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おすすめの宣伝(第二弾)


場面集に限っては第一弾と、おおむね変えてあります


《残酷でない暗黒街》略称をザンクラというこれは
ゲームやマフィア映画、あるいは友情ものが好きな方にはおすすめなので、是非とも最後まで読んで下さい。色々と夢が爆発しているので
むしろ可愛い物語に思える方もいるでしょうし、主人公達と共に
オンラインゲームを遊んでいるような気持ちにも、なれると思います。
 
もしも気に入って下さったなら出来れば、このおすすめの宣伝にでなく、
残酷でない暗黒街(上か下)にスキをよろしくお願い致します(微笑)

以下は、作中にある場面集
※時系列無視。
一部はここのみで理解できるように、文章を変更しております。


 
『なるほど。
じゃあドン・キアーロは、タイムマシンを造れると思うのか?』
『いいや。無理だと思う』
その結論を意外と思い驚くファンガイ。
『それは…何故だ?
よく次元や速さを利用すれば可能だと言う奴もいるし、
今を生きる人々は、科学の発展に期待してるっていうのに』
そう初めは彼も映画の話をしていただけだが、今夜はパーティー。
何でも好きに思い描き語り合っていいと思っているようで、
その気持ちは群衆やキアーロにも伝わっている。
『何故かと言うとそれは、不自然過ぎるからだ。
そう誰にも分かりやすく言うが、既に終わった時。だから無い。
無いところへは行けない。
まだない時。だから無い。無いところへは行けない…という事さ。
勿論、映画だから楽しく見ているが、
その中でたまに主人公が未来から来た奴に忠告を受けて、
自分を殺すはずの相手を殺して、助かるだろ?あれは何で成功するんだ?』
『それは、そういう未来だから』
『いいや、オレはあれもおかしいと思う。
そう何故なら、他にも殺す人間がいたり、
安心して食べすぎた結果病気になったり、
ほんの数秒違いで事故に遭ったりするかも知れないじゃないか。
それにまた映画の話になるが、
未来へ行ったなら、そこに居たはずのその人物も居なくなった…のだから、
未来の自分になんて会えないはずだ。
居なくなった時間を並べた先に、未来があるのだから』
『おお、なるほど!』
『だからこういったあまりにも大きな不自然さから、無い方が、
造れない方が自然というのがオレの結論なのさ。
そう未来というのは、良くも悪くもあらゆる不確定要素の影響を受け、
千変万化する。でなければ運命なんてものがあって
そのスケジュールみたいなもののほんの一要素でしかないただ一人が、
そこを行き来できる事になって、それも変だろ?
つまりもしも未来の世界なんてものがあるならそれは、
秒刻みでその時、その時、その時の未来の世界がなければ不自然なんだ。
なのにタイムマシンだとか、
人一人殺したくらいでそれから死ななくなるだとか、
それはとてもおかしな話じゃあないかな』
パチパチッ、パチパチッ…!
それはドーニャ・レベッカとレットーラの拍手。
それを聞いたファンガイやジョーイ、ドン・ハルキや群衆までもが
今迄考えた事もなかったので、その思考を面白いと感じてくれたようで
キアーロは面目を保ち、カツミやレットーラと共に
ファンガイと同じテーブルへ。
そこでファンガイから改めて歓迎を受ける。
『ハハハハッ!
実に、実に愉快だっ。お前は面白い男だドン・キアーロ!』
『いいや…1円にもならない話だ。
よくてタイムマシンを造ろうとしていた発明家が、
出費を抑えられるくらいさ』



