砂沼から言葉歩いてー2021
2021　第七巻　 1月から12月 　2010年3月　脳梗塞から10年目　失語症・言語発達障害・　聴覚障害高次脳機能障害・発声発語・感覚障害

砂沼から言葉歩いて-2021-1

俳句

●雪しぐれ小便小僧炭治郎　俊克
●山門の雪は追われて鞍馬寺　俊克
●雪続く八坂の塔の屋根積もる　俊克
●初鍾馗にらみを利かせ疱瘡絵　俊克
●撫牛を天満宮の冬の梅　俊克
●参道に密を避けつつ三が日　俊克
●ドサンコの静か参拝初参り　俊克
●七日粥過ごしてほしいコロナ去れ　俊克
●初売りや物はほしいとコロナでも　俊克
●酒が好き冬の朝から午後八時　俊克
●コロナ禍の剣士の思い初稽古　俊克
●冬砦コロナ戦時の河北省　俊克
⦿蠟梅の花弁二種類黄の開花　俊克
●警察でコロナ急増寒き夜　俊克
●冬鳥を止まる羽毛は丸々と　俊克
●横殴り雪が荒れたる急ぎ足　俊克
⦿鬼火たき飾りを入れて燃え落ちる　俊克
●凍晴の三連休にコロナ増す　俊克
●ため息を格闘埋まり雪晴れ着　俊克
●鬼岳を雪の子牛は駆け回り　俊克
●看板を成人式の記念かな　俊克
●大雪の三連休に消えた店　俊克
●二十九の勝負も楽し歌留多かな　俊克
●初市まつりどら焼きとプリン買ふ　俊克
●うんざりと疲労色濃く深雪晴　俊克
●蠟梅や香りが見入る駐車場　俊克
●福引の手指消毒運試し　俊克
●学校で迎えた零度寒紅梅　俊克
●乾柿の母が笑った仏の顔　俊克
●岩肌にしみ出る水の氷柱かな　俊克
●白鳥はわが古里のまき餌場　俊克
⦿餅花や苺大福三つ買ふ　俊克
●雪下ろし汗を流した門徒衆　俊克
●かす汁と鰤どんぶりの富山湾　俊克
●菜の花のメニューづくしのほろ苦さ　俊克
●牡蠣うま味試行錯誤の一夜干し　俊克
●一文字の立志の思い明日の春　俊克
●びっしりと茅葺庵に氷柱かな　俊克
●看護師を大きな痛手虎落笛　俊克
●書き初めの墨の伸びやか筆の神　俊克
⦿冬の海爆釣鰯サビキ釣り　俊克
⦿風花の澄む青空に香る紅　俊克
●のりかごに岩海苔干しが漂わせ　俊克
●三陸の朝市ずらり牡蠣の旬　俊克
●寒さ去る体を寄せてサル団子　俊克
●かき餅をひもで編み上げ色の味　俊克
●ピザ窯を具材熱々冬日和　俊克
●冬キャベツ567弁当支援の輪　俊克
●早採りのつやが連なる冬若布　俊克
●千本葱や特産の香りツン　俊克
●五分咲きの実感できる冬桜　俊克

短歌

●初詣寺を支える達磨会
名入れだるまの渡す住職　俊克

●棚に掛け輪切り大根うま味待つ
ゆでる大釜のへそ大根　俊克

●変異種の歯止めかからず過去最多
ロックダウンの連続超えて　俊克

●巣ごもりの箱根駅伝往路沸き
復路駒大逆転歓喜　俊克

●小寒の寒行托鉢修行僧
寂し会えない読経のマスク　俊克

⦿凛と咲く可憐うらはら水仙花
持ち寄り増えた立つ石仏　俊克

●春告げる花はユニーク花言葉
花にキリスト大犬の陰嚢　俊克

●半減の土日少なく馬関街
眺め海峡寿司買う市場　俊克

●早春のシロウオ漁に水揚げし
透きあめ色のぴちぴちシラウオ　俊克

●氷上のカラフルテント魚信あり
穴に垂らした釣りの解禁　俊克

●刺し網を外す追われて助宗鱈
捕れた久々二倍まとまる　俊克

●早咲きの薄いピンクに寒桜
春をつかんだ合格発表　俊克

●メロディーが家に帰ろう日暮れどき
無線試験の夕焼けチャイム　俊克

●金堂の自由通路に斑鳩町
通路の窓の阿弥陀浄土図　俊克

⦿温かな淡いオレンジ雪灯り
冬の千基のスノーキャンドル　俊克