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官能評価の定義

官能評価は、1975年にIFT(Institute of Food Technologists)の官能評価部会において下記のように定義された。
「Sensory evaluation is a scientific discipline used to evoke, measure, analyze, and interpret reactions to those characteristics of products or materials as they are perceived by the senses of sight, smell, taste, touch and hearing.」

日本語訳に関しては、元キッコーマンの相島先生が、Dr.Elizabeth LARMOND著"Laboratory Methods for Sensory Evaluation of Food"(1977)の翻訳文を学会誌に解説として寄稿された文章中に、上記の定義に関する翻訳があり、次のように記載されている。

「官能評価は、食品や食品素材が視覚、触覚、聴覚、味覚、嗅覚などにより感知されるとき,それらに対する反応を引き起こし、測定、解析するために用いる科学の一規範」
(相島鐵郎, 日本食品科学工学会誌Vol . 48, No. 4, 311~320 (2001)

Google翻訳だと下記のようになった。
「官能評価は、視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚 (音) によって知覚される商品や原料の特性に対する反応を呼び起こし、測定し、分析し、解釈するために使用される科学分野です。」

Stone先生のテキストには下記のような記述がある。

Sensory evaluation is a science that measures, analyzes, and interprets the reactions of people to products as perceived by the senses. It is a means of determining whether product differences are perceived, the basis for the differences, and whether one product is liked more than another.
(Herbert Stone,2018)

”scientific discipline"または”science"というからには、適切に計画された実験手続きに従い再現可能な手法により計測されるべきものである、というニュアンスを含むものである。

計測に用いるものが「人の五感」であるために、一般的な計測機器を点検・校正するのとはまた違った配慮事項が生じる。

官能評価を実施するには、人の五感を計測する際の配慮事項を適切に理解した上で実験計画を立て、実査し、得られた結果を統計的に解析し解釈する能力が必要となる。

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