見出し画像

1分で分かる~暑中コンクリート・寒中コンクリート~

今回は土木の基本となるコンクリートについて、暑中コンクリート、寒中コンクリートそれぞれについて説明したいと思います。

まずは、暑中コンクリートからです。

暑中コンクリートについて

結論

☞気温が高い環境では「セメントと水が化学反応を起こす水和反応」が活発化しやすく、必要とするスランプ値が得られない。
☞気温が上昇することで水分が蒸発し、体積の減少にともなって、ひび割れを起こす。
☞気温が上昇すると、コンクリートの硬化が早く進むため、先に打設した層と後から打設した層が一体化できない現象「コールドジョイント」が起こる。

日平均気温が25℃を超える場合は「暑中コンクリート」として施工する。

対策

☞外気温が30℃を上回るような場合は、水和時間を遅らせる混和剤(減水剤)を生コンクリートに混ぜる。
☞練上がりから打ち込み終了までを90分以内で行う。
☞打設前には型枠に散水して打設箇所の温度を下げておく。
☞打重ね(硬化途中のコンクリートに、新しいコンクリートを打ち込む)の許容時間は2時間以内とする。

次に、寒中コンクリートです。

寒中コンクリートについて

結論

☞日平均気温が4℃より低い場合には、硬化が著しく遅くなるばかりでなく、気温が急に低下する場合にコンクリートが凍結するおそれがある。
☞コンクリートの凝結・硬化過程で1~数回の凍結融解作用を受けて強度低下や破損を起こす現象を初期凍害という。
☞骨材が凍結していたり、骨材に氷雪が混入している場合、コンクリートの温度が低くなり、コンクリートの単位水量を一定に保つことが困難となる。

日平均気温が4℃以下場合は「寒中コンクリート」として施工する。

対策

☞寒中コンクリートにおいては、所要の養生温度や初期強度の確保が難しいので、早強ポルトラン ドもしくは普通ポルトランドセメントを使用する。
☞所要のワーカビリティーを得るのに必要な単位水量を減らせるほか、適切な空気量を連行することにより、コンクリートの耐凍害性も向上することからAE剤及AE減水剤を使用する。
☞コンクリートの打込時温度を5~20℃とする。
☞養生について、初期凍害を防止できる強度が得られるまでコンクリート温度を5℃以上に保ち、さらに2日間は0℃以上に保つ。
☞骨材が凍結していたり、骨材に氷雪が混入している場合これをそのまま用いると、出来上がった コンクリートの温度が低くなり、凍結するおそれがあるため、水または骨材を加熱することとし、セメントはいかなる場合でも直接これを熱してはならない。

みなさんはどう覚えていますか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?