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心因性の病と個人の特性との違い~双極持ちのおばちゃんの感想


この間、あのちゃんのLIVEに行ってきて、すごく良かった。プロ根性が凄い。こりゃ売れるわと思った。すごく良かった。そんなわけで今日のBGMはあのちゃん。(*´³`*) ㄘゅ💕多様性ということでいってみよ!

私の病歴については過去記事にした事がある。

双極性障害の2型についてはそっちで図も混じえて記事にしてるので、興味がある方は読んでみてください。

今日はそういうバックグラウンドがある40過ぎのおばちゃんの個人的感想を述べてみようと思う。

私が幼女の頃から考えると、メンタルクリニックや精神科へのハードルがものすごく下がったと実感している。心因性だったり、脳の障害だったり、まあ原因は色々だけど、発露の先として、メンクリ、精神科の選択肢が社会の中で受け入れられつつある、というのは医療の支援が必要な人間にとって有難い。子供の頃から早期診断、必要な投薬をというのもだいぶ常識になってきた。
でも、逆に、必要ない人まで、医者に行った方がいいんじゃない?と勧められて、投薬を簡単に受けてしまうというのに、危機感を感じている。鬱の血液診断とか出てきて、客観的に精神科の世界でも数値化診断の流れができてきてるが、やっぱりまだごくごく一部。精神科のドクターが、不調を訴える人に、なんの検査もせず、不安障害ありますね、この薬飲んでみましょうか、となるケースをよく聞く。不安障害位ならまだいいが、初診で鬱病と診断されたという人を何人か知っている。私も学生の時、通学の電車で痴漢に合ったのをきっかけに、急行に乗り降りれないと過呼吸になるという症状をきっかけに、20年以上前1回だけ初めてメンクリに行ったとき、初診で検査なく、鬱、パニ症と診断されて、抗うつ薬が出た。でもなんか怖くて飲まなくて、数ヶ月引き篭っていつの間にか回復した。結果として、私が鬱症状があるというのは当たりなんだけど、この投薬に従って薬を飲んでいたら、大変な事になっていたと思う。今私は双極性障害の2型なんだけど、私に抗うつ薬は禁じ手なのだ。私の場合、躁転することを1番に避けなくちゃいけなくて、抗うつ薬は躁転を促す。躁転すると激鬱に落ちるので、医者はこれを避ける為に絶対に抗うつ薬は出さない。私の場合はとにかく躁転を避けること、これが治療のキモなので、いくら頼んでもぜ〜ったいに抗うつ薬は出ない。今の主治医だけじゃなくて、双極性障害2型と診断をしたメンクリ医者→出産をする為に産婦人科のある総合病院の精神科→入院施設のある今の精神科(今の先生になって6年)と3箇所変わっているのだけど、どの先生も同じである。
抗うつ薬が出ない代わりに、安定剤抗不安薬眠剤がいっぱい出た。最初薬飲みたくないと言って、1錠から始まったのだが、飲むことのハードルが下がるとみるみるうちに、多剤治療の餌食になった。毎日、規定の処方薬だけで20錠とか30錠。とんでもない量だった。
あんなに抵抗があった服薬も飲み始めてしまうと飲まないと不安なのだ。今は処方されることがない、危険な薬も飲んだことがある。安定剤抗不安薬眠剤は、ほとんど全て飲んだことがある。服薬ソムリエ状態。だから、処方されてる薬を聞くと、あーあれか、じゃあこういう症状があるのか、と逆引きで何となくわかるようにすらなっている。さすがに16年位やって来て、去年限界を迎えた。服薬のし過ぎで、震えが止まらなくなったのだ。待合室で順番が来るのを待つことも困難になった。主治医はその様子を見て、どうしたの?と言ったが、あなたに出されてる処方薬飲んでるだけなんですけど、という感じだった。で、それね薬の飲みすぎなんだよ、入院してる時震えてる人見たでしょ?アレ。と言われた。でも震え止めの薬が増えただけ。すぐに寿命が尽きるなら別にいい、でも40でいつ死ねるかも分からない、これからずーっと震えたままでは困る!と、一念発起し、眠剤以外の服薬を勝手に辞めた。薬が抜けるまで3ヶ月位掛かった。3ヶ月程すると嘘のように震えが無くなった。もう診断を受けてから16年、症状が出始めてから30年位。自分の病気の特性を理解していて、何に気をつけなくちゃいかないか、向き合い方が大分分かっていたから、服薬以外の対処法を身につけていた。今は眠剤としても使える抗不安薬をMAXの量で1種類だけ飲んでいる。フルタイムというのが正直むつかしくて、週3くらいで病気を隠してバイトだけしている。

