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暮らしや営みの中で零れ落ちそうなことを掬い上げたり、心や脳に浮かんだ閃きを忘れないよう書き留めたりする、思考や思想の直売所のようなものです。
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2023年4月の記事一覧

頼まれ仕事が性に合う

小刻みな仕事が性に合う。 夕飯を作ったり、部屋の掃除をしたり……気持ちが散らかりがちな私には、そうした小刻みなリズムがちょうどいいのだろうな、と思う。雑誌への寄稿も(炊事や掃除に比べれば大事だけれど)まぁ比較的小刻みで、そうやって依頼に都度応えながら書いている時間が実はいちばん好きかもしれない。ホームランよりも送りバントが好き……みたいな(その喩えで合っているのか?)。 最近は、寒い時期に仕込んでいたものがわっと出てきた。 まずは博報堂が出している謎雑誌「広告」文化特集

スープストックで休ませて

「スープストックが好きな訳は、スープが美味しいというよりもこの空間には小鳥のような女の子しかいないことが安らぎ」 2013年の3月、白胡麻ごはんの横に「東京ボルシチ」と「タイ風グリーンカレー」が並んだ写真と共に、こんな文章をInstagramに投稿していた。位置情報はSoup Stock Tokyoアトレ恵比寿店。おかしな文法を推敲することもなく、息を吐くように投稿していた当時の私は24歳。東京1年目、恵比寿で限界会社員をやっていた頃である。 この写真の向こう側にいるほと

引っ越しと、新・ルールの取り決め

引っ越すことになった。 実家を出たのが23の春で、そこから11年。「たまにゃん」という商店街のゆるキャラに招かれた豪徳寺の6畳アパートから始まり、三角地帯に惹かれて入居した三軒茶屋のマンション、同居人がシェルターから次々と犬猫を連れ帰ってくることから「ワンニャンハウス」と呼んでいたグリーンポイントのタウンハウス、そこから少し歩いたところにあるウィリアムズバーグのどえらいバブリーな高層ビル、しかし疫病で家計も打撃を受けて郊外に……と探した先にあったウェストニューヨークの低層集