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痛みすらも羨ましかった


昨日投稿したnoteに、思っていたよりも反響があって驚いている。通知欄には追いきれない数の感情が届いて、スマホを見るたびに頭と胸のあたりが熱を帯びる。泣いてもいないのに、なんだか泣いた後みたいな身体の火照りがずっとあり、具合がおかしい。

それは不妊治療にまつわる極めて個人的な記録で、恐らくその仔細を目にするのも嫌な人もいるだろうし、『視点』の中に混ぜるのは控えさせてもらった。もし関心がある場合は、こちらから読んでください。


……と書きつつも、「その仔細を目にするのも嫌な人」は他でもない数年前の自分だった。

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新刊『小さな声の向こうに』を文藝春秋から4月9日に上梓します。noteには載せていない書き下ろしも沢山ありますので、ご興味があれば読んでいただけると、とても嬉しいです。