見出し画像

【旅行記】和歌山までロングライド Ⅱ (2023/05/02)

2023年になって、永らく自転車に乗ることから遠ざかっていたが、気候も良くなったこと、そして友人が大阪から自走ビワイチ(琵琶湖一周)をするという話を聞いたこともあって、ちょっとムリ目なロングライドがしたくなり、程よくしんどい行程でなるべくキツいヒルクライムをしないでいいところに行こうと思った。

となると、北(丹波方面)と東(奈良方面)はまあまあな山越えがある。
西(神戸方面)・・・自走アワイチ(淡路島一周)はいつか行きたいけど、ブランク明けいきなりはハードルが高すぎる。
南(和歌山方面)となると、昨年行った和歌山市方面でないところに行きたいが、山越えが必須になる。その中で一番越えやすい峠となると、紀見峠か雄ノ山峠か。往路と復路で同じ道を通るのは好きではないので、往路は紀見峠、復路は雄ノ山峠というルートで間に紀の川サイクリングロードを通っていくことにしよう。

その道中に、たま駅長のいる「貴志駅」や鬼滅の刃の恋柱・甘露寺蜜璃と同じ名のお寺「甘露寺」があるので、そこを目指して行ってみよう。距離的には大体180キロくらい。これまで日帰りでのロングライドでは最長距離になる。よし、このルートで行こうか。

長い休職の果てにすっかり夜型生活になってしまっているので、5時おきはつらい。なんとか起きたが、ほんとに和歌山行くのか・・・もういっそ大阪府内でサクッとでいいんじゃ・・・などとめんどくささに負けそうになりながらも、愛車にまたがり出発。この時点で予定より30分くらい遅れているが。

朝の通勤時間帯を避けて、大阪市内を抜けて、大和川から石川沿いに入り、河内長野へ。和歌山側から紀見峠を登ったことはあるけれど、大阪側から登るのは初めて。これからどんな坂が・・・とえっちらおっちら坂を登るが、あっけなくクリア。

約半年ぶりの紀見峠!

峠を下って、橋本へ。橋本駅前の「まことちゃん像」に挨拶してから、紀の川沿いのサイクリングロードを通って貴志駅へ向かう。

グワシ!!

快晴の川沿いは連休の谷間の平日ということもあって、ほぼ誰もいなくて快適。

目にも涼しげ

貴志を目指す道中で、たまたま九度山駅のすぐ近くを通りかかった。
そういえば、TVだったかなんかで見た、九度山駅に併設されているおにぎり屋さんがいい雰囲気だったなぁと思い出して、お昼にはちょっと早かったけど、補給ついでに寄り道することにした。

真田氏ゆかりの九度山

駅の裏手から、店の厨房の裏みたいな通路を通って、ほんとにここ・・・?っていうところから改札を通らずに駅のホームにあるおにぎり屋さんへ。

地元食材を使った、ホーム上にあるおにぎり屋さん

あんまりたくさん食べるとしんどくなるので、一つだけにしよう。
和歌山といえば梅!汗かいたから塩分補給しないとね。
握りたてのおにぎりは、駅のホームの上で食べる・・・のではなくて、イートインスペースが別にあって、そこでいただく。

お茶の入れ物が懐かしい

板張りのレトロなトレーラーハウスみたいなところで、ゆったりとおにぎりを食べる。すごく昔の南海電車の沿線マップが見飽きることがなく、興味深かったけど、日が暮れる前に大阪に戻るには、あまり長居もしていられない。

いい感じのレトロ感

食べ終わったあと、再び川沿いを走り続け、紀の川を離れ、貴志川沿いに入って、少し川を遡って貴志駅へ。

猫の形の貴志駅舎

和歌山駅から出ている、ローカル私鉄・和歌山電鉄の終点駅で、猫の駅長「たま」が有名な観光地。今は2代目の「ニタマ」が駅長として頑張っている。このニタマ駅長目当てに海外からの観光客がたくさん来ていてびっくりした。

なかなかこっち向いてくれないの

電車で来ずに車で来て停める輩が多いのか、外国人観光客の扱いに慣れていないからなのか、駅前にいる観光案内所のスタッフや駅員がすごくピリピリしていて、駅前で自転車とともに写真を撮ってくれる人を探そうとして、ちょっと佇んでいるだけなのに、口うるさく注意される始末でげんなり。

そこから気を取り直して、貴志駅の一つ隣の駅前にある、「甘露寺」へ。
その手前にある、池のほとりに「恋の柱」というオブジェがあるので、まずそこから行ってみよう!

