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アムステルダムの親切なホームがレスっぽいおじさん

今回はただのcoboushi女将の旅日記です。ブリュッセルの安宿からアムステルダムに移動。

ブリュッセルで一泊した次の日、タリスという高速電車でアムステルダムに移動です。タリスはオランダ・ベルギー・ドイツ・パリを結ぶ列車で、本当に便利。清潔だし、乗っている人たちも普通だし。イタリアの、一等車なのに薄汚れていて、見るからにやさぐれた若者グループが乗っていた電車とは大違い。(若者たちは、だいぶ経ってから乗務員に追い出された)

アムステルダムまでは2時間もかからずに到着しました。駅から出た途端、交差する広々とした道路そして大きなカナルが目に飛び込んできます。カナル沿いには、写真で見たことのある縦に細長い家々がぴったりと隙間なく並んでいます。

カナル沿いの細長い家々

駅のすぐ近くにとった宿には、またコロコロとスーツケースを転がして行きました。カナル沿いの歩道は人が歩くところがちょっぴりで、ほとんど自転車道でした。さすがオランダ。車や歩行者よりも自転車が優先されていた気がします。

そして着いた宿は、大きな窓からカナルを眺める素晴らしい部屋でした。目の前には街路樹のハルニレがたち、その枝ではモリバトが卵を温めていました。決してラグジュアリーホテルではないのですが、実に気持ちの良い宿だったなあ。

この木にモリバトが、巣をかけていました。通称ぽっぽちゃん。

この日はとりあえずコインランドリーへ。長旅の時はやっぱりコインランドリーが便利。高級ホテルに泊まっている人って、パンツとかもクリーニングに出すものなのかしら?これ長年の素朴な疑問です。

チャイナタウンのなかなかディープな場所にあるコインランドリー。日本にいてさえコインランドリーの使い方に戸惑う、アラフィフ夫婦です。ましてや海外では、洗濯機一つ回すにも一苦労ですよ。使い方の表示とにらめっこしていると、ジャージを着た、もしかしたらホームがレスなのかな?…っていう風情のおじさんが使い方を教えてくれました。まず5ユーロ出してトークンを買うんだよ、とか。全然フレンドリーな感じじゃないのに、とても親切。ギャップ萌えしました。私たちがお礼を言うと、「いやー」と言うように手を振って、穴の空いたシワシワのビニール袋に自分の洗濯物を詰めて去って行きました。

正直ホームがレスな人なら、お金を渡したほうがいいのでは…と思ったのですが、束の間でもそう思ったのが失礼なぐらいの普通の親切な人でした。

このことは私にミラノの一件を思い起こさせました。地下鉄でチケットの買い方が分からなくてモタモタしていたら、一人のでかい男が親切っぽく「どこに行くんだい」と話しかけてきたのです。そいつは、そこに行くには、ここを押せばいいのさ、と勝手にチケットを買ったかと思うと、さっとお釣りをひったくって去って行ったのです。私たちも海外なのに気抜きすぎですが、それにしてもイタリアではそんなことばっかりであまりいい思い出がありません。私は遺跡もオペラもなくても断然オランダや北欧の方がいいな。(あとやっぱりパリもいい)

ちなみにここのコインランドリー、ホームがレスそうな人ばかり来ていて、洗濯機も乾燥機も清潔感に欠けるものだったので、次は違うコインランドリーに行きました。

さて、この日は土曜日でした。降ったりやんだりしていた雨は、夕方からいよいよ雨足が強くなってきました。夕食をどっかで取ろうとふらりと出かけましたが、コロナ明けのアムステルダムはそう甘くなかった。ちょっと良さげなお店やネットで高評価のお店は軒並み満席。雨の中、街中をさまよう羽目になりました。

やっとメキシカンレストランに空席があり、夕食にありつけました。雨と空腹で疲れ切っていたので、地獄で仏でした。何食べても美味しかったのは、空腹スパイスのおかげらしく、あとでこのお店の評価を検索すると、めちゃめちゃ低評価でした…(笑)Food is disgusting. なんて書いてある。ああ、グルメじゃなくて良かった。

メキシカンはお野菜たっぷりなのが嬉しいですね。

こうしてホームがレスなおじさんに助けられ、disgustingと評されたfoodを美味しくいただきアムステルダム1日目を終えたのでした。

オランダでしょっちゅう見かけたカーゴバイク。全ての男性が育メンに見えた。

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