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ハル 哲学する犬 クォン・デウォン【ゆるっと感想文】5

北朝鮮に拉致され2002年に帰国した
蓮池薫さんが翻訳された本です。

表紙にも描かれている仔犬の名前は「ハル」。
「ハル」とは、韓国語で1日という意味。


短い物語(詩?)のようなお話が
たくさんあって、
一話ごと描かれている
仔犬のかわいい挿絵に癒されますが

ほんわかした雰囲気の
言葉やイラストをよそに
確信をつくような、
ドキリとさせられる文章もある。

そのバランスが絶妙で
今でも大好きな本の一つです。

ときには生きることが
わびしくなることがあります。

たまごの黄身のように、
からの中に閉じこめられたさびしさを
声にだして叫ぼうとしても、
のどが詰まってしまうときがあります。

この世で自分はひとりぼっちだと
思うときすらあるんです。

そんなときは、
自分がもともと孤島にいるかのように
広い海のなかの
たったひとつの孤島にいるかのように
かんがえましょう。

そうして自分におとずれた孤独と、
親しくなれたとき

はじめてあなたは、
この世で独り立ちができるでしょう。

ハル 哲学する犬 
クォン・デウォン(蓮池薫 訳)



会社を辞め自暴自棄になっていた
20代前半のころ、

現状打破したく始めたブログで
仲良くしてくれていた子が
おなじ「ハル」ちゃんだった。

「なるようになるし、
なるようにしかならないから大丈夫だよ。」

そう励ましてくれた言葉は
10年以上経った今でも覚えていて

心揺らぐときは
今でも心をなぐさめてくれる
大切な言葉になってる。

ハルちゃん元気かな。


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