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【自己紹介その4】田舎暮らしを志すようになったマイ・ストーリー|ワークスタイルの羅針盤が手に入る〜松本てつあき編

こんにちは。寄居町地域おこし協力隊の松本てつあきです。
寄居町に移住するに至ったマイストーリーの第4弾です。

このペースだと全10回近くになってしまいそうで、ちょっと悩んでます(汗)

さて、前回までは、このシリーズのキーワードとなる「半農半X」との出会い。そして「X」探しが始まったところまでをお伝えしました。

今回は、いよいよ、その「X」が定まるところをご紹介します。

▼過去のマイストーリー記事は、こちらでまとめてチェックできます。

メタ認知を促すワークショップ

2016年9月。

僕は「満を持して」という心境で、会場となる神奈川県の藤野(相模原市緑区)に向かっていました。「天職創造ワークショップ」という、ちょっと不思議なタイトルのワークショップ(以下「WS」と略)に参加するためです。

ここで期待以上のものを得ることになります。

先に、僕なりの言葉でWSのコンセプトのようなものをご紹介しておきましょう。(関心がない方は、スキップしてください)

「天職探し」というと、皆さんはどんなイメージを抱かれますか?

「どの職業が自分に合っているか?」という観点のケースが多いのではないでしょうか。フィット感の高いものを探すというか。自分という個性のカタチに、できるだけ近いカタチの器(職業)を選ぼうというか。
例えば、自分は目標があると頑張れるから営業にしようとか、繰り返しの作業が苦にならないから経理にしようとか。

このWSでは、その概念がそもそも逆。自分という個性のカタチを知り、それに合わせて仕事をデザインしませんか? という視点があります。自分に合った職業をというと、必ずその“器”の形と合わないところが生じてしまいます。

既成品の服を選ぶのではなく、自分の体型に合った服をオーダーするように、自分の仕事を創っていくような感覚。

僕が感じているのは「自分を知ろう」ということです。様々に解釈できると思いますが。近年、「メタ認知」という言葉がビジネスの領域などで広がりつつありますが、このメタ認知を促すような内容になっていました。

天職創造WSは1990年代の後半から実施されているもので、近年の「生きがい起業」などと表現されるコンセプトに近く、こういった動きの先駆け的な存在と言えるかもしれません。ひでさんは否定されるかもしれませんが(笑)

純粋意欲


開催地はいかにも里山という風景の中に佇む古民家。
日常を離れ、自然を感じながら(WS中、イノシシが出たり)、様々なワークが賑やかに進行しました。

中でも「大ウソツキ大会」という愉快なワークが印象に残っています。

「純粋意欲」などといった独自のキーワードから、メタ認知を深めていきます。

こんなことをやっても誰も得も損もしないのに何故かやってしまうことはありませんか?例えば、ある話題については話しだすと止まらないとか。
純粋意欲とは、「特に理由もないのに、気がついたらこうしている」みたいに勝手に体が動いてしまうことです。

一般的な「意欲」は、理由があるものです。異性にモテたいとか、収入をアップしたい、などといったものがあるから出てくる意欲です。

  • 損得抜きで「やりたい」と思えることに邁進する人を応援したい

  • 変化の瞬間を目撃したい、立ち会いたい

  • 人の話を聴くのを大切にしたい

過去の自分を振り返るワークなどに取り組んでいるうちに、自然と上に挙げたような純粋意欲が分かってきました。
浮かび上がってくるかのようでした。

例えば、僕の最初の結婚の当時のエピソードがあります。結婚して間も無くの頃、当時の奥さんが「20代で諦めたけど、やっぱりアーティスト活動をしたい!」となったんです。彼女の家族は全員反対でしたが、僕だけが賛成。(向こうの家族は「まさか!」と思ったでしょうね笑)
その後、彼女はその道に進むことになり、10年くらい経った今でもその活動をしているようです。こうして、言ってみれば純粋意欲に従って生きようとする人を応援するのが僕の純粋意欲だったわけです。

そこに、僕にとってはおまけのような出会いがあります。
主催のひでさん(榎本英剛さん)は、日本にコーチングを紹介した第一人者でもあります。ひでさんご自身は、2016年の時点で、既にコーチング活動を手放してましたが、彼を慕う周囲の人の中には現役のコーチが何人もいました。その流れで「コーチングとは何ぞや?」ということを知ることになります。

「まさに、僕がやりたいことは、コーチングがピッタリじゃないか?!」

このWS参加からコーチングとの出会いまで、全てがお膳立てされているような心地でした。気がついたら「コーチング」というボールが手に収まっていたような。

そうして、めでたく(?)「X」が定まります。
会社員という働き方はシュリンクさせながら準備を進め、翌年の春からコーチングを軸に、純粋意欲に沿った活動へと切り替わっていきます。そして、その活動への探求は今も続いています。

不可解な選択かもしれません


こんな決断の仕方は、気が狂ってるか、何も考えてないバカに思えてくるかもしれません。

鎌倉時代の僧・親鸞は「師・法然の教えが仮に間違っていたとしても、自分がその教えに従ったことを悔やむことはない」といった意味合いの言葉を遺しているそうです。

その心境が分かる気がします。「損得抜きでこれだ」と思えるものに邁進することを応援したいというのが自分である。であれば、僕自身が、その様に生きなければならない。それで仮に命を落とすことになっても仕方ないよね、という心境です。

それまでは自分自身のことも分からず、ただ闇雲に会社や社会の要請に従うだけの生き方でしたから。それを手放すことができただけでも、甲斐があったものです。

幸い、現代の日本は、食いっぱぐれる心配は殆どありません。例え自分の活動で収入が得られなかったとしても、選り好みしなければ仕事はいくらでもあります。これは人類史上において、奇跡のような状態です。これは活かさない手は無いと考えるわけです。

それからというもの、確かにピンチは幾度となくありました。でも、後で振り返ってみると、絶妙なタイミングで助け舟が来て、どうにかこうにかながら、自分の好きなカタチを続けられています。一般に思われている以上にサスティナブルな生き方のようです。

「ああ、とんでもない選択をしてしまった」という苦笑いをしながらも、「この選択をして正解だった」と常々感じています。サラリーマンとして生き続けていたら出会えなかったような素敵な人たちにたくさん出会うことができましたし、何より自由があります。

寄居に移り住み、皆さんと出会うことも無かったですし。

まとめ

移住のキーワード「半農半X」の「X」、つまり仕事の方向性が定まるまでを綴りました。「“純粋意欲”をベースに自分に合わせて仕事をデザインする働き方」をすること。その軸にはコーチングが据えられたわけです。

僕自身、「天職創造WS」に参加する5年以上前から着目して、取り組んでいましたが、どうにもこうにも上手くいかない。挫折を繰り返していました。そんな文脈があったので、遂に壁を突破できた! という感激。それが今でも原動力になっているわけです。
とは言っても、ゴールに辿り着いたというより、今もずっと探求しているという感覚でもあります。

それにしても、ここまでの流れが1年もかかっていないことに、今更ながら驚かされています。

さて、次回は「人生の分かれ道の哲学」が定まる体験です。今回の寄居移住にも大きく影響しているものです。

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