私は職場以外では、オープンに話して居るので、精神科に行くか迷ってるとか、行っててこういう薬を貰ってるという話をよく聞く。今のままでいいかなとか、そういう話をされる事はたまにある。この間、5年振りくらいに昔の職場の先輩2人とご飯に行った。その2人は、それぞれ自分のペースががっちりある人で、決められた仕事はきっちりやるけど、他人からの評価を全く気にしないし、空気を読むとかの雰囲気の部分がちょっと苦手なんだろうなという事は昔から知っていた。良く言えばマイペース。5年振りに会った2人は何も変わってなくて、男の先輩は昔と同じジャケットを着ていたし、女の先輩は同じ鞄を使っていて、爆笑してしまった。この2人と居ると、2人ともほんとにこっちの事を気にしてないので、自分も好きにできて居心地がいい。私はどっちかというと、空気に流される傾向が強いから、そういう事を気にしなくていいと言うのがとても楽なのだ。あたしが適当な事を言って爆笑していても、2人とも絶対傷つかないし、我関せずで居てくれるので安心感がある。その2人が、2人とも別々の職場で人に指摘されて、精神科に行くことになって、2人とも1回で受診を辞めていた。女性の先輩なんて、行ってすぐ鬱と言われて、自由診療の50万の治療コースのローンを組まされそうになったという話をしてくれた。
私からすると、この2人は、確かに人と違う特性はあると思う。でも病的なものとは明らかに違う。コミユニケーションは苦手な部分はあるかもしれない。でも、ひとつのことに集中する力は人一倍凄くて、2人とも別々のその道のプロだ。病気ではなくて、特性なんだと思う。その2人に言ったのは、ちゃんと夜寝れて、朝起きられて、仕事に行けて、ご飯を食べられたら、病気じゃないよ、医者に行く必要なんかないよ、という事である。これは私が精神科に行くことはどうなのか?と人に聞かれた時に答えている決まり文句で、寝れて、起きれて、予定通り出勤できて、ご飯食べれて、基本的な生活に困ってなかったら行く必要ないと思うよ、と言っているのだ。寝れない、起きれない、食べれない、予定がこなせない、と生活に困っていたら、精神科でもメンクリでも行ったらいいと思う。そういう人は、私と同じく、精神科の治療が必要だと思う。でも基本的な人間の生活習慣に困って居なければ、精神科なんか必要ないと思う。アルコールが切れるとどうしても飲まずに居られないとか、家族でも他人に対して暴力的になったり、犯罪を犯してしまったり(実際いる)、自分で自分の事が制御できずに、周りが困っているというのも、やっぱり基本的な人間の生活習慣に困ってると言えるので、そういう人は是非受診して欲しいと説得することもある。でも社会の基本的ルールを守る事ができて、眠くなったら寝て、ちゃんと起きて、ご飯食べられて、苦もなく外に出られたら、医者なんか必要ない。
でも、最近、メンクリや精神科のハードルが下がりすぎて、必要のない、周りとちょっと違う特性があるね、位の人が医者に行け!圧力かけられているのをすごく目にする。
あのね、精神病の診断を受けてしまって精神障害者になると、本当に大変なのよ。障害者枠での採用ってね、身体の人が取られるのが現実ほとんどなの。身体の障害はさ、外から見えるじゃん?だから、どんな支援をしたら一緒に働けるか、想像がしやすいのよ。でもね、精神の場合は何かしらの特殊技術でもないと、採用されない。精神の障害者枠で働いてる人は、元々そこの社員で体調崩して障害者になったけど残ったって人がほとんどで、あとは大企業の中に別に部署か子会社化されてて、人海戦術でしか出来ない仕事だけ回されたりとかね、かなり厳しい。私も(精神)障害者枠夢見てかなり長いこと時間かけて大分就職活動したけどね、無理です。