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フィクションに想い馳せる

【おだこうせい より】

こんにちは。ドラムの小田です。
突然ですが、2016年にリリースされた海外のインディーゲーム『OneShot』(ワンショット)をご存知の方はいらっしゃいますか?
今回は、このゲームを皆さんにオススメしたいのと、本作のストーリーを通じて、自分にとって「フィクション」ってなんだろうか?と、改めて考えさせられたというお話です。
バナーがパンケーキなのにも、一応意味があります!

知らなかったよ...「Steam」!!!

最近、やっと「Steam」という便利な存在を知り、MacユーザーでもPCで出来るゲームいっぱいあるんだ!!...と衝撃。なんで誰も教えてくれなかったのか!
有名タイトルもたくさんありますけど、時間もお金もあるわけじゃないので、セール中で、日本語ローカライズされていて、Macでも動く作品を検索する中で出会ったのが『OneShot』です。セールで600円くらい!(通常も約1000円くらい)ゲーム欲と期間限定セールのお得欲に駆られた僕は、どんな作品なのかあまり下調べもしないで買ってみたのでした。
まさか、こんなにもズシッと食らう作品になるとは...。

ちょっと変わった“仕組み”のパズルアドベンチャー

▲『OneShot』 トレイラー映像
(ゲームは日本語版もあります)

この作品、可能なら皆さんにも是非味わって欲しいという前提で書くので、ほんとのネタバレは避けつつ、気が付いて欲しい仕組みについて少し触れます。もう一切情報ナシでやってみたい人は、この章は飛ばしてくださいね。

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見た目はネコの主人公「ニコ」を操作して、太陽を失った世界を救う旅をする、パズルアドベンチャー。その世界の奇妙な風景や科学設定、ロボットや鳥人(?)などの不思議な住人たちも甘ったるくない可愛さに溢れ、魅力的。
ゲームとして特殊なのは、まず主人公「ニコ」は、画面越しにプレイヤーに話しかけてきます。しかも直接の名前で!現状打破のためのやりとりもあれば、お互いの世界や暮らしについての他愛ない話しをしたりもします。
それから、プレイヤーがPCを使っていることを利用した、少しギョッとする仕掛けもあります。
これらはこの作品のスペシャルな楽しさでもあるのですが、それ以上に深い意味があるのです。

ちなみに、プレイしたことがあって、「1度はクリアしたよ!」という人、謎が散らばったままだし、最後の2択もどっちが正しいとも言えなくて、なんだかモヤモヤしませんでしたか?
実はこのゲームは、2周目があります。周回プレイと呼ばれるような特典じゃなく、「繰り返し」である2周目のプレイで生まれる「違和感」に気付き、真のエンディングに近づくに連れて、これが『ゲーム』であり、『自分がプレイヤーである』ということも巻き込んだ、とても大きな物語性に辿り着き、僕は大変心揺さぶられたのです。

作り物たちとの不思議な関係性

昔から、映画、ドラマ、本、マンガなどのフィクションで特別感動したとき、すっかりキャラクターへ思い入れしてしまい、「あのあとどうなったかな」「幸せにやってるかな」「あの時あんな選択肢しかなかったのかな」などと、丸3日はぼんやり考えてしまいます。作り物と頭ではわかっているけど、時間をかけて見守るうちに不思議な関係性が結ばれ、一緒に旅をした仲間や友人とのお別れを体験するような感覚があるのかもしれません。彼や彼女たちは「生きた存在」のように思えてきます。

『OneShot』は、ゲームというメディアを方法として使うことで、「フィクションとは何か?」「フィクションはほんとに偽物か?」ということを問いかけてくるストーリーになっています。そこには、主人公のニコやこの世界の住人たちへの何か切実で真剣な想いが込められてるように感じました。
つまりは僕が一番弱いヤツなわけです!
真エンディングの最後のニコとのやりとり、そのワンクリックが出来ずに指が止まり、1分くらいかけて涙目で「お別れ」をしました。

フィクションに宿る現実

作品の好き嫌い以前に、作り物の世界の作り物の人物のことをいつまでも語ることが、「子どもっぽい」「現実を見ていない」「愚かなこと」と思ってしまう人もいるかもしれません。でも、僕は逆じゃないかなと。優れたフィクションには必ず、作者もしくは製作陣の現実への訴えや実感が宿ると僕は思います。何かひとつ刺さる作品があって、その世界や人々に思いを馳せるということは、巡り巡って自分の立場から見えづらい現実を知る事にも繋がるように思うのです。のめり込みすぎて現実逃避するのは推奨出来ませんけど、そこには大人も子どもも関係なく、大事な気持ちがあるような気がします。
そんなわけで僕は、フィクションに想いがある人は、たとえセンスが違っても信用してみたくなるような、語り合えるような気がします。

日本の政治や行政を担う皆さんからも、もっと好きな映画やマンガの話題とかがあると、考え方や人柄が見えるし、少し親近感も湧きそうなのですけど、なかなかそんな話題は聞きませんね。
フィクションを馬鹿にしたり蔑ろにせず、たまには思い切り現(うつつ)を抜かせる人が上に立ってくれたら僕は嬉しいなと、取って付けたような話しですけど、心底思っています。




読んで頂いてありがとうございます。
『OneShot』...やってみた人は、どんなふうに感じたか聞かせて欲しいです。ゲームに馴染みの無い人にこそ、意外と楽しめる作品なんじゃないかなと思います。ではでは!

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