コンパンバンギカイオーガグラ

タイトルに意味はない。
ないんだい、ないんだい。
意味はないんだい。 

 ─── by ハイダイさん


最近僕は世界の終わりを求めている。
だって、世界があまりにも終わらないから。
必死に生きて、必死に生きて、生き抜いて、一日の終わりに吹く風のしらせ。
遠い海 遠い空 止まらぬ流血 終わらぬ諍い。 

きっと、多くの人が必死に1日1日を生きている。
それなのに、彼らを支える全てがお遊び。
大義
国益
領土
怨嗟
どんな理由も平等にくだらない。

人間は理性的で知能が高い、と皆歌う。
声を揃え、ありがたいものでも見るような輝きを湛えて。
聖歌隊の子供たちのような愛らしさで。

でも僕はこのチープで空っぽな人間讃歌に懐疑的だ。

これだけ長い間地上の頂点を気取っておいて、未だに争いから抜け出せていない。
僕の中学生時代の同級生はなにやら日常的にくだらない独り言を呟いていた。
「人間は他の生物とは格が違う!」
みたいな、そんなくだらない独り言を。
いいや 同じだろう。
技術も文明も、ヒト族の大陸を通り越してはるか彼方イスカンダルへ飛び立つほどの躍進を見せてくれている。
ひとえに足りないのはヒト自身の知恵だ。
未だに、これだけ進歩しても初歩的な手段に頼らざるを得ない不甲斐なさ。
どんなに便利な道具も、最終的には人殺しのための武器になり下がってゆく。
非常に非常に良くない。
僕らがヒトとしてできることをやっている間、どこかの国のエラいヒトは破壊的で原始的で幼稚なおままごとに興じているのだ。
この世がくだらない理由はここに詰まっている。
必死に生きる理由も、何かに成功する意味も、なにも見出だせない。いずれキャタピラが踏み荒らした大地に染み込むだけ。

今の僕は首の皮一枚で繋がっているが、誰かがこの一枚を切り落としてくれないかと密かに願っている。
できれば天災か何かで。
誰かひとりでも一筋の涙を流してくれるなら嬉しいが、死後のことだからそんなものには拘らない。
自害なんてものは、僕には無理だ。
途中で躊躇ってしまうかも知れない。
しかし天災なら、どんなに死にたくなくても後戻りはできない。

……そう思う。

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