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イギリス|コモンウェルス(commonwealth)ユナイト金貨

(表面)
XX=20シリング(X=10シリング)、イングランド紋章とアイルランドの紋章
共和政の標語「我々は神と共に=God with us」

(裏面)
月桂樹に囲まれたイングランド紋章、上部に太陽を模った独特のミントマーク

重量:9.03グラム
直径:33mm

チャールズ1世は、父ジェームス1世(ユナイト金貨発行)から受け継いだ王権神授説をとなえ絶対王政を維持しようとしましたが、議会と対立したチャールズ1世はオリバー・クロムウェルを中心とした議会派によって1649年1月に公開処刑されました。

(オリバー・クロムウェル)

いわゆる清教徒革命(ピューリタン革命)です。

清教徒革命は、1641年から1649年にかけてイングランド・スコットランド・アイルランドで起きた内戦・革命です。

広義には1638年の主教戦争から1660年の王政復古までを含むと言われています。

1649年からオリバー・クロムウェルが共和政を開始します。

1653年には護国卿に就任し、新政府の代表として共和政を牽引、1658年インフルエンザで急死して事態は急速な進展を見せました。

後継者でクロムウェルの三男に当たるリチャード・クロムウェルは、父クロムウェル急死の翌年1659年に護国卿を辞任することになります。

その後亡命していたチャールズ2世は、父チャールズ1世の悲劇的な死から11年の歳月を経て、1660年に王政復古を果たし、英国は再び王制を取り戻すことに成功しました。

その後チャールズ2世はギニー金貨を発行する流れになります。

この清教徒革命によって成立した1649年~1660年の共和政時代は、コモンウェルスと呼ばれています。

護国卿クロムウェル主導の下に、史上唯一の共和政を経験した17世紀の英国で共和政時代(コモンウェルス)の貨幣は、クロムウェルのポートレートが描かれたタイプと今回ご紹介のポートレート無しの象徴的なデザインがあります。

【共和政時代を代表する2種類のコイン】

(今回ご紹介中のコモンウェルス)
(クロムウェル ブロード金貨)

この共和政時代(コモンウェルス)の貨幣は、1660年にチャールズ2世が王政復古した後、共和政時代の排斥すべき貨幣として後にほとんどが回収溶解されてしまいました。

350年以上の歳月が流れた現在、このユナイト金貨は英国における激動の共和政を象徴する歴史的遺産と言えます。

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