つまり、三木谷氏は「コングロマリット・ディスカウント」が起こっていると捉えているのだ。コングロマリット・ディスカウントとは、多くの事業を抱える複合企業(コングロマリット)の企業価値が、各事業の企業価値の合計よりも小さい状態のこと。事業の全体像や相乗効果が見えにくく、市場にきちんと評価されていないことを意味する。三木谷氏は収益性が高く急成長中の金融事業がこのまま楽天グループの100%子会社にとどまっていると、かえって経営効率が悪くなるとの判断から、上場させることを考えているともいえる。

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