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砂沼から言葉歩いてー2017ー3

砂沼から言葉歩いてー2017ー3

◎雉笛やベルが鳴らないモニュメント 俊克 

◎陽炎や島のマラソン遣唐使 俊克

〇ほそぼそと鈴を手に舞う御贄祭 俊克

羽を広げ街のにぎわい夜の蝶 俊克

傘踊り傘を跳ねたり梅祭 俊克

木の芽時雀の庭の散歩中 俊克

驚くと顔や衣装の組み木びな 俊克

春の浜イサダオキアミ桜色 俊克

ギフチョウの五色の羽を飛び回る 俊克

◎あの花は咲いてる庭の金鳳花 俊克

〇散策の下に揺れてる野蒜摘む 俊克

道の駅昨年渡良瀬藪エビネ 俊克

端切れのちりめん細工おひなさま 俊克

朝の日は庭の見つける囀るる 俊克

五百体しぐさ表情笑う雛 俊克

猫柳日差し綿毛はピンク色 俊克

晴れわたり花穂ふわふわ猫柳 俊克

◎卒業の川に流るる結ぶ糸 俊克

〇近づいて名所知られるしだれ梅 俊克

◎雛舟の古い町並み飾られて 俊克

見る人のブランコ揺れて五人囃子 俊克

蜜を吸いメジロ飛び交う河津桜 俊克

河津桜川沿い咲くやほたる橋 俊克

如月や三日影り誕生日 俊克

初蝶の庭の揺ら揺ら咲き始め 俊克

花を咲き形や色合い座禅草 俊克

◎春日和読み解く瓦松江城 俊克

◎柔らかくサラダ天ぷら花山葵 俊克

〇城跡の千本過ごし古木梅 俊克

庭に咲きあの色好きと香菫 俊克

打ち鳴らせ戦国武将春景色 俊克

木の枝は数本梅のほころんで 俊克

絵に描くひとつ刺繍を春の湖 俊克

芽が伸びてニョキニョキ朝夕アスパラガス 俊克

風光る大千度行竜の雲 俊克

◎柔らかく甘み強くて布株かな 俊克

●かりんとう山の中腹梅まつり 俊克

〇久し振り木の上見つけ河津桜 俊克

節分草開花を祝う伊吹山 俊克

春告げる好みのだるま深大寺 俊克

町並みの川に浮かぶや流しびな 俊克

満開の梅をくるりと梅羊羹 俊克

上空の何度涙白鳥帰る 俊克

温室で春を感じてハーブ園 俊克

〇つくしんぼ日当たり斜面群生地 俊克

◎古里の稚魚の放流春の川 俊克

〇蜜蜂の花から花へ飛び回り 俊克

チューリップ感じて楽し鉢八本 俊克

白い花芹葉黄蓮胃腸薬 俊克

啓蟄や剪定作業農家人 俊克

愛くるし動物の里雛遊 俊克

山姥の切国広は春の風 俊克

佐保姫や一升餅の歩き足 俊克

香よし梅酒まつりや飲み比べ 俊克

銘仙の絵の織り込むや春の着物 俊克

啓蟄や陽気誘われ川の土手 俊克

鎮魂の踊り手舞いや大震災 俊克

春が来て田んぼのあぜのオオイヌノフグリ 俊克

つくしんぼ土手を歩いて丸子川 俊克

火祭や心静めて駆け抜けて 俊克

晴天の石段ひなは気合入れ 俊克

ひな飾り女性神職浦安の舞 俊克

◎神苑に目を楽しまる枝垂れ梅 俊克

◎絵を描いて夜空に飛ばす紙風船 俊克

◎絵を描いて夜空に飛ばす紙風船 俊克

春苺摘み取りギネスもういっこ 俊克

〇けっつじょりカーブ勢い忘れ雪 俊克

啓蟄やナナホシテントウ信夫山 俊克 

「やらやら」と進んで下がる春日和 俊克

神輿上山道上る男衆 俊克

◎カラー贈るウエディングマーチホワイト

●花灯路竹のあんどん春の月 俊克

〇花瓶生けベニヤマザクラ咲き始め 俊克

〇神宮の境内スケッチ郁子の花 俊克

金縷梅や風が扉は遺跡かな 俊克

紅梅のかれんな花は風に揺れ 俊克

咲き誇り心和ます乙女椿 俊克

恵まれて出荷始まる春西瓜 俊克

見せ始めぽつぽつ姿座禅草 俊克

