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深い夜の中を歩く(寒)

夜になって珈琲を淹れた
それが寝れない理由か
ま、近頃不眠生活だからショックは受けない
1年間、綺麗な昼夜逆転生活を送った頃もあった
もう日が変わって起きてることには慣れてる
そして夜は変にテンションが上がる
沸沸と沸沸と・・・・・・
明日も何もない。
嘘、あるけど行かない
勝手に決めて私はちょっと勝ち取った自由に興奮して、冷蔵庫のビールをとる
早めに出したコタツの中で残った鍋とビールで深夜ドラマを見出す
最高の夜更かしの仕方を私は知ってる
この愉しさは子供の頃の私には分からなかった
大人に近づいて、大人は身体に悪いものほど大人を感じると知った

ドラマも終わり、ビールもきれて
気分が高揚するくらいにはお酒は回っていて、新しい刺激を求めて外に出ることにした

そこいらに転がってる服を着て、分厚くポケットの多いコートを羽織り、小銭入れとタバコを持って外へ出た

かなり寒いと思うけど着込んでるから割と不快に感じない
冬はこの冷たい風が堪らなく好き
確かに肌を刺す冷たい風、冷たい風はどこをとっても冷たい
だから澄んでるのか、タバコが一番旨い季節

外は人も車もいない
新聞配達のバイクだけが走ってる
ドゥーンドゥーンと、ああ一人じゃないな、何かあったら助けを求められるなと安心をくれる
でもすぐ消えていく

私は夜道を一人歩くときは、哀しい表情ですぼんで歩く

そしてら何か小説家みたいでしょ

散歩をテーマに何か書こうか
そしたら視える景色が変わって、一歩踏み出すだけで一説思い浮かんだ

あったかいお茶だけ買いにコンビニ寄って、深夜の店員とは毎回会うけど会話も何もない

散歩の締めは神社へ行くこと

神社は低い山にあって、ある程度登るとそこから視える景色が良い

いつもは街に溶け込んでるけど、そこへ行くと街から抜け出せた感じがして天狗にでもなった気になれる

夜で誰もいないからそこで2時間過ごした事もあるくらい良い場所

帰りは地味に辛い

日頃そんなに外に出ないから筋力も体力もなくて、全て片道切符みたいなもの

ゆるくヘトヘトになって帰って暖かい布団で昼まで寝るか、と軽い幸せに浸る

本気で寝ようとしたら外が明るくなって
寝る前に萎えた

白湯飲んで一服して寝るかー とお気にの曲を流しながらゆるく踊る


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