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大人ってこういうことか

「チーム内でつつかれるのはしんどいよね
まあ自分は折れるし対処も決めたからもう大丈夫なんだけど」

仕事が忙しかった、と話すくだりでの内容
前日深夜まで働いた理由を、待ち合わせた車内で聴く

このひと文の中でさえ、この人はとても大人だと思った
結論はもう決まっているし悩んではいない、しかし心が穏やかな訳では無いのだ、と私に話す

あれ?デジャヴかな?と思いつつ(前回の内容より)
私はその話からちらちらと見える
『私情を仕事に持ち込まない』スタンス
に、強く興味をひかれた

そう思った理由を紐解いてみたい

①そもそも真面な大人は社会において感情を露わにしない

『愚か者は感情に支配され、賢い者は感情を支配する』いう名言があるが、今回のそれはこの最たる例だと言えるだろう

今回のやり取りで「つついてくる」先方の主張は、誰が聞いても8割方理不尽で言い掛かりに近いことはほぼ間違いが無かった

それを自分が全面的に折れる、しかしつつかれる対象となった自身の行動については「他意は無い」という主張は必ず折れないというもので、そこに私情は一切無いのだ

私事になるが、私自身も以前上司からの理屈の通らない叱責に対して文句を言わず聞き続けていた事に対し、同人から
「お前は損な性格だ、いくら叱っても翌日いつも通り元気に出社して来るからまた同じことになる」
と言われて迷わず返答したのが

「そうですね、でも私の(辛い、しんどいというような)感情は仕事には関係の無いことなので」

だった
自信は無かったけど、本当にそうだと思ったから

当時の上司はそれを聞いて目を丸くした
当然のことだと思う
今思うと秀逸で痛快な返答だったと自ら思えるほど、同人が「感情で仕事をしていた」からだ

今回の話から、ふと思い起こしたこの件の回答は間違って無かったと思わせて貰えた
私情を挟まないことで問題は問題にならないし、起きたとしてもはやく解決できるということも教わったのだ

そして、2つめは

②何のために仕事をするのか

一会社員として働く理由
もちろん報酬であるということは大前提として、何を目的として働くのか?
目標を何に置いて進むのか?

私の好きな堀江貴文氏の著書に、

「仕事をしたときみんなが欲しがるのは、まずお金。その次に欲しいのは、手柄だろう。仕事が辛く苦しい労力をかけたものならば、よけいに欲しくなる」(『あり金は全部使え 貯めるバカほど貧しくなる』堀江貴文著 マガジンハウスより出版)
とあった

さらに堀江氏は

「お金と同様、手柄も幻想だ。 そんなものは誰かにくれてしまえ。 手柄なんか持っていてもわずらわしい。己の芯がぶれるだけだ。手柄に惹かれた変な人が近寄ってきたり、意外といいことはない。手柄など贈り物のようにあげてしまった方が、むしろ周りの人に感謝され、出会う人や集まる情報の質は上がっていくだろう」

と続ける
言い得て妙だ、そして
手柄は人の判断を惑わせる随一の報酬のひとつだろう
これにも激しく賛同し納得をしたものである

堀江氏の言うそれ欲しさに仕事をする人は少なからず私の周りにも居る
かく言う私だって欲しくない訳ではない、後々確実な利益に繋がる場合もあるから

しかし、“手柄の奪い合い”ほど愚かで醜い諍いは無いだろう

今回の話題からはそれが垣間見えた気がした
それを本人とも話す、
でも、良い大人が?私達より歳上の、社会に出て20年近く経つであろう経験者が?

いや致し方ないのだ、と本人は諭すが納得が行かなかった
1つめ同様に私にも似た経験があり、手柄を容易く手放して来たから分からなかった

私は個人売上が報酬にほぼ直結しない販売員をしている
だから「個人売上=手柄」だと捉えている

相手が上司先輩だろうが後輩新人だろうが手柄なんて奪い合ってまでなんて欲しくない、
何より販売員の悩みのタネでもある個人売上の奪い合いなど、正直心底面倒くさかった

「誰の」売上か、には執着が無い
「会社の」売上か、に固執していたから

そのうえで誰にも負けないつもりで売上を積もうと思っていた
そうすれば実質的に誰にも負けないからだ

それを、良い大人が実践出来ないのは如何なものだろう?我々には出来るのに?
しかし話す本人はまず気にしていない、そういうものだからと腹に落ちている

さらに、相手が会社にとって必要な人だからこちらが折れるのだと続ける
関係の悪化や働き難くなることへの個人的な心情を差し置いて、私情は一切挟まず、経営者の目線で会社の利益追求を優先し判断をしているのだ

そこにも大人だ、と感心したし
私には持てないフラットな視点にとても憧れた、嫉妬をすることさえ忘れて胸をうたれ続けた

思わず口を突いて出た、
何を目的に仕事をしているのか?という問いに

会社の売上のため。個人の報酬なんてどうでもいい

と迷いなく回答が出るプレイヤーが居ることを、その企業の、日本の社会の誇りに思ったのだ

何のために働くと覚悟をきめた人は強い、
しかもそれが自分以外のものだと、特に

一本の槍が腹に刺さっている人は志が折れない

それを折るくらいなら、理不尽な訴えに対してプライドも骨も折れるのだと

格好良すぎだろ?

大人ってこういうひとを指すんだ

彼の仕事に対する潔い姿勢と勇ましさに敬意を表し、初めて3日かけてnoteを書いたのでした

まあ何故そんな時間があるのかと言うと、転職前の有給中でして
そしてタイトルのお花はこの彼からの転職祝いということなのでした

読んでくださってありがとう⸜❤︎⸝

では、また次回〜

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