羽を広げたっぷり肥料春苺 俊克

〇日枝神社参道脇の五幹桜 俊克

●震災の響くつち音蕗の薹 俊克

辻村 麻乃先生 3-10
ここ数年の震災と言えば、東日本大震災が思い出されるが、熊本地震、能登半島地震、阪神・淡路大震災など、思い思いに浮かぶものが違うだろう。
まだ悲しみの癒えない人や未だに辛い状況に置かれている人も多いと思う。
それでも春は確実に訪れる。
つち音というのは、復興の建築物を建てる槌の音のことだろうか。
震災復興の願いを込めた槌音とこれからの春の訪れを告げ知らせる蕗の薹の組み合わせが良い。
未来への希望を感じさせてくれる応援歌のような秀句である。

〇土の春もぐらの穴は見えぬ空 俊克

飛龍梅枝のピンクに垂れ下がり 俊克

◎恵まれて紅白の梅咲き誇り 俊克

〇花が咲き金縷梅告げる細長し 俊克

花見上げ四分咲き梅のハイキング 俊克

◎紅梅は陽気が続く晴れとなる 俊克

◎黄水仙さんさん晴れて鉢の庭 俊克

◎堤防のため池治水春の川 俊克

〇祭頭祭鳴らすカシャカシャ響き音 俊克

◎蜜を吸う日差し穏やか百千鳥 俊克

◎春献奏千の音色のバイオリン 俊克

◎切り花の春の彩り水に挿す 俊克

◎黄連の愛らし姿群生地 俊克

◎難聴の心安らぎ春円空 俊克

◎春蘭や産直市場花が咲き 俊克

◎黄水仙今朝は晴れ晴れニ三本 俊克

◎春心縁の提灯大びさし 俊克

〇春泥や薦の取り外す武家屋敷 俊克

〇春愉し着実歩む夢ノート 俊克

〇春川の急流浴びて水しぶき 俊克

花鳥の北限上りスカイツリー 俊克

〇初桜姿見られて目の周り 俊克

◎花香息子の車検沈丁花 俊克

沈丁花通所の花は三一一 俊克

〇初桜弁天山に理髪店 俊克

◎風待ちの海に浮かぶや彼岸西風 俊克

◎亡く人の希望の凧は飛ぶ思い 俊克

〇春川にサイレン響き校舎吹く 俊克

写生してチンドンパレード梅まつり 俊克

薔薇の芽は造園作業ローズ谷 俊克

総湯前街に彩り河津桜 俊克

●そよ風の菜の花揺れて河川敷 俊克

〇春場所の音色を響く触れ太鼓 俊克

じゃんがらの念仏踊り春奉納 俊克

◎マラソンの駆け抜け空を榛名梅 俊克

〇春迎え静かな祈り生きて行く 俊克

〇鮮やかな花を咲かせる黄水仙 俊克

◎三陸の黙とうささげ春の浪 俊克

春日和二つ並んで金次郎 俊克

〇飾り馬布団鮮やか初午祭 俊克

●掛け声のホーリャイホーリャイ春祭 俊克

なだれ込むオンスイ張り上げはだか祭 俊克

〇担ぎ上げジョヤサ先陣梵天まつり 俊克

◎お水取舞台欄干炎舞う 俊克

〇散策を華やか姿ひな街道 俊克

〇花菫工事現場の三角形 俊克

絵馬祭きつねかぶっておたきあげ 俊克

家族連れやわらか香る梅の里 俊克

降りそうな瑞香揺れて帰る道 俊克

草青む工事四人の雲の空 俊克

涅槃図の山を登りて猫の恩 俊克

愛らしい純白咲きやスノードロップ 俊克

〇ぼんぼりの寺町堀に河津桜 俊克

●舟を出し景色眺めて春の川 俊克

Anikó Papp 一日一句互選に選ばせていただきます。
【舟を出て景色眺めて】という基底部は、俊克さんの実際のご体験であると思います。
この基底部の後、季語である【春の川】という干渉部が適切であり、
季語がよく働き、季節感がよく伝われています。
舟遊びにはまだまだ寒いですが、春の川の景色が素晴らしいですね。
ですから、舟遊びの代わりに、舟を出て、日当たりのよい所から素晴らしい春の川の景色を眺めて、写真を沢山撮ります。
俊克さんの実際のご体験が上手く詠まれている分かりやすいお句です。

