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【取材記事】暗号資産・NFT=サギ投資って思ってませんか? 実際のところを、Web3の専門家に話を聞いてみた!

 ビットコインを始めとする暗号資産や、NFT……こうした言葉もだいぶ一般的になりました。

 これらの根本になっているのは、ブロックチェーンという技術。現在、このブロックチェーンを活用して新しいウェブを作っていく、という流れが起こっており、Web3と呼ばれています。

 とはいえ、

「結局、怪しい投資商法の一種なんでしょ?」
「流行ってるけど、どういうことかはわかんない」

 という方も多いのではないでしょうか。
 もちろん、筆者もそのクチでした。

 しかし、ひょんなことから知り合ったWeb3の専門家から詳しくお話を聞く機会があり、驚きました。Web3は単なる一過性のムーブメントではなく、これからの社会に必要不可欠となる技術・アイデアだというのです。

 お話を聞かせてくださったのは、福永光さん。2014年から暗号資産やブロックチェーンについて自ら学び、実践する中で、次第に人に教えるようになった方です。

 現在はなんと、事業にまで発展。その過程も波乱万丈で、お願いして今回記事にまとめさせて頂きました!

 Web3について知りたいけど、どこから調べたらいいかわからない……とお悩みの方。Web3で具体的にどんなことができるのか、これからの世の中でどう使われていくのか? と気になっている方。

 そんな方々に読んで頂ければ幸いです!


Web3って、結局どういうこと?

ブロックチェーンで誰もが管理者になるウェブへ

 Web3という言葉があちこちでささやかれるようになりましたが、それがどういうことなのか把握できている……と胸を張って言える人はそう多くないですよね。

 2022年には、Web3の教科書を謳った本が内容不十分だと炎上して、出版停止・回収になる騒ぎもありました。

 それだけ関心が高くも、しっかり説明できる人を探すのが難しいのが現状。Wikipediaを見ても次のように書いているばかりで、知識のない一般人からすればなんのこっちゃとなります。

Web3(ウェブスリー)とは、次世代のワールド・ワイド・ウェブとして提唱されている概念である。分散化ブロックチェーン・トークンベース経済などの要素が取り入れられており[1]、一部の技術者やジャーナリストは、「ビッグ・テック」と呼ばれる大手IT企業にデータやコンテンツが集中しているとされるWeb 2.0とこれを対比させている[2]

Wikipedia 「Web3」より
https://ja.wikipedia.org/wiki/Web3

 そこで、今回専門家である福永さんにお話を伺ったところ、次のような答が返ってきました。

Web3というのは、ブロックチェーン技術を使って管理者が分散されるウェブの世界を作ろう、という流れのことです。

 Web1は、最初に世界にインターネットができた頃のこと。そこから様々な技術革新があって現在のような行き届いた環境が整い、これをWeb2と呼んでいます。

 Web2はすごく便利ですが、一方で、いわゆるGAAFAのような巨大プラットフォームが独占的に管理している、という問題も生まれてきています。

 Web3はブロックチェーン技術でユーザーみんなが管理者になることで、そうした状況を打開しよう、という動き全般のことなんです」

 な、なるほど、わかりやすい! そもそも、Web3に来る前に1と2があって、3はそれ以前の問題を克服しようってことなんですね。

 その解決を可能にするのが、ブロックチェーン。ビットコインのような暗号資産のベースになっている技術です。

 めちゃくちゃざっくり説明すると、「誰と誰が・いつ・どのように取引したのかを記録する」こと。

 これの何がすごいかというと、ブロックチェーンのネットワークに参加するユーザーによって記録が共同管理できる、という点。つまり政府や特定の企業などを通さなくても、取引が担保される、ということです。

 いろいろと難しい用語が出てき始めましたが、この記事を読む上では「Web3=暗号通貨・NFTなど、ブロックチェーン技術を使ったもの」くらいに捉えて頂ければ大丈夫です。

アイドルも村おこしも使っている“NFT”って?

