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夜森蓬
自作の小説をまとめています。連載中です。 美少女アイドルとして奮闘する男子中学生の葛藤の日々を描いています。不定期ですが、月2話以上のペースで投稿しています。
自作の小説をまとめています。連載中です。 天才占星天文学者を名乗る不思議な『水晶玉』アタール・プリジオスとその弟子たちを巡る物語です。 月3〜4話くらいを目安に書いていきます。
彼岸花の咲く丘のように、 緋色 に染まった君の胸元、 心の中まで、 君をおびやかすのならば、 僕が、 その 緋色 を吸い尽くしてあげる。 (だから、君よ) (その鋭い牙を) (僕の首筋に立てろ) そして、 お互いの「優しさ」をグラスに注ぎ、 飲み干そう、酔おう。 葡萄酒のように、 味わおう。 だるく、ゆるやかに、 深く… 深く… 限りなく、 深く。
#24 メンバーたちから、プレゼントをもらった。 『のどケアセット』だという。 吸入器とハチミツとのど飴だ。カンパして買ったらしい。 それと、個々からもそれぞれもらった。 美咲は、紺の手袋とペンケースだった。なぜその組み合わせになったのかは分からないが、ペンケースは汚れてきていて、そろそろ買い替えようと思っていたのでちょうど良かった。デニム地の丈夫そうなものだ。 あかりは、陶芸教室で作ったというマグカップをくれた。シンプルな白無地の作品だと思っていたが、よく見ると薄
この荒野。 独りたたずむ。 仲間? いないが、それが? 孤独? それは哀れ… と、でも? ねえ、 「太陽」なんてさ、 ほんとうは、嫌いなんだよ。 ヤツに意志なんかないだろう? それなのに どうして ヤツに “感謝”しなきゃいけないんだよ。 神の棲まう 高い塔の建つ場所へ 荒野はいつも荒野だ 花一輪咲かないのは この心。 ねえ、 「宇宙」なんてさ、 ほんとうは、興味ないんだよ。 ヤツに目的なんかないだろう? それなのに どうして ヤツに
* 神天星暦2934年10月9日。 その島は、閉ざされていた。 聖地に最も近い島とされ、島民たちもまた島を『聖域』という意識から島民以外の禁足地として、長い間、何者をも受け入れなかった。 そして、静かに滅びようとしていた。 「ミュー、おはよう」 「エクトラスさま…おはようございます」 「もうすぐだね」 男は女の大きな腹を愛おしそうに優しく撫でると、黒髪に栗色の瞳の整った顔に穏やかな笑みを浮かべ、女の傍らに座った。 エクトラスは、島外の人間だった。 聖地メー
はくちょうが飛ぶ ふゆの空 そのなかに混ざって ふわーりふわーりと まさに、生まれながら 死んでゆく ゆめのあわぶくたちよ 雲のくちびるに接吻したかったらしいが はかなきいのち 青空にとけて いっしゅんのゆめ 光 ああ つめたい風のストロー はくちょうたちを巻きこんで かき混ぜる かき混ぜる こんがらがった こんぐらちゅれーしょん めぐる 時のうず あのはなびらが舞う はるの空 そのなかに混ざって ふらーりふらーりと まさに、死にな
#23 僕は、綾香からの手紙を机の引き出しにしまった。 「はああぁ…」 大きなため息が出た。 「…昨日までと何も変えなくていいからねって、そんなの無理だろっての!」 僕は机の上に突っ伏して、独りもだえながら唸る。 「うーん…」 落ち着かず、今度は天井を見上げてのけ反っていると、ドアをノックする音がして姉が顔を出してきた。 「流伊、もう12時過ぎだよ。寝なさいよ」 「…なあ姉貴。オレ、まだガキだよな?」 「え? ええ、そうでしょ…なに、その質問」 「い…
* 聖剣が、砕け散った? 呆然とする、『時空』の聖剣士と少年。 銀色の粉塵がキラキラと狭い室内を流動しながら舞う。 「『時空』が…」 聖剣の主が、思わず声をこぼす。 なぜ自ら砕けたのか? まるで自死だ、と彼女は思った。 「ガロさん…」 あまりのことに、アリエルもまた言葉を無くしていた。 「…大丈夫です」 何が大丈夫なのだろう。 自分でも分からぬまま、彼女は立ち上がって『時空』の破片たちが未だ浮遊する中を進み、飛散した位置の真下まで行った。 「不思議
