見出し画像

死を目の前にした人間は。〜滅びの前のシャングリラ〜

私の好きな作家、凪良ゆうさんの「滅びの前のシャングリラ」を読了した。

今の時代あんまりみない気がする「隕石が地球にやってくる」という設定。

物語の登場人物達は、それぞれ平穏な世界を憎み、呪い、絶望していた。

しかし、ニュースで「1ヶ月後に小惑星が落下し、地球が滅亡する」という事実を知る。

みんな、いきなり死へのカウントダウンを強制させられ、戸惑い、狂い、泣き叫ぶ。

そんな中登場人物達は、自分と向き合い、過去を精算し、自己を解き放っていく。
まさに「滅びの前のシャングリラ」である。

もし地球が滅亡するとなった世界は、秩序や倫理など皆無となり、人間の醜いところがもろに出てくるんだなということを体験出来た。

店の窓ガラスが割れ、食料や物資は暴力で奪い、街には死体が転がる。

読み終わった時「ああ、現実で良かった」と安堵するくらいだった。

今の平和な日本に感謝し、平和を祈りたいと思う。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?