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趣味で楽曲制作(DTM)をしている臨床医兼大学教員です.日々何らかの脳疾患をもつ方や健…

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趣味で楽曲制作(DTM)をしている臨床医兼大学教員です.日々何らかの脳疾患をもつ方や健常な学生と対面しています.私にとって音楽をつくるということは日記を書くことと同じです.オリジナル曲を紹介するとともに,それぞれの曲に込められた日々の考えや経験について書いていきたいと思います.

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アーバンライフを楽しむ:Urban canyon

初回のnoteに書いたように、私は人が好きで、小さいときから人がたくさん集まっているのを見るのが好きでした。 育った地方は田舎で、普段は人が少ないところでした。なので夏祭りなどで観光客が家の前を往来する時期になると嬉しくて、家の塀の上にちょこんと座って、ハーモニカを吹いたりしていました。そして大人たちに可愛がってもらって,ニコニコしていたものです。 私は東京に住んで数十年になりますが、今でも雑踏を眺めるのがけっこう好きです。街角のカフェから外を眺めるといろんな人がいて面白

    • 与勇輝作品の衝撃

      私は展覧会巡りが好きでよく出かけます。特に好きなアーチストが何人かいるのですが、今日はその1人、与勇輝(あたえゆうき)さんの人形作品について書きたいと思います。 いつ初めて与勇輝作品を見たのか、はっきりと覚えてはいないのですが、テレビや新聞の広告で見たのではなかったでしょうか。写実性、デッサンの正確さだけでなく、指先まで魂が宿っているとしか思えない見事な表現力なのです。「徹子の部屋」の背景に置かれている人形でも有名ですね。特に2000年代後半くらいに話題になり、海外でも個展

      • 医者の病気②頭が真っ白になる病気

        患者さんを診る立場の医者である自分が病気になった、という話を扱っているのが、この医者の病気シリーズです。医者の病気①では、若い頃かかった亜急性甲状腺炎を取り上げました。 今日は、もっと最近かかった、しかも未だに正式病名のつかない病気について、私の自己診断を含めて書いていきます。 パソコンが操作できなくなった 10年ほど前のことです。2時間くらいの小さな研究会を主催して、司会をしていました。予定の半分くらい過ぎた時だったと思います。PC画面をスクリーンに映して参加者ととも

        • バッハアレンジ③:春慕

          ようやく桜も満開になって、春らしくなりましたね。なんとなく浮かれたふわふわした気持ちになるのが不思議です。 今日は久しぶりに、バッハ曲のアレンジをアップします。春慕(CNo47、2023年11月26日生まれ)です。諸事情でアップするのが遅くなりましたが、桜の開花も遅れたのでちょうどよいタイミングになりました。 お聞きになるとすぐに分かると思いますが、ご存知平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番、プレリュードです。 この曲の編曲では、グノーのアヴェマリアが有名ですよね。 ハ

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          「ビッグオーとの出会い」にみる発想の転換

          「ビッグオーとの出会い」との出会い 昔、店頭で”The missing piece meets the Big O”という絵本(洋書)を見かけました。素朴な絵の表紙に興味をもって立ち読みしたところ、すっかり引き込まれてしまい、感動して不覚にも店頭で泣いてしまいました。 その後、倉橋由美子さんの翻訳による日本語版が出版されました。「ビッグオーとの出会い」という和名で読んだ方も多いでしょう。さらに近年では、あの村上春樹さんも「はぐれくん、おおきなマルにであう」のタイトルで新

          「ビッグオーとの出会い」にみる発想の転換

          なんでシャワー中にアイディアが浮かぶ?

          皆さんはどんな時にアイディアが浮かびますか? 以前書いたように、私の場合、音楽が浮かぶのは電車に乗っている時や歩いている時が多いです。 朝ドラ「ブギウギ」で、作曲家の羽鳥善一(服部良一さんがモデル)が電車に乗っている時に東京ブギウギを思いつき、メモするものがないので慌てるシーンがありましたが、とても共感しました。適度なリズムを感じる環境で、特にリズミカルな曲は思いつきやすいような気がします。 では音楽以外のアイディアはどんな時に浮かびやすいでしょうか? 私の場合は、圧

          なんでシャワー中にアイディアが浮かぶ?

          ああ、もうカネがないからですよ💦

          #忘れられない先生、というお題の募集があることに気づき、私の場合誰かなぁ、と考えた結果、高校の数学の先生を思い出したので書いてみようと思います。 ぼくの好きな先生 以前も書きましたが、私は高校生の頃見事に昼夜逆転した生活をしていました。 そのせいか日中は常に気だるく、はりきった熱血型の先生はちょっと苦手でした。 忌野清志郎の「ぼくの好きな先生」の先生に憧れていて、「困ったような顔をして遅刻の多い僕を口数も少なく叱るのさ」「たばこを吸いながらいつでもつまらなそうに」など

          ああ、もうカネがないからですよ💦

          映画「八甲田山」に学ぶ失敗学

          なんとなく映画「八甲田山」を見たい気分になっているところに、BS12で放送するとの噂を聞きつけたため、さっそく録画予約して見ました。 映画「八甲田山」との出会いこの映画は実話をもとにした雪山遭難映画で、雪国育ちの私は子供の頃さんざん見させられたものです。とにかく吹雪の中遭難する壮絶なシーンに圧倒され、雪山を侮るなかれというメッセージだけは確かにしっかり受け取りました。 今思えば昭和の名優オールスターという感じのすごい映画なのですが、子供だったので、左のおじさんは無事生還し

