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あの花が咲く丘で君とまた出会えたら※ネタバレ含む

数年前に、tiktokのリールで紹介されていたのをきっかけに原作を読んだのが、まだ記憶に新しい。

汐見さんの本は、「夜が明けたら一番に君に会いに行く」が最初で

当時は、あまり本を読む方ではなかったのだけれど、一晩で読み終わってしまったのを覚えている。

数年越しに映画化が決まって、絶対に観に行こうと決めていた。

沢山の時間を一緒に重ねた人と

その人との時間をおざなりにしてしまう自分がいて

そんな自分を、戒められると思ったから。

恵まれた、環境に置かれているのにも拘らず

それ以上を求めてしまう贅沢な自分の考えを変えるきっかけになれたらと。

いやぁ、、、号泣しました。

彰、達観しすぎていませんか…

だって、21ですよ。

当時を生きていた人たちは、それだけ大人にならざるを得ない環境にいたのでしょうね。

「悪いのは警官だ。いや、警官も悪くないのかもしれない。」そんな風に思えますか。

自分が明日特攻しようとする中で、仲間を送り出せますか。

私だったら、自分は我慢しているのにお前だけ逃げるなって思いますよ。

自分にも大切な人がいるのに。

やりたいことがあったのに

こんな時代に生まれてしまっただけで。

百合の、日本は負けるって言葉に怒らないでいられますか。

自分は国の為に逝こうとしているのに、それが無駄だと言われているような物じゃないですか。

飛び立つときに、きっと彰は百合の未来の幸せを祈っていた。

その幸せがきっと自分との未来ではなくてもよかったんだろうなと思う。
それがあまりにも切なくて、言葉では言い表せない愛情だと思った。

今の時代に生まれてきてこれて幸せだ。そんな陳腐な言葉でしか表現できない。

きっと、私は数カ月・数年と過ごす中でこの気持ちも薄れて忘れてしまうのだろうな。

今の自分が、置かれている状況を噛みしめて

そんな人たちがいた事を知る。心の奥にとどめておく。そうやって生きていけたらいいなと思う。

戦争は美化できないけれど、忘れないでいる。それだけでも、その人たちは報われるのかな。

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