突然の雑記帳です。 本の整理をしていて、思わず1冊また1冊とかつて読み切った本をペラペラとめくり、いつのまにか熟読してしまっていた、なんてこともありますよね。 おかげで、整理整頓が終わらないで、逆に散らかってしまったりなんかね…(´∀`*) 近所に古本屋などがあれば、売りに行くことも考えるのですが、あいにく近所にはありませんで、ペーパードライバーな私は自家用車を走らせる技術も気力もなく、不要な書物を売るでもなく、積んでおる次第。 学生時代までは、普通に読書できてたのです
虫の遺骸。 情けない 下らない 無様で 異様で お手上げな有様で 凝り固まって醜く 見るほどに不吉で 私は 虫が、死ぬほど大嫌いだった。 生きてても 死んでても 不気味で 不愉快で 気持ち悪くてならず それに命があること 自体が、許せなくて 私は 虫愛好家のあなたに無視される。 趣味の相違 相性は最悪 でも好きで でも嫌いで あなたはそれにも拘らず 私のすぐ側にいつもいる なのに無視は虫のせい? ごめんね。 遺伝的に、 私
* 男の名は、パルム・ラビト。 口が利けないという、この大きな太った男の赤茶色の短髪は、アリエルの変えた髪色と似通う。僧侶ガロによると、年は恐らく27歳であろうという。 まだ若いものの、喋れないという障害から、世間から見放されてこの寺院にたどり着いたらしい。 こんな茶目っ気のある愛らしい人なのに、だれにも相手にされなくなってしまったのだ。 どんなにか、落ち込んだことだろう。 その謎の高熱病に罹ったのは、14歳か15歳で、同じ年に流行った疫病によりまだ5歳ほどだった
* あの家の“鎖”を、 引きちぎって、出た、 あの日から。 たどり着いた、今日…。 …不思議な『水晶玉』と出会い、 アリエル・レミネ・オットーが、 新たに、生まれ落ちる…。 午後の日が差す。 彼は顎近くまで伸びていた自分の黒い髪を鏡を見ながら裁ち鋏でジョキジョキと雑に切り落とし、耳たぶくらいまでの長さにした。 「長さはこんなものかな…」 呟くと、僧侶にもらった『髪の毛の色を変える粉』を少量の水で溶かし、木べらで塗布し、豚毛の櫛で馴染ませる。 き
青い雨音。 窓の外では。 白い蝙蝠が飛び交う。 緑色の夜。
#22 その夜、僕はなかなか眠れなかった。 雨を降らした雲は既に遠く、家の外は美しい星空の安らぎに包まれているはずなのに、僕の心臓はドクドクと肋骨を激しく打ち鳴らし、体中に血液を大量に流している。 布団の中で、胎児のように背を丸めてジッとしているのにも関わらずだ。 それに、暗がりの中、目はバッチバチに冴え切っていた。 …明日、大丈夫だろうか? 今日は突然で動揺もあり、何も考えられなかったかもしれないが、明日は少し冷静になって、よく考えてみたら腹が立ち…高柳のやつ、
* 日が昇った。 …部屋が明るさに包まれる。 レミールは机に向かって座っていたが、特に何かをしていたわけではない。『水晶玉』の姿に立ち戻った、アタール・プリジオスを無言で見つめていた。 アタールもまた沈黙し、眠っているかのように動かなかった。 朝の礼拝から部屋に戻ってきたファンダミーア・ガロは、少年の様子を窺いながら、ゆっくりと近寄る。 「…お帰りなさい」 レミールは、彼女のほうを見ずに言った。 「お待たせいたしました」 「…ねえ、ガロさん」 『水晶玉』
梅香る枝に鶯鳴く構図やはり絵になる春の町角 憂えるな行く人来る人交差して喜怒哀楽の春ぞ過ぎゆく 麗しき貴方のくしゃみ豪快で風も驚き我に耳打つ 難しいですね、三十一文字(みそひともじ)。 (^^;)まだ3回目…。 次回は「え」です。 ちょっとした空き時間にでもご覧いただければ幸いです。
* 締め切られたカーテン。 暗い部屋。 午前中は、ずっと部屋に閉じ込められていた。 朝食も運ばれてくる。 下僕の少年は外から鍵を開けて入ってくる。黙ったまま、ぎこちない手つきで配膳し、出ていくと、また鍵を閉めて廊下を歩き去る。 それをいつも1人で食べていた。 大概は、冷めていて不味かった。 生まれたときから、そうだったので、慣れるも何も無く、何も感じはしなかった。 学校に行くことも当然なく、友と呼べる相手もいなかった。 それが、自分の『旭光の蒼星眼』を持つ