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この荒野。(詩のようなもの)



この荒野。




独りたたずむ。



仲間?



いないが、それが?



孤独?



それは哀れ…

と、でも?




ねえ、


「太陽」なんてさ、

ほんとうは、嫌いなんだよ。

ヤツに意志なんかないだろう?

それなのに どうして ヤツに

“感謝”しなきゃいけないんだよ。



神の棲まう
高い塔の建つ場所へ

荒野はいつも荒野だ
花一輪咲かないのは


この心。




ねえ、


「宇宙」なんてさ、

ほんとうは、興味ないんだよ。

ヤツに目的なんかないだろう?

それなのに どうして ヤツに

“憧憬”しなきゃならないんだよ。



鬼が棲まう
枯れた一本杉のそば

荒野はいつも荒野だ
流した涙もすぐ乾く


この心。





高い塔は、見下している。
分かっている。
正しいのは、そっちだ。



一本杉は、呆れている。
分かっている。
病気なのは、こっちだ。




ただ


この荒れ果てた野に


止まぬお前らの嘲り


ひどく耳障りで。



笑えるね



はぐれものを 弾こうとする

けたたましい 天使の罵倒。



ほぉら。




耳の奥底に



まだ



こだまする…




この、荒野。





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