話し合いに決着がついたところで
アレッタとアンを誘ったパメラはフクジンとヒーズアウトへ
戦利品を売りに行き、その彼女達が戻って十数分後
すぐ計算を始めたのはペスカーラとシモーニ。
エルネストとデルフィーノはキアーロやカツミと相談して残した
戦利品を確認しているが、それは以下である。
フルムーン(特権と交換する宝石)×2 小型車センシビリタ 対建物炸裂弾
木箱(リキュール×3) ウィスキー ボロネーゼ ポテト Tボーンステーキ
マカロニ&チーズ 改造スナイパーライフル損耗倍率向上 マシンガン
絵画・糸杉とビリー 白い小棚 十字柄の大きな布(シャンパン色)
特権・月恵腹喜(読みは、つきえふっき。十回の食事が無料になる)
茶色のサファイア ダイアモンド
当然それらに集まった一同は品定めに忙しく、
そこでも一言断るのはキアーロ。
『勿論欲しい者がいれば事情を聞いた上でやるが、
一応ファミリーの為にフルムーンだけは今回、私が預かろうと思う。
そしてダイアモンドは今回の情報を提供してくれた
バイカにやろうと思うが、どうかな?』
それにGood thinking!の文字を示しながら茶色のサファイアを貰うパメラ。
他も賛成と言いながらそれぞれ一つか二つずつ欲しい物を
キアーロやカツミ達から貰ったが、
恐縮したバイカは帽子に手を当てて礼を言い、
それに答えるのもキアーロだ。
『ありがてぇなぁ。でも本当に良いのか?
売る時期と店にもよるがこれだけで大きな稼ぎになるぜ』
『皆が納得したんだ。貰ってくれっ』
またその間も一同は戦利品について色々と話しているが、
中でも喜んでいるのはデルフィーノ、アロマ、ウィリアム。
『悪いけど誰も取らないならオレは、特権の月恵腹喜を貰おう。
だってこれはフルムーンが六つあってやっと手に入るものなんだから、
少なくともそのフルムーン三つか四つと交換できるだろうし、
無理でも知り合いに高値で売れそうだ』
『流石に色々考えてるじゃない。
あっ…センシビリタはペスカーラが取ったの?
車はあるけどお金は無いのよねぇ。売りたかったのに』
『ハハッ!庶民なんて皆似たようなもんだろ。
オレはボロネーゼとマカロニ&チーズでいいぜ』
そして改造スナイパーライフル損耗倍率向上を手にしたアンに質問するのは
エルネストとシモーニ。
『確か損耗倍率って、撃っててどれほど耐久性を失うかを示す値だよな?
じゃあ低い方がいいんだよな?オレいつも間違うんだよ』
『もしかしてアンは、銃ばかり集めてるのか?』
『ええ、二人共その通りよ。
だからこれは、損耗倍率に関しての向上がなされているのね。
それにもしもファミリーに銃が無くなったらこれも使ってもらうんだから、
集めがいがあるわ。そうこの銃もやや使い込んでるけど…
まだまだ未修理でいけるわねぇ』
そこでますますアンを頼もしいと思ったエルネストだが、
今度はシモーニに訊けば、
彼は白い小棚と十字柄の大きな布を取ったらしく、
それは小棚の上に布をひろげ組み合わせて部屋に飾るようで、
その未知のシステムには感心し、
丁度その時分け前を配って歩いたのはキアーロ、カツミ、ペスカーラ。
その手からそれぞれに渡されたのが821Gr(グロート)だったので
デルフィーノはアロマとハイタッチした後すぐ、バイカにもかけ寄る。
『円だと7万近くにはなるぜ!何を買うか迷うよなぁ~?』
『いいやオレはファミリーに上納する』
聞いて愕然とするデルフィーノとアロマ。バイカはその言葉通り
渡された金を上納しに行ってそれを受取ったドン・キアーロさえ困惑させ、
他は彼の忠誠心を称賛。そこで戦利品の取り合いなどもなく、
今居ない仲間にも500Gr近く残されている事に安心したアレッタは皆に
分け前を何に使うか訊ねるとそれには、様々な声が返ってきた。
そうそれは、久しぶりに子供とデパートへ行く、家族旅行に行く、
疎遠になっている友人に贈り物をする、いい酒を買う、
ホテルのレストランへ行く回数を増やす、
住んでいる町に寄付する、金に困った知り合いにやる、
額を見ているだけでもため息が出るので
光熱費や通信料を払ってしまう等であり、
中でもウィリアムは金に困った知り合いにやるという、
家族でさえない人物への譲渡を口にしたのでそれを褒めるのは
エルネストとパメラだ。
『いいねー。お前とは絶対仲良くしておくぜっ。改めてよろしくな』
『そうしてあげたい友達がいる事も幸運だね』