採用されません。後はね、派遣とかで普通に働くじゃない?1回障害者手帳を落としちゃって、雇用先の上司に渡されたことがあるのよ。そしたらね、次の更新ないの。当たり前のように更新されずに終了。そんでその派遣会社からも、もう二度と仕事貰えなくなった。これが現実よ。後はね、試用期間があるじゃない、そこでバレちゃうことがほとんどね。どうしても家出れなくて、欠勤2回位しちゃうと、もうバレるね。どこに行っても言われるのが、「勤怠さえもっとちゃんとしてくれれば…」何度言われただろう。仕事の内容はそこそこできるのよ、要領良くもやれる。人間関係も当たり障りなくできる。でもね、勤怠が…。短期決戦ならできるから2ヶ月位の短期の派遣繰り返してた時期もあるし…。有給つくまで半年、ちゃんとできればいいんだけど、どうしても月に何日か休んじゃう。だから、フルタイムは諦めて、今は週3位のバイトでぬるぬるやってます。何とかかんとか…って感じですわ。
事故で身体の障害が残っちゃった人でね、障害者枠で新しい所に就職して働いてたんだけど、そこで人間関係とか人事評価(障害者枠だと給料あがらん)で病んじゃって、精神でも障害持ちになっちゃった人も知ってる。事故の前から知ってる人だけど、事故に遭ってなかったら、全然精神的にも健康だったと思うよ。この場合だと、原意は事故の後遺症で、発露はメンタルじゃん。後遺症さえなければ、メンタルをやられることも無かった。悲しいよね。
精神科の診断付けるのは本当に簡単なんよ。でもね、多剤治療とか始まっちゃうと結構働くの大変になる。ある生まれながらの特性とかで、ある薬を1錠だけ飲むと落ち着いて普通にできるから、それだけ昔から飲んでるって人も知ってる。でも寝れてるし、食べれてるし、出勤できてるし、仕事できてるし、生きるのに困ってなかったらね。自分の機嫌の取り方として上手いよね。そういう感じだったらいいと思うんだ。でも、特性なのに、ちょっと人と違うだけで病気にされちゃったらね…。そんなん言ったら、100%何かしらの診断つくんよ。医療だって商売だからね、そりゃ儲かった方がいいわ。それは分かる。でも、さっきのローン組まされそうになった話とか、本当に頭にくるよ。こうなってくると、患者というより、客だよね。
病院ガチャは確かにある。17年前にいよいよ限界になって、行ったメンクリで、初診の問診を待合室でやられたことがあった。そんなの周りに筒抜けで話せる訳がない、そこでも問診の後に通された医者に速攻鬱って言われて、処方箋でた。いかんと思って、ネットで必死に調べた医者に行って、そこで凄い色んな心理テスト?みたいなのやって貰って、その時まだ珍しかった双極性障害2型って診断ついて、やっと治療が始まったってところですわ。精神科とかメンクリの初診は本当に予約がとれなくて、うー辛い早く!と思うんだけど、2週間は待たされるし、まともな先生だと、診断までにもそこから1ヶ月とか時間掛るから、治療が始まるまで結構かかる。風邪ひいたー、内科いくー、インフルだから、これ飲んでねー、熱下がった! だったら長くても2週間位で終わる。精神科はそんなわけにいかないのだ。医者に掛かりたい、1番しんどい時期(急性期)自分で耐えなきゃいけないし、そこ我慢できなくてODとかの自傷行為しちゃったり、警察のお世話になったり、救急車で運ばれることになったりしたら、まあ入院→閉鎖病棟にお縄ですわ。任意入院なら自分の意思で短期で退院できるけど、医療保護とか、措置入院になると最低1ヶ月~2ヶ月コースですね。警察or救急車でになると、医療保護とか、措置入院になるわ。いきなり1ヶ月入院してみ?仕事まず無理でしょ?。職場もなんで入院?