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三が日当直と思ったこと

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1月2日は日当直でした。精神科病院の土日祝日の医師の勤務体制は、基本的にはその日の朝から翌朝までの24時間を1人の医師が当番制で担当します。年末年始は休みが続くため、毎年大体どこか1日は日当直に当たることになります。

外来は2.3人、病棟は行動制限(隔離や身体拘束)を行っている患者さんに対して、その妥当性や危険性がないかも含めて毎日の診察が義務付けられています

加えて最近は入院が長期化している患者さんの高齢化に伴い、身体面での診察で病棟から呼ばれることも増えてきました。多いのは皮膚疾患(帯状疱疹や床ずれなど)傷の縫合便秘や腸閉塞、肺炎などの感染症も軽症であれば精神科病院で治療していきます。

三が日から勤務ではありましたが、入院患者さんの中にも年末年始に外泊や面会などが許されず、病院で過ごさなければならない方も少なくありません。

私の勤務する病院では、年末年始の休みに入る前に、入院患者さん全員に対して年末年始に自宅へ外出できないかを(場合によっては家族さんも交えて)改めて検討します。

1人でも多くの患者さんに年末年始をご家族やご友人と一緒に過ごしてほしい、との思いからではありますが、現実的には難しい方が少なくありません。

入院患者さんを減らし、できる限り地域で過ごしてもらう、という風潮は年々強くなってきています。精神保健福祉法の改正も度々行われ、今年も4月から医療保護入院に対して見直された、新たな改正案が適用される予定です。

精神科医療は過渡期にあります。精神障がい者を巡っては、古くは私宅監置から、その後高度経済成長期に精神科病院が乱立、そして今後は地域で暮らしていくためにはどうすればいいのか、という段階に入ってきています。

患者さんが地域で暮らしていくためには具体的に何が必要なのか何が弊害となっているのか、今年はより一層意識していきたいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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