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犬がライバル

あなたは犬派ですか?猫派ですか?と聞かれると、私は、いやどちら派というわけでは…、とか私はカモ派ですとか言ってはぐらかします。

身近な人の多くが猫を飼っているせいか、猫の方が馴染みがあり、むりやり二択で答えを迫られるなら、猫派と答えるかもしれません。猫派の人によると、猫派はたいてい犬も好きだとのことなので、どちらか迷う私は猫派なのかもしれませんね。

でも世の中では一般に犬派がやや優勢なようで、犬派・猫派の人の性格特徴というのも指摘されているようです。

Wikipediaの記載によると、犬派の人は外交的でルールに厳しく、猫派は内向的で非現実的、自制心が低いなどと書いてあります。なぜなのでしょうね。犬・猫自体の性格や行動特徴と関係するのでしょうか?類は友を呼ぶ、と解釈していいのでしょうか?

私はペットを飼っていないのでどちらにも詳しくはないのですが、一般的なイメージとしては、犬は真面目で義理堅く元気で健康的、猫はアンニュイでどこか色っぽく、臨機応変に態度を変える動物、といったところではないでしょうか。種類によって違うのかもしれませんが。

ところが、そのイメージに反した犬が時々います。気だるそうで虚無的で、「あ〜あ」「やってらんねえよ」という顔でつまらなそうにだらっとしている犬をみるととても面白く、ついからかいたくなります。猫の場合は、イメージに反した猫をみることはあまりなく、いたとしてもあまり面白くは感じないような気がします。そういう意味では、犬の方に興味がある、犬派なのかもしれません。

あるとき、洒落た服を着て散歩している犬と遭遇したときに、自分が身構えていることに気づきました。「ん、なかなかやるな!」という身構えです。もちろん飼い主さんがチョイスした服を着ているのでしょうが、なかなかセンスのいい犬だな、というように感じるのです。飼い主さんには特に関心はありません。つまり、私はどうも犬をライバル視しているようなのです。犬と序列的に同等と感じているのかもしれません。

あるいは、盲導犬という職業犬に至っては、自分より上のように感じることもあります。電車などで見かけたときに観察してみると、適切にご主人を誘導するだけでなく、自分が一般の乗客の邪魔にならないように配慮している様子が見てとれ、これは敵わない、と思います。そして「いつもご苦労さまです」と心の中でつぶやいています。これももちろん、ちゃんと仕事できるようになるまでにはずいぶん訓練させられるのだろうとは思いますが、働いている姿をみると、ひとつの人格(犬格?)として感じられるのです。

私は基本的には社会ルールに従って大人しく生きている人間ですが、時には反対意見を述べてみたり、目立つことをしてみたりもします。犬らしくない行動をとる犬を面白く感じたり、服を着た犬にライバル心を持つというのは、やはり何かシンパシーを感じているからということなのでしょうか。だとしたら、やはり私は犬派ということになるのでしょうか。でも、この状態で犬を飼ったら、犬の方は私より序列が上だと確信して、全く言うことを聞かなくなりそうだから、やはり飼うことはできないでしょうかね??

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