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中2男子には昭和、いいのかも(だがわたしは無理)/不適切にもほどがある!

違和感。

このドラマを見ながら、あ、そういうことなの?そういう方向性なの?令和のコンプライアンスめんどくさい、昭和礼賛的な感じなの?

あー…

と思いました。

家でも学校でも公共交通機関でも
ところ構わず四六時中タバコをスパスパ吸い
セクハラやパワハラが横行し
(というかハラスメントという概念が無く)
抗議すると「愛のムチ」という言い逃れが通り
声を上げる側が煙たがられ疎まれ潰される

わたしからすると金輪際、決して、断じて、間違っても戻りたくない、吐き気を催す時代なわけですが、隣で見ている夫は時々笑っていて、さしたる違和感を覚えていない様子でした。

え?

そうなの?
わたしだけ?

と思ってリアルタイム検索をしてみても

面白い
腹抱えて笑った
さすがクドカン

といったコメントが多く並んでいました。

はて。

1話の途中、令和から昭和にタイムスリップしてきた中学2年生が母親に「僕は昭和に残りたい」と主張します。
理由を聞かれた彼は叫ぶのです。

「テレビでおっぱいが見れるじゃないか!
 テレビでおっぱいが見たいんだ。
 地上波でおっぱいが見たいんだ!」

(まったく笑えない)

このセリフでようやく
わたしは気付きました。

そうか。

中2男子からしたら
いや、ヘテロセクシュアル男性からしたら
昭和の方が生きやすいのかもしれない。
(もちろん人に依るでしょうけど)

わたしはどうしても、わたしの視点で見てしまうから、無理だと思うのでしょう。

それは例えば
学生の頃、クラスでイジメがあったとして

イジメの首謀者はそんなこと忘れていて
傍観者はそんなことあったねと懐かしがれて
他のクラスの人は後から聞いて面白がり
でも、イジメを受けた当事者は今も苦しんでいる

みたいなことなのかもしれません。

つまり

昭和を強者として生きた人からは
辛い思いをした人たちが見えていなくて

自分がそれほど辛さを感じていなかった人は
懐かしく思い出しながら笑うことが出来て

昭和を知らない、体験したことのない人には
他人事、時代劇として新鮮に面白く感じられる

でも、昭和の価値観で苦しんだ人には
全くもって笑えない、ということなのかも。

とすると
違和感を覚えたわたし=少数派でも頷けます。

男は弱さを見せずに拳で闘ってナンボだ、という価値観にどっぷり浸かれる人には、さぞかし令和は雁字搦めの世に思えるのでしょう。

でも、その一握りの強い男たちと、その役に立つ者しか得をしない世の中で、息が出来ずにもがいていた人たちにとっては、どうでしょうか。

懐古趣味は、何丁目かの夕日でお腹いっぱい。

昭和には確かにいい面もあったと思うけど
その分、悪い面も無茶苦茶ありましたから。

2話目も恐る恐る視聴しつつ、余りにしんどかったら観るのを断念しようと思っています。

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