見出し画像

逃れられないもの:Mother water

私のオリジナル曲の中には、誰かに捧げる曲、とひそかに思っているものがあります。以前紹介した「可愛い時間」が父に捧げる曲とすると、今回紹介するMother water(CNo17)は母に捧げる曲ですが、こちらはタイトルからして一目瞭然ですね。

この曲は2016年1月18日生まれで、母の誕生日です。この日に思いついたので、母に捧げる曲にしようと思ったのだったかもしれません。本人にも伝えましたが、あまり自分の曲という認識はなく、他の曲と区別がついていないようでした。

残念ながら半年前に90代で亡くなりましたが、もう少し若かった頃、ヒョウタンツギに似てるといってよくからかったものです。ヒョウタンツギとは、手塚治虫の漫画に出てくるキャラクターで,冒頭の写真はそのぬいぐるみです。手塚治虫の説明によるとキノコの一種らしいですが、叩くと墨を吐く、動物っぽい存在です。シリアスで緊張した場面になると突然現れ、場をなごます存在で、私は気に入っていました。

mother waterとは酒造の際の仕込み水くらいの意味ですが、この曲では自分の根底に流れるもの、母なる海、のような気持ちで使っています。母を通して遠い遠い昔からの遺伝子を受けて生きているわけで、それは良きにつけ悪しきにつけ逃れられないものだと思います。その心境を表現したつもりです。全体に南の海のイメージで、母船の汽笛などを入れています。

映画「マザーウォーター」は特に関係ないのですが、気に入っている映画のひとつです。公開された頃ちょうど京都にいたのですが、当時よく行っていた喫茶店が映画に出てきて喜んだものです。鴨川や白川など京都市内を流れる水とともに暮らす人々が,穏やかに描かれています.このマインドで暮らしていきたいなぁと思わせる映画でした。

ところで、マザーウォーターといえば小林聡美×もたいまさこドラマのひとつで、この組み合わせのドラマ・映画が私は好きです。中でも絶品と思っているのがドラマ「すいか」です。DVDを持っているのですが、夏になると繰り返し見てしまう、不思議なドラマです。笑って泣いて感動する、後味のいいドラマです。

2003年のドラマなんですが、なんと昨年Blu-ray版が出ていました。このnoteを書くのに検索していたらまた見たくなり、この夏は見ずにすんだのに、結局見てしまった…。これも逃れられない話ですね。

ちなみに音楽は、マザーウォーター・すいかとも、最近カムカムエブリバディで話題になった金子隆博さんが担当しています。この方も憧れの作曲家です。すいかのエンディングで使われている桃ノ花ビラ(大塚愛)も、三味線の音が効果的に使われていて、自分の曲に影響していることに気づきました。いろんな曲の影響を受けているんですね。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?