(読めなくて返す本も多い。。。)という状態なのだけど、それでも新しい本の記事とか、本に関する番組は大好き。この番組では、普段は25分づつの番組で4週で1冊を読み終わるという感じ。専門家の解説とともに名著を読み込むというコンセプト自体、めちゃ嬉しいし楽しい。

          好きな番組その1:100分de名著