人口だけじゃない、自治体の「規模の違い」

こんにちは!
第1回愛好会では予算編成フロー素案を設計するための定義の整理や、予算編成の工程の中でも特に重要だと思われるフェーズを軸にコミュニケーションのあり方について議論を進めました。

今回は第1回愛好会での財オタの皆さんの議論を踏まえて事務局が考えたこと、それに対する財オタの皆さんのアドバイス・ご意見をご紹介します。

「手段」が「目的」になってはならぬ

第1回愛好会では、重要フェーズでのコミュニケーションのポイントとして
「幹部クラスでの情報共有」
が挙げられました。
その具体策として
「定期的に幹部クラスの会議を開催する」
といったお話がありましたが、一方で、このような会議は形骸化してしまう可能性も指摘されていました。

このお話を受け、事務局では
・確かに情報共有の手段として会議を開催することは有効だけど、「会議の開催」が目的になってはいけない。
・目的はあくまでも「情報共有」であり、この目的が達成されるのであれば「会議」という形でなくても良い。
という新たな視点が生まれました。
そして、この視点は予算編成の全ての工程に当てはまるものではないか、と考えました。

そこで、今の予算編成の工程が
「ただ作業としてこなすのではなく、目的を果たすよう機能しているかどうか」
の判断ができるようver0をブラッシュアップしようと考えました。
また、ver0で並べていた工程を更に細分化し、細分化した工程の一つ一つの「つらさ」の度合いを可視化することにしました。
これによって、ある目的が達成されない原因が
・どの工程にあり
・その工程にはどんな辛さが隠れているのか
を探ることができるのではないか、と考えました。

視点は良いけれど…

財オタの皆さんに上記の事務局の考えを伝えたところ、皆さんから同意をいただきました。
そこで、
①細分化した工程に漏れがないか
②細分化した工程の「つらさ」の度合い
③この工程の運用のコツ
についてお伺いしたところ

「事務局がver0の基にした自治体と規模が違うので、自分の自治体とは工程が大きく異なる」

といったご意見をいただきました。

第1回愛好会で人口規模によってPlayerが変わってくることについて議論され、人口が、~10万人以下、~30万人以下、~50万人以下、それ以上で自治体を区分することとしておりましたが、今回、財オタの皆さんからいただたアドバイスによって、「規模の違い」の解像度上がり、下記のように細分化することができました。

【「規模の違い」に含まれる要素】
・事業数
・職員数(組織数)
・権限移譲
・首長の関与の強さ
・枠配分か一件査定か(または独自の運営手法か)

そして、
・各自治体で、これらの要素は複雑に絡み合っており、各工程の目的・それが果たされているかの確認方法の最適解は自治体ごとに異なってくるのではないか。
・各工程を「誰がやるか」というPlayerの設定も同様に異なってくるのではないか。
といった仮説が生まれました。

一方で、予算編成が上手くいっている自治体の予算編成工程に共通ポイントがあることも見えてきました。

第2回愛好会では、この共通ポイントを軸にver0をブラッシュアップしていきます。

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