ってなって、何かやって精神科って話しなら、あー、そうか…、って分かりますよね?そういう空気。事故とか他の疾患ならさ、気にせず休んで治療してこい!ってなるよ。命に関わるガンとか、脳梗塞とか、血液の病気とか色々あるけどさ、手術が急に必要とかそういうのなら職場だって、見積もりができるさ。1ヶ月とか、2ヶ月とか、3ヶ月とか…。お医者さんもだいたい治療に必要な期間言えるじゃん。でもね、精神科の場合はそれが医者も言えんのよ。カルテなしでなにかやらかして、措置入院ってなったら、最低2ヶ月…でも職場復帰できるかは分かりません、って言うしかないよ。だって本当にわかんないんだもん。そういう病気なんよ。だから、必要な人は掛からなきゃいけないと思う。でも、必要じゃない人はやっぱり掛かっちゃいけないんよ。どんなに医者へのハードルが低くなっても、不必要な人が行く所じゃないんよ。
ほんとにね、激鬱になるとね、家から出れんくなる。夜寝れなくなる(全く寝れなくなったり、寝たら起きられなくなったり)、ご飯がまともに食べれなくなる(全然食べられなくなったり、逆にめちゃくちゃ食べたり)。これねひとつの目安になるから覚えといて欲しい。例に出した先輩2人はね、ちゃんと家の掃除できてるし、寝れてるし、ご飯食べれてるし、仕事以外でも出勤前に散歩したり1駅歩いてたり…こんなんガチ鬱だったら絶対できないから。マジでできなくなる。希死念慮と怠さに襲われて、前にも後ろにも進めなくなる。携帯さえ重くて、いつも起きれてた時間に立ち上がれなくなる。そこまで行く前に…って気持ちはわかんないでもない。でもね、人間としての生活ができてるか、そこにほんとに困ってるかどうか、これね、精神科とかメンクリが必要か必要じゃないかのひとつの基準になるから、覚えといて欲しい。
それできてたらね、他の疾患の可能性捨てきれないから、適切な科にかかって欲しい。今、総合診療科とかあるからさ。原意不明で、心因性でしょ、精神科でしょ、メンクリでしょって結論にするのはめちゃくちゃ簡単なんよ。症状の発露の仕方がそこにでちゃっただけで、根本の原意は違うってなると、精神科メンクリでいくら多剤治療受けてもなんにも解決しないって事になりかねない。しかも精神薬って、飲み始めてから、安定するまでどの薬も2週間は掛るから、解熱剤みたいに、飲んだ!熱下がった!ってもんじゃないんよ。血中濃度は飲んだ2時間後位がピークになるけど、安定して作用を確かめるってなると、1ヶ月は試さないとわかんない。この16年、精神科に通ってみて、思うことはそんな感じですわ。結局あたしだって、双極性障害は脳の疾患になる訳なので、心因性ではないんだわ。でも、堪えが効かなくなった時(急性期)ってのは、激鬱って症状になるから精神科に行ってるけど、16年治療して、やっとこれだけは飲まなきゃいけない(逆にこれだけ飲んどけば最低限なんとかなる)、って薬と折り合いがつけれて、この位なら負荷掛けても何とかというラインが見つけられて、紆余曲折あって、やっと希死念慮からもおさらばできて、今があるからさ。
自傷はせんほうがいい。私の場合、リスカは子どもの頃に、ださい!って思えて、ないんだわ。ただねODはまじでやめようね。医者の処方箋内だとしても多剤治療されたら一緒。体が内側からだめになる。アホになるから。普通に生きられなくなる。暗記力も、判断力も、集中力もなくなる。じっとしてる事すらできなくなる。しんどいよ?やめようね。ダメ絶対。

次に、じゃ精神科メンクリ行く!ってなった人向けに記事書きました。
よかったら、続きになるので、読んで見てください。

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