〇山焼きの赤い炎は燃える音 俊克

春祭舞に見入って倭楽 俊克

早春の名所眺めてゴール行く 俊克

出港の夜空に花火春の夢 俊克

黒梅の濃紅色の日差し浴び 俊克

尻焦がし炎の滝のお松明 俊克

竜天に登る六年恩返し 俊克

〇春まけて背中冷え込むサル団子 俊克

◎うきうきと陽向たっぷり桜の芽 俊克

◎消える朝筑波の山の名残り雪 俊克

三椏の花が照らされ群生地 俊克

古里の菜の花咲いて川の土手 俊克

椅子の影晴れに隠れて空の色 俊克

春霞筑波の川は桜川 俊克

朝日見て鳥が飛び立つ薄霞 俊克

母子見る若草生きて園の声 俊克

◎風に揺れかんざし飾りあせびかな 俊克

◎陽気なり喇叭水仙滑り台 俊克

●好天に咲く菜の花や通り道 俊克

開花なくつぼみ固くて椿かな 俊克

天ぷらに春の足音焼きイワナ 俊克

雛まつり段々ロング多彩かな 俊克

うらら女子青春かけて打球飛ぶ 俊克

〇御朱印の城に広まれ春心 俊克

◎波際に片手に鎌や鹿尾菜食ふ 俊克

●入り彼岸大福団子品定め 俊克

〇駅周辺淡いピンクの里桜 俊克

〇抱卵期くちばし鳴らし追い払う 俊克

春の闇夜景工場流れ雲 俊克

空広げゆったり鯉の春の川 俊克

畳石式山葵の沢を開墾す 俊克

おにぎりの梅干し美味し空の下 俊克

バイヤーの昔売られて梅ゼリー 俊克

晴れ渡る湖畔水仙咲きそろい 俊克

◎里山のトロッコ列車春誘う 俊克

◎もう間近心が和む山桜 俊克

●水仙の丘を染め上げ海の風 俊克

彼岸桜植えて二列は花見客 俊克

〇早咲の一輪楽し桃の花 俊克

楽しめて目の紅梅の香りほのか 俊克

パチパチと音と炎は堤焼く 俊克

◎石投げて母子遊びは春の磯 俊克

薔薇の芽はすこし色々今日の空 俊克

〇延年祭衣装まとって翁舞 俊克

〇舌鼓凝縮されや春苺 俊克

●ぼんぼりのつぼみまだまだ花巡り 俊克

春の池ギネス挑戦花回廊 俊克

咲き始め春の妖精花かれん 俊克

眺めると青の洞窟春の情 俊克

魚見桜漁期決めてる咲き具合 俊克

柔らかく春の筍煮物かな 俊克

ぼんやり浮かぶや三椏の花 俊克

〇宣言は五輪開いて桜咲く 俊克

◎観梅の馬車に揺られて種飛ばし 俊克

〇日が差して春駒感じ熱視線 俊克

〇艶やかな衣装行列春の興 俊克

◎雲なびき鳥は五羽だけ草霞む 俊克

〇長谷寺の春を告げるや観音市 俊克

春花やビールとナッツの和みかな 俊克

早春のハーフマラソン城下町 俊克

〇春愉し白壁通り家族連れ 俊克

〇手を合わせ火の文字照らす万灯日 俊克

〇寺の前真っ白な花白木蓮 俊克

〇目を楽し遍路の花は歩き人 俊克

羽化告げて広げ岐阜蝶蜜を吸う 俊克

旧道の街道歩き花粉症 俊克

冷たいと白い姿は水芭蕉 俊克

コスプレのみんな夢中や春休み 俊克

守り村色鮮やかに釈迦涅槃図 俊克

目を細め春のオトメは美味しメロン 俊克

〇豆桜小さく淡い開花かな 俊克

〇道々の菜の花咲いて寺の脇 俊克

〇彼岸過ぎ寺を歩いて母の墓地 俊克

収穫の山独活伸びて酢みそ和え 俊克

神社見て池を散策八重桜 俊克

