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#14 コンポストで“ごみマイレージ“をゼロに!

生ごみコンポストはなぜ気候変動対策になるのか?を、#10#13で書いてきましたが、要は、コンポストを使うとその場で生ごみがなくなってしまうので、その先の処理が全部必要なくなる・・・つまり、“ごみマイレージ”がゼロになる! と言うことをふと思いつきました。
 
“フードマイレージ”という言葉がありますよね。
スーパーに行くと、地球を半周分くらい運んできた食品がたくさん売ってますが、その運搬のために大量のCO2が発生しています。だから、食物の運搬距離=フードマイレージを減らして、地産地消することでCO2排出を減らそうという考え方です。
 
であればと、“ごみマイレージ”についても考えてみました。
毎日、日本中を大量のごみが行き交っています。
ごみ収集車は重たいごみ(特に生ごみは重い・・・)を運んで走り回っていますし、ごみを焼却した後も焼却灰を処分場まで運搬しなければなりません。
紙や缶、ペットボトルなどのリサイクルがさかんですが、中には海外までごみを輸送して、リサイクルしているケースもあります。
 
ごみの運搬距離を“ごみマイレージ”と考えると、ごみマイレージが増えれば増えるほど、大量のエネルギーを使い、莫大な手間とお金もかかります。
リサイクル活動を頑張っても、ごみマイレージはかえって増えてるケースもあります。
 
ところが、生ごみをコンポストで分解すれば、ごみを発生したところでなくしてしまえるので、“ごみマイレージ”はゼロ。つまり、その先の環境負荷もなくなってしまうんです。

今度、ごみを捨てるとき、その先の「ごみマイレージ」についても、思いを馳せてみませんか。

 
(以下は、補足)
ちなみに・・・
環境省の資料(2021年)によると、日本でのごみ関連の温室効果ガス排出(2019年度)は以下の通りでした。
 
 〇廃棄物分野の温室効果ガス排出は4000万t
  8割近くがCO2。CH4(メタン)とN2Oが1割ずつ。
 〇廃棄物の運搬や処理にともなう温室効果ガス排出は900万tCO2
 
 
あと、上記資料で興味深かったのが、メタンの排出についてのページ。
かつては、ごみを焼却せずに埋め立てていたため、そこから大量のメタン(CO2の25倍の温室効果を持つ)が発生していました。
現在は焼却が増えているため、メタン発生量は1990年当時より激減しているのですが、「最終処分場に埋め立てられた有機性廃棄物からは数十年にわたり経年的にメタンが排出されるため、仮に2022年度から有機性廃棄物の埋立を全廃したとしても、2050年に約80万トンCO2のメタンが排出される」のだそうです。
 
昔のごみも、長年にわたって環境に影響を与えてしまうのですね・・・

自宅でのコンポストも、嫌気性発酵になるとメタンが発生することがあります。よ~くかき混ぜて微生物にたっぷり酸素をあげてくださいね。
 

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