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【書籍好調↑雑誌低迷↓】雑誌業界の未来が危い⁉

 私たちの身近な情報媒体である雑誌。本屋に行くとジャンルごとに様々な雑誌が販売されており、一見低迷している?なんて思わないかもしれません。しかし、実は紙媒体の出版物の売り上げは減少傾向にあります。特に近年は雑誌売上の落ち込みがすごく、市場規模の縮小により、出版社や書店の数も減少しています。

 この記事を読めば、雑誌業界が立たされている現状を数字をもとに把握することができるでしょう!

出版業界の現状

1,出版物の「推定販売金額」を見てみる


出版物の推定販売金額
出版科学研究所「日本の出版販売額」2024より
https://shuppankagaku.com/statistics/japan/

 1996年度をピークに日本の「出版業界の推定販売金額」は緩やかに減少しています。最盛期の1996年と2022年の金額を比べると、その差は40%も開いています。
 特に、雑誌市場の減少が目立ち、最盛期の1/3以下になっています。

出版科学研究所によると、

特に雑誌市場は、少子高齢化に加え、インターネット(1990年代半ば~)、スマートフォン(2010年代~)の普及などから、需要が激減。休刊誌も相次ぎ、加速度的に下降していった。

出版科学研究所「日本の出版販売額」2024より
https://shuppankagaku.com/statistics/japan/

と発信しています。

2,2014年・2022年の「出版物売り上げシェア」を比べてみる

出版科学研究所「日本の出版販売額」2024より
https://shuppankagaku.com/statistics/japan/

 これは出版科学研究所が公開している出版物売り上げシェアの円ブラフです。グラフを見ると、「紙雑誌」のシェア率が17%も減少していることが分かります。
しかし、ここで重要なのは、

電子雑誌のシェア率がもともと非常に少なく、2014年から現在まで変化がほぼない

と言うことです。

つまり、最初に紹介したこのデータ、

出版物の推定販売金額
出版科学研究所「日本の出版販売額」2024より
https://shuppankagaku.com/statistics/japan/

 「書籍」と「雑誌」が緩やかに減少していく中、「電子出版」のシェア率が拡大してきています。しかし、これは電子コミックの増加率であると言っても過言ではないと考えられます。

まだ根本的な解決策は実施されていない

 この記事で紹介した2つのグラフ、「出版物の推定販売金額」と「出版物売り上げシェア」を見るに、雑誌出版は電子出版にうまくシフトすることができず、減少を食い止める方法に辿り着いていない状態だと思われます。

個人的には、
 雑誌出版の役割は、最新の流行や情報を提供する媒体であったために、インターネットやスマートフォンなどの普及により、情報の即時性の部分でそれらに見劣りしてしまったのが減少が止まらない理由であると考えています。

次回の記事では、今の雑誌業界の現状を踏まえた対策や解決策についての記事を公開できたらと思っています!ご覧いただきありがとうございました。



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