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ヴェネツィアの名店:Harry's Bar

ヘミングウェイも通った名店

ハリーズバーの入り口

サンマルコ広場のすぐ近くに、作家ヘミングウェイ(1899-1961)も常連だったという、「ハリーズバー」があります。

「ベッリーニ」という飲み物でも有名なこの店ですが、これは ヴェネツィアのあるヴェネト州の、発泡性ワインのプロセッコをベースにアレンジされた桃のカクテルです。

桃のカクテル:Bellini(ベッリーニ)

 このカクテルの考案者であり、オーナーであったジュゼッペ・チプリアーニが1931年に始めた老舗のバーで、今ではイタリアはおろか世界中に「ハリーズバー」と名のつく店の本家本元です。

 『日はまた昇る』『武器よさらば』『キリマンジャロの雪』『誰がために鐘は鳴る』などで、すでに名声を得ていたヘミングウェイは、1949年の終わりから50年頃しばしばヴェネト地方に滞在しました。

 ヴェネトの山々とヴェネツィアのラグーナを愛した彼は、狩りの後よくこの「ハリーズバー」を訪れていたそうで、当時を舞台とした小説『河を渡って木立の中へ』で、上記のカクテル「ベッリーニ」も登場しています。

 その後、再びキューバにおもむき『老人と海』を執筆し、1954年ノーベル文学賞を受賞しました。

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