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【メモ・雑感】読んだ本とか _2024(R6).1.28

 行政書士試験の結果が判明するまでは、資格試験勉強はできない、とうい自分への言い訳をしています。

 それも残すところ僅か。

 年始から、仕事の合間を縫ったり、休日の時間に読んだ本の感想などを書いておきます。

●「自由貿易という幻想」(E・トッドなど)
・日本のTPP加入を批判というか、疑問視した各論者が記していった本

自由貿易か保護貿易かについては、高校の世界史でも、イギリスの穀物法、南北戦争、ドイツ関税同盟のリストなども出ていたと思う。ただし、教科書では1ページにも満たない程度のものを、300ページ近く使って論じているので、議論に一定の深みはある。

・ただ、論者でレベルはまちまち。史実の中心にしたもの、論理展開に頷かされるもの、やたら修飾てきで横文字を多用しがちで中身の薄いもの、陰謀論的なもの、玉石混交といった感じ。

・さらに2018年にTPP発効してから現在まで、日本がどんどん駄目になっているって感じでもない。2023イギリスも加入するという。TPPが狂ったものならイギリスが加入するとは思えないのだが。
環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉|外務省 (mofa.go.jp)
まあ、中国の一対一路に参加したイタリアの例はあるが。

・経済学者の高橋洋一さんによれば、TPPの目的は中国包囲網であったという。その目的は上手く達成しているように思えるし、なんだかんだで参加しなかったアメリカにも、日本はTPPのレベル感をベースに交渉をできているように思える。

・単純なグローバリゼーション信奉論は、リーマンショック、トランプ前大統領、コロナショックなどを考えれば、説得力はない。一方で、日本の貿易額を見れば鎖国も、あり得ない。TPPも含め、日本の政府も中々上手くやっているように思える

●「ギリシア人の物語①」(塩野七生)
ローマ人の物語は、(一応)読破したので、次はギリシア人を読破しようと思った…わけではない。急遽、横型というか横開きの封筒が欲しくなったが、なかなか見つからなかったところ丸善で発見し、お礼を込めて何か本を購入しようと思い、たまたま見つけたもの。

・資格試験のテキストとか、文化人を気取ったような本しか読んでいなかったためか、固有名詞にさえ注意していれば、本当に読みやすかったし、著者の考え方も面白かった。

・特に、スパルタの監査官を「小人閑居にして不善をなす」としたのは、言い得て妙な気がする。ドイツの将軍だったかが「無能でやる気のある人間が最も扱いにくい」的なことを言ったらしいが、それと同じような感じもする。

・「小人なんだから、忙しくしなきゃ」とか「能力あんまりないんだからヤル気出しちゃだめだな」と、仕事はそこそこに、私的な資格試験の勉強を頑張る、良い言い訳にするつもりである。

●その他。読みかけの本や強い女性の発言
京極夏彦の「鵺の碑」を7割くらい読みました。
なんというか、素晴らしい。まだ途中なんですけど、文学表現と史実と登場人物を事件に組み合わせる(まだ途中ですが)持って生き方とか。さらに、よく考えると、グロ・エロ・殺人が今のところなくて、これまでの本シリーズとちょっと違う気がするが、それもまた良いと思う。

田中真紀子元代議士が旧田中角栄邸の火災消失で、「全部丸焦げ。私が線香消し忘れた」旨の発言。自分の過失を堂々と表すのは、何とも清々しいというか、衝撃的。自分も線香で火事になると、想像もしていなかったので、大変参考になった。実家に連絡し、LED式の線香を購入・配送した。田中真紀子氏への印象は、親の七光りなのに自己能力と勘違いし外務大臣で無能・無責任を露呈した、と言ったところだった。でも、時間が経って、良い方向へ変わったのかもしれない。安部元首相だって、2回目の内閣で大成したのだ。田中真紀子さんももう一度やるのも良い気もしてきた。

上沼恵美子氏ダウンタウン松本さんは仕事超一流、遊びは三流以下」的な発言。ダウンタウンの松本氏へのいわゆる文春砲は、ジャニーズへのものと同じだろう。強力な影響力を持つ人へ、直言することは難しい。それを、たぶん、本事件で初めて明確に非難した上沼さんは流石だ。ビートたけしさんも続いたが、たけしさんは上沼さん発言の反応を考えたものだと思う。

 

 本は、結構順調に読めて、読んだ本は古本屋に売り払う予定で、本棚も結構すっきりした。行政書士の結果が駄目でもリベンジしていく気合も入った。
 一方で、自民党のパーティー券問題は、色々とガッカリ。説明責任とか、信義則とか、選挙で選ばれた国民の代表の倫理観があれでは…。



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