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砂沼から言葉歩いてー2016-4

砂沼から言葉歩いてー2016-4

あさが来るてふてふ晴れや観桜苑 俊克

八重桜湖畔の友に茶店かな 俊克
 
庭に咲く呼ぶ名を知るや雪柳 俊克

シベリアの和菓子に逢えた花吹雪 俊克

話し掛け散歩しながら花の雲 俊克

女の子食べる話に花筵 俊克

七人の春鮒釣に砂沼かな 俊克

雨上がる茶会楽しみ花曇 俊克

花曇喉の唸ってのど自慢 俊克

饅頭の薄いピンクや花曇 俊克

雉がいる風が強くて休む君 俊克

風が吹く砂沼の縁に蛙鳴く 俊克

若芝のゴルフで庭にチップイン 俊克

声だけの木々の見かけぬ雲雀の巣 俊克

〇一斉に木々を飛び出す告天子 俊克

茶を飲むや砂沼庵の紅枝垂 俊克

虫が出て椅子に腰掛けて桜餅 俊克

どれを買う胡麻大福の花見かな 俊克

鈴懸の花の名前に呆け用心 俊克

〇陽だまりのつくばの庭に躑躅咲く 俊克

蒲公英や明日の天気は晴れ曇 俊克

ひとり咲く橋を渡って枝垂桜 俊克

風の中森の休んで雉の声 俊克

〇鼻歌の外野手もをり雲雀鳴く 俊克

駅弁の夜桜咲きや駅近く 俊克

ワイン空けアサリパスタに舌鼓 俊克

恋をする女子の男子に霞草 俊克

長椅子や和菓子とお茶に花篝 俊克

〇写真撮る桜の園の一本を 俊克

練習の書きたい右や筆の花 俊克

二の宮の西に開ける花巡り 俊克

〇ひらひらと砂場に散らし桜色 俊克

空仰ぐ枝垂柳の葉の茂る 俊克

お花見や朝の珈琲気をつけて 俊克

〇花人や皆の写真に笑顔かな 俊克

〇グランドの君を走るや風光る 俊克

囀りや夫婦と廻る車椅子 俊克

鶯の声がうまくて青い空 俊克

〇自主トレの組んで伸ばすや春心 俊克

歌舞伎座の電車に揺られ春の雨 俊克

忘れてる桜吹雪に花粉症 俊克

写真の子庭の遊ぶや春の花 俊克

山の雲乱れ終や春の虹 俊克

〇名を書いて星の名を読む桜かな 俊克

小さいと満天星の花白い色 俊克

〇春心乙女はプールの水を蹴る

春陰や武者行列に祭りかな 俊克

春心ジャズとピアノの調べけり 俊克

〇和太鼓の音に響かせ春の雲 俊克

戦中の明日は居ないや郁子の花 俊克

子が遊ぶあちらこちらや春の蝶 俊克

春の田や水門開ける用水路 俊克

東北の列車の旅に桜人 俊克

蓮植うや線路を超えて霞ケ浦 俊克

蛤の匂う蒸し焼きうましかな 俊克

〇まわり道春花咲いて時間止め 俊克

コンビニの上弦春に帰る空 俊克

〇おはようとぼっちに歩いて桜時 俊克

図書館のノート開いて春の空 俊克

春日影空が青くてなにもなし 俊克

〇昼寝して蝶に夕暮れノート書き 俊克

城に耐え空の霞や地震けり 俊克

〇おろおろと地震の知らせ朧月夜 俊克 

〇火の国の断層揺れて春の山 俊克

桜時鼻水垂れてびっくりボン 俊克

百円の恐竜作る春の夢 俊克

屋根の恋電灯消えず燕来る 俊克

〇歌舞伎座の桜吹雪に見得を切る 俊克

絵を描いて歌舞伎役者の朧月 俊克

蝶々や守ってやりたし西に行く 俊克

夢うつつてふてふひらり図鑑見る 俊克

恋をする飛び足る色に春の蝶 俊克

友を乞う電話掛けるるうららけし 俊克

春の闇無残に消えり地に落ちる 俊克

〇春かなし夜昼別れ黙祷す 俊克

日の暮れぬ千遍嘆きや弥生山 俊克

ティシュ取りパクパク食べる春の雨 俊克

春嵐水の飲めないティシュ食べ 俊克

春愁やティシュとメガネに認知症  俊克

火の鳥の夜を守って朧月夜 俊克

〇陽炎の城が一番見える空 俊克

雨上り肥後の語り部春の虹 俊克

真剣に絵の具を染める春の雨 俊克

かけ流し由布院消えて春かなし 俊克

小綬鶏や地殻変動阿蘇の山 俊克

永き日や片糸指して雑巾す 俊克

旬楽し本を読み足る末の春 俊克

逃水や家々壊れ山枯れる 俊克

花筏早く水路や水を張る 俊克

名を知るやこでまりの花咲きにけり 俊克

春嶺や肥後と豊後の活断層 俊克

窓を締め聞こえる耳に春驟雨 俊克

負けませんがまだせ肥後の春の星 俊克

〇船星のゆらゆらゆらし地震けり 俊克

〇塗り絵して春の着物の女の子 俊克

〇永き日やジグソーパズルの日本地図 俊克

絶滅の色や形にクレマチス 俊克

シジミ蝶車を走り庭に飛ぶ 俊克

和紙を織る冷たい水や楮の花 俊克

春田打つ背広着替えて農夫かな 俊克

花冷えのおにぎり一つ水を飲む 俊克

満天星の花を見つめて青し雲 俊克

〇てふてふは庭の手入れを覗くなり 俊克

〇自転車のピンクのサドルや花水木 俊克

ゆっくりと雲の動きに春の空 俊克

〇八重藤の園長話すや列車行く 俊克

〇編む孫の祖母が教える朧月 俊克

〇眼鏡掛け本を読む人夏近し 俊克

風がなく春の日和に洗濯す 俊克

〇鳥達の躑躅が入る雨宿り 俊克

勉強の躑躅の白に調べ上げ 俊克

花びらのとまれの雨に躑躅待つ 俊克

〇満々と水を張られる春の沼 俊克

〇飛び出して二羽の蝶々踊りだす 俊克

〇危ないとつばめくるりと通り道 俊克

電線に燕止まって悠々と 俊克

乗込鮒の池にざわざわ浅瀬けり 俊克

書き方の鉛筆削る春時雨 俊克

麓日のジャズを演奏曲楽し 俊克

空高く蝶は浮かんで飛び跳ねる 俊克

〇水を飲む蟻も一緒に夏隣 俊克

滑り台園児の声に春の汗 俊克

こでまりの花図鑑より美しき 俊克

花の主砂沼の水に観桜苑 俊克

〇子の歌を池に唄って蛙鳴く 俊克

歩道から躑躅が咲いて図書館へ 俊克

〇ページ折る桜蘂ふる栞かな 俊克

躑躅咲く山を登るや筑波山 俊克

雉の或る湖畔の二羽でかくれんぼ 俊克

春の田の雨の降り出し鳥騒ぐ 俊克

春の雨雲がどんより家の中 俊克

〇騒ぎつつ降り出す雨や春の鵙 俊克

風呂入り肌着着替える暮の春 俊克

春疾風家族の絆失語かな 俊克

〇名を読んで同級生の郁子の花 俊克

軒下に春の雀は低く飛ぶ 俊克

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