猪は春の筍目利きかな 俊克

名残惜しかれんな花やあせびかな 俊克

花活けて揺られて揺れて霞草 俊克

描かれて花の天井漢方薬 俊克

◎桃の花御所沼遊び虚空蔵 俊克

◎幾重にも武将ゆかりの花の門 俊克

〇勝ちどきを鬼の仕業や春祭 俊克

◎早く咲く十三本目春の花 俊克

〇和太鼓が桃源郷の公方様 俊克

◎弁当の二階の席に梅見茶屋 俊克

◎花の雲つぼみに交じり通り人 俊克

〇初物の釜揚げ白子港町 俊克

◎妖精の片栗の花ハイキング 俊克

◎かき揚げのパスタに入れて桜蝦 俊克 

◎天空の到来告げる梅の里 俊克

〇四季の丘再び会うやハクモクレン 俊克

〇ピチピチと稚鮎銀色跳びはねる 俊克

〇里山の開花を予感淡墨桜 俊克

〇茶屋街の夜のオレンジ花見客 俊克

〇目を楽し花片ピンク日差し浴び 俊克

〇老木の満開晴れて皇子桜 俊克

〇酔いしれて暮れどき景色花見酒 俊克

●湯けむりの湧き出す流れ春灯 俊克

◎潮風の大漁桜やって来る 俊克

●怪我押して優勝春場所男泣き 俊克

復興の火力発電桜人 俊克

風光る駅舎明るく貴賓室 俊克

旧駅の桜の下は田んぼ道 俊克

〇開花して傘の広がる枝垂桜 俊克

〇花冷えの朝方薄っすら雪化粧 俊克

〇晴天の子連れ城址や花巡り 俊克

◎山頂の祈祷焼き印山笑ふ 俊克

●牛鳴きやほっと一息春霞 俊克

◎黄色染め菜の花思い楽し人 俊克

〇散策の自転車田んぼ桜かな 俊克

◎春駒や躍動競う荒馬踊り 俊克

◎春の鳥餌をねだってひな四羽 俊克

◎幾筋の揺らめき炎堤焼く 俊克

◎風のない田植えスタート春本番 俊克

〇春祭音色響いて大太鼓 俊克

◎散り始め雪が積もつて梅の花 俊克

◎今日筑波残雪の白燦々と 俊克

◎雨が降るニュース速報なだれ雪 俊克

〇庭に咲き春草伸びて白い花 俊克

〇春蜜柑感じて絆手に笑う 俊克

〇南麓の謎の洞窟山笑ふ 俊克

〇畑見て菜の花乱れあちこちと 俊克

〇空晴れて色々咲いて春の草 俊克

〇貫通し春の観光幕を開け 俊克

〇焼網に春子歯応えひび割れて 俊克

〇花便り開花ほんのり帰省中 俊克

〇桜咲き黄色と一緒幼稚園 俊克

●カタクリの花の斜面は魅力人 俊克

〇だるま凧和紙を重ねて絵の手本 俊克

〇春心楽し歌声コンテスト 俊克

◎春の海島と本土のアーチ橋 俊克

●希少採る桜蜂蜜横手城 俊克

◎遅れたの人は待ちわび老桜 俊克

〇狸の子枝垂桜は寺の沼 俊克

◎香り立つ人を躍らす沈丁花 俊克

●花月夜ひと味楽しデリバリー 俊克

高井直美さん  大久保さん、こんばんは。
一句互選に頂きます。
楽しさが伝わってきます。
とにかく好きなお句です(^^

〇話聞き春蘭品種育て方 俊克

◎土手斜面広がる堤さくら名所 俊克 

◎カメラ向け白梅凜と気配かな 俊克

〇廃線の跡は自転車若桜 俊克

●桜見て医院を帰り坂の下 俊克

●水揚げのこうなご漁は魚市場 俊克

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