甘露寺蜜璃=恋柱なので・・・

恋柱ではなく、あくまで恋の柱ですので。ということで、この公園のすぐ近くにある甘露寺へ。

田園の中に佇むお寺

鬼滅とは関係なく、このお寺は360年前からこの地にあってこの地の人々の暮らしを見守ってきている。春の日差しに溢れた穏やかな空気に満ちた境内は優しい雰囲気で、ベンチに座ってしばし癒されてきた。

2年前は、ピンク色の雨戸にフォトプロップスがあったりと話題のスポットだったのだが、甘露寺蜜璃の出てくる「刀鍛冶の里編」が始まった今はさぞかし・・・と思ったのだが、ひっそりとしていた。
すこし年季の入った鬼滅の刃っぽいフォトプロップスはまだあったけどねw

いや、それが本来のこのお寺の姿であって、テーマパークではないんだから当然なんだけどね。

そういえば、駅も結構な乗っかりスポットだったな、と思い出したので「甘露寺前駅」へ。

恋の幟がずらっと

ピンクピンクした幟に囲まれた無人駅のホームに上がってみると・・・

むむむ・・・このカラーリングは・・・

駅名標が見慣れたあのカラーリングで、恋みくじの販売機があって、
駅名標の下はたくさんのおみくじが。

すごいなぁと思って、ホームを出ようと振り返ったら・・・

蜜・・・いや、キミ誰や・・・?

いやー、すごいな。駅と公園の全力のスレスレ具合。
千載一遇のチャンスを逃すものか!という和歌山電鉄と紀の川市の気合の入れよう。お寺さんは流石に一歩引いてる感じがしましたが。

ここで今回のサイクリングの目的は果たせたので、あとは帰るのみ。
まだまだ脚は大丈夫だけど、大阪に戻るには峠を越えないといけないんだった・・・。貴志川を下り、紀の川を渡り、帰りはJR阪和線や阪和道が通る雄ノ山峠を越えて大阪へ。100キロほど走った後の峠越えはなかなかに脚に来る。峠を登る前にはるか上に見えていた高速道路の高架橋がいつの間にか眼下に見えて、ようやくこの峠を走破したのだとようやく安堵した。

長い坂道を下りきって、ここからは旧26号線をひたすら北上して大阪市を目指す。徐々に膝が痛み出して不安になってくる・・・

ちょうど高校の下校時間に当たる時間帯で、前を行くロードバイクの高校生を追いかけて、泉佐野から岸和田までいい感じのスピードで引っ張ってもらった。岸和田で高校生と別れ、旧26号から旧紀州街道に入ってスピードを落とした途端、かなりの痛みに襲われる。

こんなんで大阪市内の自宅まで帰れるのか・・・?
ヨロヨロと走っては信号待ちで停まって、漕ぎ出すと痛みに襲われ・・・の繰り返しで、忠岡、泉大津を過ぎて再び旧26号に復帰して、高石へ。ここまでくるともう少しで浜寺公園!浜寺公園で長めに休憩しよう。
日はだいぶ傾いたけれど、ここまで来るともう少し。甘いコーヒーを飲んで、ずっと食べずに背中のポケットに入ったままのカロリーメイトを頬張って、エネルギーチャージしたらだいぶ楽になった!

そのまま大和川を越え、住吉大社を横目に路面電車沿いに走って、通天閣を仰いで坂を登り、谷町筋を飛ばして帰宅。

無心に一日中自転車を漕いで頭を解放できるこの楽しみをすっかり忘れていた!梅雨に入る前にまたどこか長距離に挑戦したいものだ。
(今やらないといけない本分を忘れないようにしないといけないけれどw)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?