伊与原新(2020)『八月の銀の雪』新潮社

科学に基づいた様々な現象を題材にし、人々の温かな生き様を編み合わせたエピソード集。「科学的」と言うと、なんだかお堅い遠い世界の話に思えるが、私たちの住むこの世界を研究対象にしてきたわけだから、当たり前のように日常に溶け込んでいることに気づける一冊でもある。

毎日何気なく触れ合っているこの世界が、実は壮大な仕組みで数多くの見えない歯車が噛み合わさって動いていること、その中に私たち人間も位置づけられ大切な日々を暮らしていることを意識させられる。

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