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ピンクのうさぎ事件

私が記憶している数少ない思い出の中で

いくつか存在する『恥』の経験。

その1つを 今日はご紹介します。


それは、年中さんか年長さんくらいの年齢だったと思います。

その日は、保育園で飼っているうさぎをお絵かきしよう

と言うことになりました。


普段は土の上で飼われているうさぎさんが

その時は特別に室内のサークルに入れられて

園児たちのモデルとなっていました。


子どもたちは 超真剣。

わたしもお絵描きは大好きだったので

せっせとうさぎを描きました。


数日後、完成した絵が壁に貼られました。

そこで見た、衝撃的な光景とは。。



みんな、うさぎが描かれていました。

白や黒の。


けど、わたしのうさぎは。。

なんとピンク色のうさぎだったんです。

しかも二足歩行の。

おまけに洋服まで着て。。


わたしは目の前のうさぎを描かずに

自分の中にある、可愛いうさぎちゃんを描いたのです。

先生の話も聞かずに。


今だったら、人と違ってても良いじゃん!

ちょっと勘違いしちゃったね、ははッ

、、と、軽く流せるのですが


当時の自分は

『人と違うことをしてしまった、、』

と、とても恥ずかしい気持ちになってしまっていました。


ああ、恥ずかしい。。

あの絵を1秒でも早くはがして欲しい。。

誰かに『おまえなんでピンクのうさぎ描いてるの?』ってからかわれたくない。。

そもそも、なんで途中で気づかなかったんだろう。。


さまざまな想いが交錯しました。


結局のところ、おそらく誰にもからかわれず

何ごともなかったのですが


自分の話の聞かなさぶり

思い込みぶり

に、心底嫌気がさしていたのでした。


今でこそ、かわいい思い出だなぁと思います。

ですが、当時の自分は

『人と違う』

と言うことを

なぜか極端に嫌う人間でした。


けれど、それならば完璧に取り繕えれば。。

と、思うのですが

それもできない、ちょっとおとぼけさんなのです。

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