『一発だ!一発だぜぇ?!
てめぇが顔を出した瞬間私の弾はそれを撃ちぬくんだよぉ!!』
『そんなに自信があるなら無駄口は叩かない事ね!』
そしてそんなアロマに対し、
そろそろいいぞとハウンドを指さすスキンヘッドの男。
つまり流血や服の乱れと汚れ等から
ハウンドの残り体力が少ないと教えたのだが、
アロマとしてはもしも自分が死にカンパネッラがとどめを刺せなければ
策は失敗となるので、できればもっと手堅く勝利したい。
『ハハハッ!どうしたどうしたー!?
思ったより苦戦してるんじゃねぇかー?!』
『今その熱烈な歓迎にお礼を用意していたところよ!』
そう言って火炎瓶を投げつけるアロマ。
当然それは狂喜するハウンドに解除されてしまったが、
それを見て駆けつけるバレンティーノの七人。
実はその火炎瓶を合図にすると示し合わせていた彼彼女らは
ハウンドを囲むと四方八方からその足元に威嚇射撃し、
それに思わず反撃するハウンド。アロマはその隙に木陰から出て
ハウンドに急接近し、やっととどめを刺す事ができたのである。
ドド ドドドッ!
『ぐぅ!…ううっ』
そう声を漏らすと銃を捨て、アロマに縋りつくように倒れるハウンド。
勝ったはずのアロマは執念にやや寒気を覚えたが、



そう言われたのでキアーロ達も見れば赤い絨毯のその南側には
全員革のジャンパーを着た十人程の男女が陣取り、
銃を出す、テーブルに乗って踊る、北のテーブルに座る
アロハシャツを着た男女にウィスキーボトルを投げるなど、やりたい放題。
『キャハハハ!やり返してみろよおっさーん!』
『どうしたオレ達が怖いのかー。
揉めてもこのガラミールの警察は止めてくれねぇぞ』
スピロも今日はついさっき来たばかりなので
まだ注意はしていないらしいが、頭をかいて見せ、
そんな彼にはキアーロとバイカそれにペスカーラまでもが言う。
『あんな事は許せない。
子供でも許せないのに、大人が集まってっ。なんて恥ずかしいんだ…!』
『行こうぜドン。数だってこっちが上だっ。
負けそうになったらオレが一人で引きつける』
『一応注意した方がいい。とは思うが、耳を貸さないだろうな。
大体あそこまでやってるんだ。望み通り懲らしめてやろうぜっ』
『じゃあ注意してもいいかな?』
そうスピロに断ると歩きだすキアーロ達。だが不良達の方も
カンパネッラが倍近くもいるので警戒していたらしく皆一斉に立って走り、
キアーロの前には白と紺でストライプ柄のスーツを着て
金髪をオールバックにした、眉のない男が立つ。
『まさか文句でもあるのか?
ラムアンスに行けばもっと大勢の仲間がいるんだぜ。
やめておいた方がいいなぁー』
『何を?オレ達こそ、その迷惑行為を止めてもらいたいだけだ。
ただしこれから…永遠にな』
『あ、何だとっ?
一体どこが迷惑なんだっ?皆楽しんでるじゃねぇか!なあっ?』
『ああ、最高だぜー!
特にこのアロハシャツを着たおっさんが笑える。ハハハハッ!』
そう言って坊主頭の一人がアロハシャツの男が座る椅子を蹴ったので、
バイカを呼ぶキアーロ。
そのカンパネッラの後ろにはスピロとその仲間もかけつけ
バイカはもうやる気だが、一応キアーロに訊く。
『どうする?』
『ああ、考えたんだが…オレ達も真似して、
その楽しみを分かち合おうと思うっ。その足元にあるものを使ってくれ』
『おお、これだなっ』
言ってすぐ足元に落ちているウィスキーボトルを手にとり
坊主頭に喰らわすバイカ。
バリンッ!
『アハハハハハッ!本当だぜ!!結構楽しいなーー!
何かすっきりするぜぇ』
『野郎っ!』
『殺してやる!』
『おめぇらにできるのかよ』
瞬間そこはカンパネッラとスピロ達ホテル側対不良集団の喧嘩の場となり、
逃げていく客達。
『殺せぇ!』
『やってみやがれ…!』
そう言ったのは叫ぶ不良達に手招きするエルネスト。



