傘??
今日は雨は降らないって言ってるから。
と、とある少女。
カッパを持って行こうとすると、3分のロスになるから。
と、とある若者。
二人がそれぞれ玄関を出て行く時には降っていなかった雨が、その後、数分も経たないうちに降り出してしまった。あ~あ、やっぱり。
傘が気になる今日。
☆ ☆ ☆
昼からは、晴れ。でも、風が強い。
午前中の古くからの勤務校(男子ばっかりのほう)での授業を終えて、午後は新しいほうの勤務校(女子がいるほう)の授業。
こんな日は、無性に眠いものだ。わたしは昼に、好きではないコーヒーを無理やり飲んだので目を開けていられるけど、生徒たちはそうもいかない。
わたしが教室に到着すると、みんなもう席について、教科書などを準備して待っているのは、前回通り。でも、わたしが、つい、
「今日、眠たくない?」
と訊くと、おや、けっこうな人たちがこっちを向いて、頷いている。ちょっとだけ、馴れた?
授業は続く。
「フロイトが言うにはね、人の心は言うなれば海に浮かぶ氷山のようなもので、……」
静かな上、よい気候。どんどん眠気が教室を支配していく……。窓際の眼鏡を掛けた男子が、さっきから、眠気と闘っている。
でも、授業は続く。「抑圧」、「分裂」、「同一視」、
「……、で、酸っぱいブドウのキツネの話って、知ってる?」
この眠たい空気にもかかわらず、数名の人たちが、うんうん。
あれ、やっぱりちょっとだけ、馴れた?
さらに、授業は続く。
「こわいと思っている人になぜか寄って行ってしまったり、好きな人になぜかいたずらしたり、そういうのを……」
……「逃避」、「退行」、「昇華」。
説明しながら、さっきの居眠り男子に、大人しそうな真面目そうな人だからあまり見てはいけないかな、と思うけど、それこそ「無意識」に目が行ってしまう……。
ひらひらめくれるカーテンから入り込む、お昼の強い日差しに、ときどき強烈に照らされながら、今時風の整ったヘアスタイルの頭が、不規則に、カクン、…………、カクン、……、と、沈みこむ。
でも、完全に落ちはしない……。
うわ~。なんだこれ。
男子のこんな上品な居眠り(完全に男女差別!でも)、初めて見た!
だって、古くからの勤務先の少年たちは、こんな繊細な居眠りはしませんよ?
これってもしかして、共学効果かな……?
太陽と月、とある若者ととある少女、犬と猫、ぐらい違う2つの世界を、どうしたら上手に行き来できるのだろう?と、悩んでいるわたしです。
☆ ☆ ☆
1号さん、こんなになりました😊。
ここから先の1号さんは、とある少女のいわゆる「自主規制」をした方が無難かも。
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