インタビュイーの心構え(加筆あり)


インタビュイー(interviewee)とはつまり、取材を受ける側のこと。

私は取材をすることもあるし、受けることもあるのですが……

インタビュアーとして取材を終えた後に「もっとこういう話を聞いておけばよかった……」という後悔もあるし、インタビュイーとして「ア〜〜これを話しておくべきだった……」という後悔もあります。両方めっちゃあります。

そりゃもう、限られた1,2時間で、赤の他人が、腹を割って話すのは難しいものです。だからといって口下手なままだと、初対面の他人らしい、表層的な言葉がそのまま原稿になり、世に発信されてしまいます。それが「中身のない、ペラペラの話やな……」とTwitterに書かれたりもします。悲しい。


けど、どんな質問を受けても自分の言葉にして返すなんて、イチローくらいの猛者じゃないと出来ません。


もちろんインタビュアーは「聞き役」のプロですが、とはいえ、喋らない人相手に言葉の錬金術は繰り出せません。周囲の状況を描くことはできても、既出のインタビューから一部引用できても、出てこなかった言葉を想像して補うことは不可能


ということで、今回のnoteでは、インタビュイーの心得……つまり「こうすると記事が面白くなるし、ライターが喜ぶよ!」といったポイントをつらつらと書いてみます!(1〜8まで出していたのですが、公開後に9を加筆しました)


ここから先は

4,523字
この記事のみ ¥ 250

新刊『小さな声の向こうに』を文藝春秋から4月9日に上梓します。noteには載せていない書き下ろしも沢山ありますので、ご興味があれば読んでいただけると、とても嬉しいです。