          映画「八甲田山」に学ぶ失敗学

          いないいないばあ時代の終焉

          最近世の中が大きく変わってきたと感じませんか? 例えば20年前は、インターネットは既にあったけれどもスマホはありませんでした。男女均等やLGBTQに関しても、まだまだとはいえずいぶん堂々と取り上げられるようになりました。タブーと思われていた領域にも、勇気を持って踏み込むようになりましたね。パワハラという概念が出てきたのも2001年とのことなので、20年前はまだ浸透していなかったでしょう。 喫煙に関しても、扱いが大きく様変わりしました。かつては「禁煙席もある」状態だったのが

          いないいないばあ時代の終焉

          三体廃人

          というわけで、現在すっかりドラマ三体の犠牲になっています。全30回、昨年10月頃から何度かwowowで放送されていて、オンデマンドでも見られるため、見たくなるとつい見てしまうのです。 世界的に大ヒットした劉慈欣の小説「三体」の第一部をドラマ化したもので、この小説は日本語版も2019年から売られているのですが、恥ずかしながら全く知りませんでした。今だに読んでおらず、ここで書く内容は原作を読まずにドラマにハマった者の感想として読んで下さい。 きっかけは芦田愛菜ちゃん? 中国

          三体廃人

          私のPC史

          皆さんはwindows派でしょうか、mac派でしょうか。私はmac派ですが、職場用など一部windowsしか対応していないアプリがあるため、Parallelsを使ってmac上でwindowsも動かしています。それでとりあえず問題なしです。一時期より随分ボーダーレスになりましたよね。 一日もPCに触らない日はないであろうと思われる現在の私ですが、今日はこれまでの私のPCの歴史をまとめてみたいと思います。 初めてのPC 私が初めて買ったPCは、Macintosh LCシリー

          私のPC史

          いつも自分のペースで:8℃の幸せ

          今日は2023年10月11日生まれの曲、8℃の幸せ(CNo46)を紹介します。私の曲の中では今のところ最も短く、2分そこそこです。 ささやかな喜び soundcloud上のタイトルはTiny Blissで(奈良美智さんの彫刻、森の子の写真を使っています)、ちょっとした幸せくらいの意味です。シロフォン系の可愛らしい音を使って、何か小動物の戴冠式のような、おとぎ話風の曲にしています。 どんな人もささやかな喜びを感じることがあると思いますが、そのきっかけになるものは人それぞれ

          いつも自分のペースで:8℃の幸せ

          昭和の名優シリーズ①加藤嘉さん

          私は生まれた時点で生きていた祖父母が父方祖母ひとりだったせいか、おじいさんというものになんとなく憧れがあります。 加藤嘉(よし)さんは、そんな私が(おそらく)初めて見たときから気になっていた俳優さんです。 名前を聞いてピンと来ない人も、写真を見たら、あーこの人!と分かるのではないでしょうか。 でも1988年に75歳で亡くなっているので、現代では見たことがないという人も多いでしょう。 私の中では元祖名バイプレーヤーの俳優さんです。他のおじいさん役の方に比べてとんがった役

          昭和の名優シリーズ①加藤嘉さん

          シードラゴンの時代

          年が明けて1週間経ちますが、年頭から災難続きで参ってしまいます。明日何が起こるかわからない、ということを実感します。 今年の干支は辰ですね。辰年にはいつもシードラゴンの写真を年賀状に使ってきたのですが、今年は、この先の災いを封じてくれるよう祈りを込めて、冒頭に示すような力強い龍の絵(建仁寺の天井画)にしました。 シードラゴンとは? さて、シードラゴンとはどんな生き物かご存知でしょうか。sea dragonですから直訳すると海龍で、海で暴れる怪物のようなイメージですが、体

          シードラゴンの時代

          こんな夢をみた⑤境界のない世界

          もう、20年も前のことです。自分が既に死んでしまっているという夢をみました。 宇宙空間のような、深海のような真っ暗な中に私は浮かんでいます。真っ暗ですが小さなちりみたいなものが感じられ、それと一緒に浮かんでいます。 自分の体は何も見えないけど、確かにそこにいるという感覚があります。 では自分の体はどこまであるのかというと、あたり一面全部自分のような感覚なのです。少なくとも半径数キロ先までは全部自分、という感じたことのない感覚です。つまり、自分と自分以外の世界との境界が感

          こんな夢をみた⑤境界のない世界

          朝ドラ「まんぷく」に学ぶ、困った人への対処法

          NHK朝ドラが8:15からだった時代は、働き盛りで忙しかったこともあり、あまりちゃんと見ることはありませんでした。今は8:00開始になったし、ありがたいことにBSでもNHKプラスでも見たいときに自由に見ることができます。 以前、らんまんが素晴らしかった話を最終回直後に書きました。 最近の朝ドラは再放送もなかなか面白く、今は「まんぷく」をみています。ご存知インスタントラーメンやカップヌードルを開発した、安藤百福・仁子夫妻をモデルにした物語です。ドラマでは萬平・福子という夫婦

          朝ドラ「まんぷく」に学ぶ、困った人への対処法