叫び

画像1 ムンクはあの夕焼けを〝炎の舌のような‥〟と言い表している。絶望を描こうとして辿り着いた境地が『叫び』らしい。その生涯と作品の独自性をあわせて観ていると、人生には善し悪しのモノサシを差し挟む余地など何処にも無い、そんな実感が沸き起こる。 幼少期から死と性の匂いを直に舐め続けた人間にしか描けない世界。この写真の夕焼けも、炎の舌の様に見えなくもないが、やはりあまりに平和過ぎて遠い。私にとってムンクは、人の心の闇を愛する力を与えてくれる画家。今ならイジリたくなるようなキャラでもあり、執拗でどこかコケティッシュ。

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