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第4回氷室冴子青春文学賞スタート

2018年にはじまった氷室賞も今回で4回目。昨年の第3回目では残念ながら受賞該当なしという結果でしたが、たくさんのご応募をいただきスタッフ一同大変感謝しております。4回目も、みなさまからのご応募をお待ちしています。応募について詳しくは、エブリスタ特設サイトからご覧ください。

かれこれ6年くらい前に、法政大学院の増淵教授から「地元なんだから氷室冴子を次につなげるために文学賞やってみたら?」とご提案いただき始まった氷室冴子文学賞。当時は、「活字離れの中なんで今更文学賞?」「夏目漱石や宮沢賢治とは違うんじゃない?」と心配の声をいただいたものでした。うんうん、確かにそういう部分もあるよね〜とその都度、スタッフの中で真剣に向き合って話し合い、作家の先生や本の専門家の皆さんなどからのご意見を伺いながら一つずつ積み上げてきた文学賞です。
思えばいろんな格差が立ちはだかりました。「氷室冴子の功績を顕彰し、その才能を次につなげる」ことを目的としている時点で、いわゆる氷室冴子世代と若い世代の年齢差あり。当時の代表でいらっしゃった芹川太郎さんのご尽力でエブリスタという国内最大級の小説投稿サイトの特別協力を得ることとなるわけですが、雪深い農村地帯の北海道岩見沢市と渋谷ヒカリエ、アナログとデジタルの差。はたまた「氷室冴子は文学か?」なんていう声もあって、文学と非文学の差?もハードルではありました。
はてさて氷室冴子文学賞のユニバーサルな骨格ってなんだろう?

そんな中、書評家の三村美衣さんにお会いできるのですが、三村さんいわく「氷室冴子の作品では、どんな時代設定でどんな土地であろうが、登場人物が『今を生きている』」。確かに、平安時代だって昭和東京オリンピック時代だって女子寮だって札幌だって宝塚だって、なんら変わらない。悩み笑いながら今を生き生きと生きている。全ての答えがここにあった気がしました。差と感じることは他にもいろいろあるのかもしれないけど、相対じゃなくて絶対的な今。いろいろあって、それでいい。
そして、それを、私たちは「青春」という言葉で表現したわけなのですが、久美沙織さんからは「なんか古臭くない?氷室冴子なんだからもっとキラキラピカピカとかないのぉ〜キラピカ文学賞とかどう?」などと言われた次第です。はい。

さてこのキラピカ、いえいえ青春文学賞、先日の箱根駅伝で青学の名将原監督が「迷ったら攻めろ」と名言を残されてましたけど、この精神で迷った作品でもぜひとも攻めの姿勢でご応募ください。楽しみにお待ちしています!



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