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会計からみる個人の思考・感情の大切さ

こんにちは。コーチェットのトレーナー兼コーポレートの荒井です。

突然ですが、あなたは小田和正さんの「ラララ~ララ~ラ~ 言葉にできない」というフレーズはご存じでしょうか。
「言葉にできない」けどたしかに感じている大切な思考・感情ってありますよね。この歌のこのフレーズでは、その思考・感情を、直接言葉にできなくても、「言葉にできない」という言葉で、メロディで、声で、音楽で表現していて、ぐっと共感を呼びます。
あなたはご自身の思考・感情をどうやって表現していますか。表現することを諦めていませんか。
私は感情優位なタイプで、コーチェットでも、悔しくて、楽しくて、面白くて、寂しくて、嬉しくて、いろんな感情でよく泣いたりしちゃうのですが、一方で、りささんが感情を場に出してくれてよかった、とメンバーから言われることも多々あります。

今日は、株式会社コーチェットでトレーナーをしつつも、主に経理・コーポレートを担う私が、「会計」を入り口に、「個人の思考・感情の大切さ」について書いてみたいと思います。

私の好きな会計用語「のれん」

最初に、私の好きな会計用語を紹介させてください。「のれん」です。
Wikipediaではこう定義されています。

のれん (goodwill)
のれんとは、企業の買収・合併 (M&A) の際に発生する、「買収された企業の時価評価純資産」と「買収価額」の差額のことである。連結会計では、投資価額と被投資企業時価評価純資産のうち持分相当の差額を指す。

Wikipedia

簡単に説明すると、のれんとは暖簾のことで、もともとは店先にかかる屋号が示されている布のことです。それが転じて、会計上はブランド力、信用などの目に見えない資産を示す用語として使われています。
のれんは、時価総額と純資産の差分であり、会社の帳簿にのっている純粋な資産以上に、株がたくさん買われたりして時価総額が高くなると、その差分が”のれん”になるわけです。

のれんの中身には、「ブランド力」「ノウハウ」「知的財産」「チーム力」「アイデア」「人的資産」などがあります。
これらは客観的に評価することが困難であるため、現在では貸借対照表には計上できない決まりになっています。しかしながら、本質的にはとっても重要なものです。なぜなら、BS(貸借対照表)に載らなくても、そこに確かにあるステークホルダーからの信用や応援したい気持ち、感謝、その会社が作る未来への希望、期待、好きという気持ち、そういった目に見えない想いや気持ちがのれんとなり、その会社の企業価値を押し上げるからです。
毎日会社で起こる一つ一つのお金やものの動きを伝票へ起票している身としては、数字に見える化しているからこそ浮かび上がる、帳簿に表せない価値「のれん」に対し、冒頭で言った「言葉にならない」思考・感情と同じような、なんというかロマンチックさを感じずにはいられません。(個人の感想です。面白いなと思った人がいたら、お話ししましょう。)

のれんは「個人の創造性」から生まれる

のれんを生み出すためにはクリエイティブな発想が必要です。
のれんの中身「ブランド力」「ノウハウ」「知的財産」「チーム力」「アイデア」「人的資産」などなど、これらはお金で買えるものではありません。それが価値となるまでには人の創意工夫が必要で、短期的に得られるものでもありません。企業価値をのし上げる「のれん」はその企業の中にある「チーム」そして「個人」の創造性が根っこにあるのです。

EGS投資という潮流

もう一つ、会計目線で紹介したいのは、最近注目すべき社会の潮流としての「ESG投資」です。ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)を意識した投資のことです。
これまで、世の中が短期的な利益を追求し経済を発展させてきた一方で、その持続可能性が懸念される状況が生じ、国連がESGを重視するように呼び掛けたことから世界的に注目されるようになりました。

「社会(Social)」の課題の一つには、「人的資本経営」があります。経済産業省による定義は、「人材を『資本』として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方」だそうです。23年3月期決算以降の有報を発行する企業が人的資本の開示義務化の対象となったこともニュースになりました。

今起きている新たな潮流として、人的資本への取り組みと成果そのものが「企業価値」と見なされ、それが投資判断の材料になってきています。(もちろん本業での事業利益も大事ですが、あくまでトレンドとして)
こうした潮流から見ても、財務諸表に表れず今まで評価されてこなかった価値に注目が集まっているとも言えます。
また、そういった表現することが難しい価値を表現することが大切である、と言われているような気もします。
まさに、会社単位でも、言葉にならない・数字にならない価値について考え、何かしらの形で表現し、投資家へ報告することが求められるようになってきているのです。

見えない価値を育てるコミュニケーション

会社単位のこの非財務指標からなる価値は、何から成っているでしょうか?
のれんと同じで、それはたどっていくと、その会社内のチームや個人の表現に行きつくと私は考えます。
今まで数字に表れていなかったわけですから既出の答えはありません。新しく創意工夫して価値を作り出さないといけないわけです。
それにはチームや個人が、目の前のテーマに対して、「あなたはどう思う?」「そう思う背景には何があるの?」「何があったからできたの?」と問いを繰り返し考えて、思考をアウトプットしたり、その時に感じる感情や違和感を場に表現していくことで、そこからチーム内で新たな発想が生まれ、アイデアが創造されていきます。
冒頭で言った、私が場に出した感情も、それによってメンバーの心が動き、発見や推進力になったのかもしれません。
それに何より、聴いてもらえる・表現できるということは嬉しいことです。コーチェットでは全員がコーチングができるので、コーチング的関りが日常で起こっていて、みな生き生きと働いています。
コーチェットが事業にしているコーチングなどの人を育てる関りの具体的なものについては、ほかのメンバーがnoteに書いていますのでぜひご覧ください。


まずは個それぞれの表現から

あなたは今何を見て何をして何を感じていますか?まずは自分の心に耳を傾け、自分が何を感じているのか味わってみてください。そこには社会が求める人的資源の原石が光っています。心に浮かんだことをぜひ表現してください。ネガティブなことでも大丈夫。ネガティブなことの方が、裏に光る願いが隠れていたりします。
自分の思考・感情を表現してみたい、またはそういう人の話を聴いて育てる関りをしたい、と思った方は、CoachEdをチェックしてみてくださいね!

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