『まあ、ちょっと待て。だからこの女の事は忘れないし、
今も町の彼方此方にいるバレンティーノには、オレから伝えておく。
これでどうだ?
そう確かに最大でもほとんどEAの勢力圏だけの話になるが、心強いだろ。
今だってオレの仲間達は、この女が逃げないように見てるんだ。
当然絶対に逃げられない訳じゃあないがもしもそうなったら
…怪しまれるのはどっちだ?
オレ達ならあんたらの言い分もちゃんと聞くさ』
聞いてしばらく考えて後、
怒鳴り疲れたのかいい考えだと言って頷くトレンチコートの男。
それから二人を見送ったキアーロ達の前には女が礼を言いに走る。
『本当にありがとうございました。あいつらは本当に狂暴で…。
でももうこんな時間。大事なお客様に渡すはずだったこの帽子どうしよう。
時間厳守なのに…。そうだ貴方達の中でどなたか、買って下さいませんか?
当然安くします』
『いいや、買わない。今日はもう帰った方がいい』
『まさか、貴方達まで私を疑うんですか?
たまにああして絡んでくる連中がいて、もううんざりっ。
でもこの仕事は続けたいし…
やっぱり貴方達のことも、ただ嫌な思い出にはしたくない。
だから安くしますのでどうかこの素敵な帽子を』
『う~ん…自慢じゃあないが、助けたオレ達がどうして嫌な思い出になる?
絶対に、大丈夫だ。もう帰った方がいいぞ』
『勿論アロビオには帰ります。
けど、どこで帽子を売ろうと自由じゃないですか』
『当然そうだが、今絡まれたばかりじゃないか。
このガラミールは広いんだ。
何もこのメーツベルダにこだわる必要は無いはずだし、
何で教えてくれたのかは謎だがアロビオに住んでいるなら、
南で売る手もある』
『いいえ、貴方達に売ってあげたいんです』
『だが本当にいらないんだよなぁ』
『素敵な貴方達にっ』
『いらない』
『どうか助けると思って、買って下さい。200Grにします。
一応、交渉次第でもう少し安くも』
『残念だがオレ達は貧しくてなぁ、200でも惜しいのさ。分かってくれ…!』
『分かります。でもこの帽子は普通もっと高いんですよっ。
友達に訊いて、本物だとはっきりさせましょう…!』
『もしも偽物なら調べれば分かるしなぁ、その口ぶりだと
本物なら至上の喜びが舞い降りるかのようだが、それでもいらない。
もう帰るんだ』
『勿体無いっ。これからもそうやって下を向いて生きるんですか?
今とても損な選択をしてしまいましたよ…!』
『そうかでは仕方ない。有益な選択をしようじゃあないか。
リカッ、バイカッ、ちょっと来てくれ…!』
『おお、出番かよっ』
『まさかあるとは思わなかったが、おい姉ちゃん、オレ達のドンに用か?』
だが二人がキアーロの前まで来ると、ゆっくりと南へ歩きだす女。
もういいですと言っているので帰るようだが、
ウィリアムの怒りは収まらない。
『ああ、怪しい!怪し過ぎるぜぇ!
確かに100%じゃあねぇがこのまま帰していいのかよ!』
そう女はまるで強引にでも騙そうとする詐欺集団の末端で
今迄はその態度がむしろ相手に、面倒臭い、可哀想、
あるいはこのくらいならいいかという感情を生んでいたのだろうが、
キアーロ相手には完敗。



以下は今作にある、娯楽以外の見どころ
遠い未来の物語とはいえ、何故マフィアになって生きるオンラインゲームが人気なのか。その楽しさを味わい自分がクリエイターやプレイヤーならどうする、こうすると思考を巡らせて下さい。
 
技術の差はあれ作品の舞台となるオンラインゲームのようなものは作れるのか。はっきり言って不可能ですがそれは未来のビデオゲームでなければならない部分のみで、今でも熱意や資金あるいは人脈等々がそろえば、作中に登場するマフィアズライフに迫るほど面白いものは作れる……と思っています。是非とも貴方の目で確かめて下さい。
 
ではゆっくりとお楽しみ下さい。
来年の大賞に応募予定ですので少しでもご覧くださり、
気に入った場合できればこのおすすめの宣伝にではなく、
残酷でない暗黒街(上か下)にスキをよろしくお願い致します(微笑)

※また自分と読者の為に言いますが、
書いてあるのは憶えて欲しいからではなく、読んでほしいからです。
要するに憶えなくても楽しめますので、ご安心下さい。

紹介にあるとおりただ娯楽だった時代の小説を目指しますので、今のところ読者を楽しませる作品のみを書くつもりです。それでよければ応援よろしくお願い致します。