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今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2024/2/6 #131

クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
今週は、メディア芸術データベースが公開されたり、講談社がグローバル向けにIP情報の紹介サイトを開設したり、製作されたアニメについてどう情報化していくかについて、少し考えさせられました。講談社の方は宣伝の意味もあるのでしょうけど、データベースはそれ自体で「儲かる」ことはなさそうです。ただ一方で「文化」を守る意味合いもありますし、一朝一夕に答えが出る問題ではなさそうです。


【連載】中山淳雄の「推しもオタクもグローバル」第85回 80年代の遺産を食いつぶす日本アニメ業界:経営成功例なきままに職人の作品第一主義依存

アニメ産業は2012年1.3兆円から2021年2.7兆円でちょうど10年間で2倍になった。そのほとんどは1兆円増額した「海外」と1千億分ずつ成長した「配信」と「商品化」で、すなわち海外で見られるようになったから巨大化している。

今やアニメ市場も3兆円が見えてきて、過去最高の市場規模を形成しています。とはいえ未だアニメの制作現場では以前と変わらぬようで、ベテランアニメーターの赤堀重雄さんが現場からの提言をおこなっています。アニメ業界の経営層に読んでほしいインタビューでした。

メディア芸術データベースが正式公開 マンガやアニメの情報検索・表示機能が向上

マンガ、アニメーション、ゲーム、メディアアートの作品情報や所蔵情報を整備したWebサイト・メディア芸術データベース。その機能が向上し、本日1月31日に正式公開された。

ようやく正式公開されました。幾つか検索してみましたが、細かい情報も網羅してありますね。情報の入力は、AIではなく「人力」でされたと思いますので、本当に公開できてよかったと思います。とはいえ、単純な収益性は厳しいと思いますので、どのように活用されていくか注目しています。

※メディア芸術データベース


ツインエンジン、金子文雄氏が代表の新アニメスタジオ「NAGOMI」設立 将来はオリジナルIP開発やライセンスビジネスも視野に

ツインエンジンは、この日(1月29日)、グローバル展開を視野に入れた制作ライン強化のため、新アニメーションスタジオ「株式会社NAGOMI」を設立したことを明らかにした。

ツインエンジンのグループ拡大が続いています。比較的小規模のスタジオが多いので、全体として「スケールメリット」は大きくはならない感じもしますが、逆に個性ある作品が生まれてくる土壌があります。新スタジオはグローバルを視野に入れているので、注目しています。

100億円超のメガヒット3作、すべてアニメ 昨年の映画興収

大手映画4社でつくる日本映画製作者連盟(映連)は30日、2023年の興行収入が前年比3・9%増の2214億8200万円だったと発表した。

邦画のベスト5は以下の通りです。

①THE FIRST SLAM DUNK(158.7)
②名探偵コナン 黒鉄の魚影(138.8)
③君たちはどう生きるか(88.4*)
④キングダム 運命の炎(56.0)
⑤ゴジラ-1.0(55.9*)

キングダムは漫画原作、ゴジラは特撮。アニメ以外でも、かつて「サブカルチャー」だったエンタメ作品が強いです。邦画も昔とはすっかり変わりましたね。

「ABEMA」、2023年のアニメジャンル年間ランキングを発表!年間再生数ランキングは『【推しの子】』が、年間コメント数ランキングは『声優と夜あそび 2023』が1位に!

新しい未来のテレビ「ABEMA」は、2023年に放送、配信したアニメジャンル作品の年間ランキングを発表いたします。

『【推しの子】』が1位。『鬼滅の刃』が2位なのは順当だとは思いますが、3位に「映画クレヨンしんちゃん」が入ってきています。過去シリーズの無料一挙放送などの施策が功を奏したのでしょう。ライブラリーが豊富な作品にとって、マーケティングの成功例となりました。

講談社、グローバル企業向けにマンガ・アニメIPの情報サイトを開設

講談社は31日、同社の国際ライセンスに関する情報を提供する英語版サイト「Kodansha Licensing Website by C-station」をローンチした。

「マンガ・アニメ」というよりも、やはりマンガ中心の情報サイトですね。ライセンス事例なども紹介してあり、親切な作りです。日本の各IP情報サイトも、同じぐらいの分かりやすさがほしいです。

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