「言葉ばっかりもてはやされてるけど、Web3って結局どう役に立つの?」
「やっぱ、うさんくさい投資話なんじゃないの?」

 とお思いの方もいるかもしれません。

 そこで、暗号通貨と並んでWeb3の代名詞となっているNFTの事例をご紹介します。

 NFTとは、ブロックチェーン技術を使った“替えの利かない”トークンのこと(Non-Fungible Token)。

 つまり、NFTをつけることによって、それが唯一無二のものである、という保証ができるようになるのです。

 現在はアート作品などの界隈で盛んに用いられ、音楽アーティストPerfumeが2021年に初めてオークション出品したNFTアートには、325万円の値ついたとか。

 また、福永さんのお話によると、意外な場でもNFTが取り入れられていると言います。

「新潟県山古志村という、人口800人ほどだった村が、村おこしの一環でNFTアートの仕組みを使いました。

 電子住民票つきのデジタルアートを販売し、購入者には村の自治にも積極的に関わってもらえるコミュニティを作ったんです。これは、1万点発行され、最終的に10億円以上を売り上げています」

 その売り上げた10億円は、これから村を盛り上げていくのに使われます。その議論に、山古志村のNFTアートを購入した人も自分の意見を出して参加することができる、というシステムです。

 物理的に山古志村に住んでいなくてもOK。オンラインにコミュニティグループが作られていて、そこに参加すれば大丈夫なんです。

 こうした華やかな事例を見ると、NFTなどのWeb3技術を使えば簡単に成功できそう……な気がしますが、福永さんの語り方はあくまで冷静でした。

バブルが終わった今だからこそ、要注目

「実のところ、既に暗号資産やNFTのバブルは弾けています。NFTも、最初はNFTと名付けただけで飛ぶように売れましたが、今となってはかつてほどの勢いはありません」

 だからこそ、と福永さんは続けました。

逆に言えば、Web3がそれだけ浸透した、ということです。そして、もうWeb3がなかった世の中には戻れません。

 これからは、Web3を使ってどのように価値を生み出していくか……そのためのアイデアを考えることが、非常に大切になってきます」

 福永さん自身、Web3の専門家として活動されている中で、企業や自治体に熱いニーズを感じられることが多いそうです。

 実際に、ご縁で繋がった自治体に顧問として協力し、地域通貨の開発を通じた発展プロジェクトに携わっているのだとか。

 高いニーズがある一方で、それに応えれる人材があまりにも少ないのが現状。その問題を解決するために、福永さんは自らが培ってきた知見・技術を教えるため、《PANCAKE》という団体を設立しました。

Web3で日本をよくしたい――《PANCAKE》福永さんの想い

最新の技術を探求する……より、“翻訳する”

 福永さんが、暗号通貨を始めとするブロックチェーン技術に携わるようになったのは、2014年に友人からの誘いがきっかけでした。

 詳しくなるうちに周囲の人からWeb3関係について聞かれることが多くなった福永さん。

 始めはボランティアで教えていましたが、「これ、絶対お金とったほうがいい!」と複数の人から熱心に進められ、次第にビジネス化していきました。

 特徴的なのは、なんといってもわかりやすい説明!

 Web3は技術に関することなので、専門用語が多くなりがち。独学しようとしたり、セミナーで話を聞いても、そこで挫折する人も多いのではないでしょうか(筆者もブロックチェーンの講座を受けたことがありますが、ちんぷんかんぷんでした……)。

 福永さんは、そうしたわかりづらい用語や理論を、なじみやすいたとえを通して丁寧に教えることを心がけている、と話してくれました。

「例えば、暗号資産ってどうしてあんなに値上がりしているの? という質問に対して、卵を使ったたとえ話なんかを用いて、伝わるようにお話しています。気を付けているのは、小学生でもわかる話にすることですね」

 この卵の話、筆者も聞かせて頂いたのですが、「だからあんなにビットコイン高くなってるんだ……!」とブンブン頷いて感動しました。

 他のWeb3に関してもぜんぶこの調子で話してもらえたら、そりゃ理解できるし楽しくなっちゃうな! と膝叩きまくった次第です。

「僕は技術について知ることもすきなんですが、それをわかりやすく伝える、というほうに、もっと興味が湧くんですよね。最先端の技術を追いかけるより、それを翻訳する、というイメージでやっています」

暗号資産投資で4000万円の損害……それでも踏み止まった理由

 順風満帆に見える福永さんですが、一時はWeb3から撤退することも真剣に考えたそうです。

「ハッキング被害に遭いまして……4000万円の損害が出ました。あのときは流石に、もう辞めようと思いましたね。しばらくガチで落ち込みました」

 なのに、どうして再びWeb3の世界に飛び込み、しかも教える側に回ろうと思ったのでしょうか?

「ちょっとショックが回復してまた覗いてみたとき、驚いたんですよ。僕が離れていたのはほんの1か月に過ぎなかったんですが、その間にブロックチェーンがすごく進化していた。やれることが、どんどん増えていたんです。
 
 もう直感で、『これはやらなきゃだめだ!』と思って、やめるのをやめました」

実は遊戯王プレーヤー! 技術の力で日本のコンテンツを更に世界へ

 それから約5年が経ち、福永さんの直感通りWeb3は驚異的な浸透を果たしました。福永さんも、教える側に回ることでWeb3に対応できる人材を増やしていこうと試みています。

 その根底には、日本のコンテンツへの熱い想いがありました。

「日本のコンテンツって、すごいポテンシャルを持っているんですよ。だけど、世界じゃまだまだディズニーランドやUSJみたいなポジションには届いていない。

 ああした場所を作るには土地が必要です。だけど、メタバースなら制限はありませんよね。

 日本のコンテンツが羽ばたける舞台を作るためにも、AR・VR技術の発展は不可欠。技術に関心を持つ人が増えてほしい、という気持ちが、《PANCAKE》の一端にもあります」

 ご本人も遊戯王プレーヤーとして活動されている福永さん。いずれはご自身の会社で、日本のコンテンツを世界に広げるイベントを運営したい、と語られる姿は、とても生き生きとしていました。

投資だけでなくスキルアップにも! Web3の知見が学べる《PANCAKE》

実践してきた専門家ならではの充実した内容を、わかりやすく

 こうした経緯で、Web3について本格的に教えることになった福永さん。女性の経済的自立を支援したい、という想いもあって、女性向けに教える《PANCAKE》を立ち上げられました。

 もともと、サブスク形式で教え始めたのが2年前。その中で、人によってリテラシーが大きく異なり、差が出やすいのがネックでした。

 そこで半年前から、マンツーマンの講義形式でしっかり教えることに。自家製カリキュラムで、週1~2時間ほどクライアントの理解レベルに応じて授業を進めていきます。

キャリアアップも狙える! Web3の最新知見、学べます

《PANCAKE》の講座を受講している方は、暗号資産について学んで投資に役立てたいという人が多いそう。

 しかし、学べるのは投資だけではありません。これからの世の中に活かしていけるWeb3の最新知見も、バッチリ学べます。

 例えば、NFTを自分で作る方法や、そこに付加価値を付けていく考え方など、といった突っ込んだことも訊けちゃいます。このあたりは、地域通貨の仕組み作りに実際に取り組んでいる福永さんだからこその深さです。

 前述通り、Web3のできる人材が引く手あまたな一方で、精通した人は少ないのが現状。そうした中でWeb3に関する実践的な知見を身につけることは、キャリアアップにもつながります。

 また、自分自身も教える側に回ることで、副業などのビジネスに発展させることも可能です。

Web3を通して“価値”を創造できる人材へ

 福永さんに《PANCAKE》の講義をどんな人に受けてほしいかと尋ねたところ、次のように話してくれました。

“日本をよくしたい”と思っている人たちに、ぜひ来ていただきたいです。暗号資産やNFTのバブルは弾けて、ブームとしても落ち着いた感がありますが、それだけで済ましてはもったいない。

 Web3は、これからの基盤になる技術です。それこそ、これを身につければ、きっと食いっぱぐれることはないってくらい。

 だから、Web3を使ってどういうことをやったら面白いか……日本を盛り上げていけるか、そんなふうに考えてくれる人が来てくれたら嬉しいですね」

《PANCAKE》のカリキュラムはまだまだ進化中。将来的には、Web3の技術を持った人材と、それを欲している企業とのマッチングもできるようになっていきたい、と福永さんは語られていました。

これからの世界の基盤を創るWeb3、学ぶなら今!

加速するデジタル社会――最先端で楽しもう!

 これからの社会を作っていくWeb3。しかし、やはりまだまだ一般的にはうさん臭いモノ、という風潮もあります。

 そんな中で、10年近くWeb3を見てきた福永さんのような専門家のお話は、色眼鏡を取り払ってくれる力強さに満ちていました。

 日本では長年不景気を始めとする暗い話題に事欠きません。しかしWeb3のような新しい技術が台頭し、熱心なフォロワーが増えれば、その暗雲も振り払ってくれるんじゃないか、という希望を感じて、今回の記事を書きました。

「暗号資産? NFT? どうせサギ投資話でしょ」なんてスルーしてたら、もったいない! 気になった方はぜひ、福永さんの《PANCAKE》や、いろんなところで、Web3に触れてみてくださいね。

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